ラベルさん先に結論です。ソーセージの「無添加」は、発色剤(亜硝酸ナトリウム)を使っていないという意味です。豚肉の量を減らすとか、塩を控えるという意味ではありません。
実際、4商品の原材料表示と栄養成分を公式サイトで確かめたところ、無添加をうたう商品も普通のソーセージも、100gあたりの脂質は23.8gから31.7g、食塩相当量は1.6gから1.9gで、大きな差はありませんでした。数字はすべて2026年8月22日に各社公式サイトで確認しています。
「無添加なのに体に悪い?」と検索される理由

売り場には「無塩せき」「発色剤不使用」と書かれたソーセージが並んでいます。家で袋を裏返すと、スラッシュ(/)の後ろにまだ何か書いてある。ここで「無添加じゃないの?」という疑問が生まれます。
もう1つの入口は色です。発色剤を使っていないソーセージは肉そのものの茶色っぽい色になります。いつものピンク色と違うので、不安になる人がいます。
どちらも、「無添加」がどこまでを指しているかを知れば片づきます。無添加とは?にまとめたとおり、この言葉に法律上の定義はありません。ただしソーセージでは指す先がはっきりしていて、それが発色剤です。
添加物の数で4商品を並べた

順位のつけ方は2つだけです。味は入れていません。食べていないからです。
- 原材料名のスラッシュ(/)より後ろに書かれた添加物が、何品目あるかを数える
- 同じ品目数のときは、100gあたりの食塩相当量が多いほうを上に置く
並べたのは、普通のソーセージ2商品と、発色剤を使っていない2商品です。

| 順位 | 商品 | 添加物の品目数 | 発色剤 | 脂質 | 食塩相当量 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | プリマハム 香薫あらびきポーク | 6 | 使用 | 31.7g | 1.7g |
| 2 | 日本ハム シャウエッセン | 4 | 使用 | 29.3g | 1.9g |
| 3 | 日本ハム アンティエ レモン&パセリ | 2 | なし | 23.8g | 1.7g |
| 4 | 信州ハム グリーンマークあらびきポークウインナー | 2 | なし | 27.9g | 1.6g |
この順位は、書かれている添加物の品目数が多い順です。体に悪い順ではありません。
脂質と食塩相当量は100gあたりに計算し直した数字です。公式の表示単位がプリマハムは1パック90g、信州ハムは1パック92g、日本ハムは100gと、商品ごとに違うためです。
「無添加」が指しているのは発色剤で、肉と脂は変わらない

表の右2列を見てください。発色剤を使っていない3位と4位も、100gあたりの脂質は23.8gと27.9g、食塩相当量は1.7gと1.6gです。発色剤を使っている1位と2位は脂質31.7gと29.3g、食塩相当量1.7gと1.9g。並べても、はっきりした差は出ませんでした。
「無塩せき」は発色剤を使わないという意味
大多摩ハムは自社の無塩せきシリーズについて「『無塩せき』を意味する発色剤(亜硝酸ナトリウム)を使用しないだけではなく、添加物や8大アレルゲン物質を使わない『無添加』の製品シリーズです」と書いています。無塩せき=発色剤を使わない。そこに他の添加物も使わないという方針を足すと、無添加になります。ハムとベーコンでも同じでした。「無塩せき」の意味をハムとベーコン6商品で確かめた記事のとおり、無塩せきの商品にも食塩は入っています。
発色剤を抜いても、他の添加物は残ることがある
3位のアンティエ レモン&パセリの表示は、スラッシュの後ろがリン酸塩(Na、K)と香辛料抽出物。発色剤はありませんが、リン酸塩は使われています。
4位のグリーンマークあらびきポークウインナーは貝カルシウムと香辛料抽出物の2品目で、発色剤もリン酸塩もありません。同じ「発色剤なし」でも、中身は商品ごとに違います。
肉と脂の量は、発色剤とは関係がない
ソーセージの脂質と食塩は、豚肉と豚脂肪と食塩の配合で決まります。発色剤は色と風味と保存性のために使われるもので、抜いても脂と塩は減りません。
ただし「添加物が多い=危ない」でもありません

逆の決めつけも避けたい。日本ハム・ソーセージ工業協同組合は、発色剤の亜硝酸ナトリウムについて「肉の赤みを引き出し、特有の風味を与え、脂肪の酸化と食中毒菌などの増殖を抑制します」と説明し、「食品添加物は、人の健康を損なうおそれのないものとして国が許可したものを基準値内で使っています」と書いています。
毎日の体に積み上がるのは、表の右2列です。1本25gのウインナーを3本食べると75g。100gあたり食塩相当量1.9gのシャウエッセンなら、3本で1.4gになります。厚生労働省のe-ヘルスネットによれば1日の目標量は18歳以上の男性で7.5g未満、女性で6.5g未満なので、朝食の1皿で2割前後が入る計算です。
物差しは2本あります。添加物の品目数は「色と日もちをどう作っているか」、脂質と食塩は「毎日どれだけ積み上がるか」を表していて、順位は一致しません。
同じ食肉加工品でも、生ハムの食塩と添加物を比べた記事のほうが食塩は多く、100gあたり3.4gから7.4gでした。魚のすり身で作るものは事情が違い、魚肉ソーセージ6商品に何が入っているか比べた記事では保存料がゼロです。
じゃあ、どう選ぶか

答えははっきりしています。袋の表の「無添加」という文字ではなく、裏のスラッシュの後ろと、脂質・食塩相当量の行を見ることです。
発色剤を避けたいなら、目印は「無塩せき」または「発色剤不使用」の表示。スラッシュの後ろを読めば、他に何が使われているかもその場でわかります。今回の4商品なら、いちばん原材料が少なかったのは4位のグリーンマークあらびきポークウインナーでした。
ただ、限界もあります。ソーセージを替えても、その日のおかず全体は変わりません。朝の3本を替えて食塩が0.2g減っても、夕食が総菜のままなら1日の合計はあまり動かない。効くのは、メインのおかずのほうを変えたときです。
そこで、味付けまで済んでいて添加物を抜いてあるおかずを届けてもらう選択肢があります。
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よくある質問
- Q無添加ソーセージは何が無添加なのですか?
- A
まず発色剤(亜硝酸ナトリウム)です。ただし範囲は商品ごとに違います。アンティエ レモン&パセリにはリン酸塩が使われていて、グリーンマークあらびきポークウインナーには使われていません。袋の裏を読むのが確実です。
- Q「無塩せき」と「無添加」は同じ意味ですか?
- A
同じではありません。大多摩ハムは「『無塩せき』を意味する発色剤(亜硝酸ナトリウム)を使用しないだけではなく、添加物や8大アレルゲン物質を使わない『無添加』の製品シリーズです」と説明しています。無塩せきは発色剤の話、無添加はそれより広い話です。
- Q発色剤は何のために使われているのですか?
- A
日本ハム・ソーセージ工業協同組合は「肉の赤みを引き出し、特有の風味を与え、脂肪の酸化と食中毒菌などの増殖を抑制します」と説明しています。
- Q無添加ソーセージなら毎日食べても平気ですか?
- A
脂質と食塩は普通のソーセージとほとんど同じです。今回の4商品は100gあたりの脂質が23.8gから31.7g、食塩相当量が1.6gから1.9g。無添加を選んでも、この数字は変わりません。
まとめ:見るのは「無添加」の文字ではなく、裏の数字

4商品を並べて出た答えは1つです。ソーセージの「無添加」は発色剤を使っていないという意味で、脂質と食塩は普通のソーセージと変わりませんでした。100gあたりの脂質は23.8gから31.7g、食塩相当量は1.6gから1.9g。発色剤の有無で分かれてはいませんでした。
明日やることは1つ。売り場で袋を裏返して、スラッシュの後ろと食塩相当量を見る。「無添加」と大きく書いてある面ではなく、裏の小さい字のほうです。
おつまみの乾いたソーセージも、同じ見方で並べられます。カルパス6商品を確かめた記事では、発色剤は6商品すべてに入っていて、保存料が書かれていたのは3商品だけでした。
そのうえで「おかずの味付けは任せたいけれど添加物は減らしたい」なら、宅配に切り替える手があります。5社の原材料表示を比べた無添加のおかず宅配おすすめ5社と、料金と仕組みを確かめたシェフの無添つくりおきの検証記事もどうぞ。冷凍のおかずなら無添加冷凍食品はスーパーで買える?もどうぞ。
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