ラベルさん先に結論です。100gあたりの食塩相当量は、ブルドック ウスターソースが7.8gで6商品の最多でした。いちばんとろみのあるとんかつソースは5.0g、トマトケチャップは3.2gから3.3gです。
つまりとろみが増すほど、食塩は減っていました。しかもこの順番は、日本農林規格が決めている食塩分の上限とそろっています。数字はすべて2026年8月27日に各社公式サイトと農林水産省の資料で取得しました。
「ケチャップやソースは体に悪い」と言われる出どころは、あの茶色

うわさの入口は、たいてい見た目です。中身の分からない茶色い液体で、味が濃い。だから何か入っている、という順番で話が進みます。
ところが表示を開くと、その茶色は色をつけた結果ではありませんでした。ブルドックの3商品は、公式サイトに「添加物(着色料・増粘剤・甘味料)不使用」と書かれています。
ケチャップも同じです。カゴメもデルモンテも、原材料名にスラッシュがありません。添加物の表示そのものがゼロでした。
では何を見ればいいのか。表示のうち、実際に量が動いていたのは食塩のほうです。次の章で6商品を100gにそろえます。
ケチャップとソース6商品を100gにそろえた

ここで単位をそろえます。ケチャップは公式が100gあたりで表示していますが、ブルドックの3商品は大さじ1杯(約18g)あたりの表示です。そのままでは並びません。
換算はかんたんです。表示の値 ÷ 18 × 100。たとえばウスターソースの食塩相当量1.4gなら、1.4 ÷ 18 × 100 = 7.78で、小数第2位を丸めて7.8gになります。
100gあたりの食塩相当量が多い順に並べます。
| 順位 | 商品 | 食塩相当量 | 炭水化物 | エネルギー | 添加物の品目数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ブルドック ウスターソース | 7.8g | 26.7g | 111kcal | 0品目 |
| 2 | ブルドック 中濃ソース | 5.6g | 31.7g | 133kcal | 0品目 |
| 3 | ブルドック とんかつソース | 5.0g | 31.1g | 128kcal | 0品目 |
| 4 | オタフク お好みソース | 4.7g | 30.2g | 129kcal | 2品目 |
| 5 | カゴメ トマトケチャップ | 3.3g | 27.9g | 118kcal | 0品目 |
| 6 | デルモンテ トマトケチャップ | 3.2g | 26.9g | 111kcal | 0品目 |

いちばん上がウスターソースの7.8gです。いちばん下のデルモンテ トマトケチャップ3.2gの、2.4倍にあたります。
そして並び順に気づきます。さらさらのウスターが最多で、とろみが増すほど下がっていく。とんかつソースはウスターソースの3分の2以下です。
添加物のほうは、ほとんど動きませんでした。6商品のうち表示があったのはオタフク お好みソースの2品目だけ。増粘剤(加工でんぷん、増粘多糖類)と調味料(アミノ酸等)です。残る5商品はスラッシュ自体がありません。
出どころは各社の公式サイトです。カゴメトマトケチャップ、デルモンテ トマトケチャップ、ブルドック ウスターソース 500ml、中濃ソース 500ml、とんかつソース 500ml、オタフク お好みソースの各ページから、2026年8月27日に取得しました。
ウスター・中濃・とんかつの違いは味ではなく、粘度で決まっている

食塩の並びがとろみの順とそろったのは、偶然ではありませんでした。もとになる決まりがあります。
農林水産省のウスターソース類の日本農林規格です。ここに、3つの名前の定義がそのまま書かれています。
| 名前 | 粘度 | 食塩分の上限(特級・標準とも) | 野菜と果実の含有率(特級) |
|---|---|---|---|
| ウスターソース | 0.2Pa・s未満 | 11%以下 | 10%以上 |
| 中濃ソース | 0.2Pa・s以上2.0Pa・s未満 | 10%以下 | 15%以上 |
| 濃厚ソース | 2.0Pa・s以上 | 9%以下 | 20%以上 |
読んでのとおりです。ウスターソースと中濃ソースを分けているのは、味でも香りでもなく粘度でした。とろみが2.0Pa・s以上になると、名前は濃厚ソースに変わります。
そして注目したいのが、そのとなりの列です。とろみが増すほど、食塩分の上限は11%、10%、9%と下がっていきます。同時に、野菜と果実の含有率は10%、15%、20%と上がります。
今回の実測も、この向きにきれいに沿っていました。ウスター7.8g、中濃5.6g、とんかつ5.0g。どれも上限の内側です。ブルドックの3商品は公式サイトにいずれも「JAS特級」と書かれています。
ケチャップのほうにも規格があります。トマト加工品の日本農林規格では、トマトケチャップは可溶性固形分25%以上のものと定義され、加えてよいものからは着色料が除かれています。名前が変わると、書いてある条件も入れかわるということです。
原材料名の1番目は、ケチャップもソースもトマトだった

もうひとつ、先に立てた見込みが外れた話をします。
ケチャップの1番目はトマト、ソースの1番目は「野菜・果実」。だから中身が違うはずだ、と考えていました。実際の表示はこうです。
| 商品 | 原材料名の1番目 | そのカッコの中の先頭 |
|---|---|---|
| カゴメ トマトケチャップ | トマト | ― |
| デルモンテ トマトケチャップ | トマト | ― |
| ブルドック ウスターソース | 野菜・果実 | りんご |
| ブルドック 中濃ソース | 野菜・果実 | トマト |
| ブルドック とんかつソース | 野菜・果実 | トマト |
| オタフク お好みソース | 野菜・果実 | トマト |
カッコを開けると、6商品のうち5商品でトマトが先頭でした。ソースだけ別の原料でできている、という話ではありません。
1つだけ違ったのがウスターソースです。ここだけりんごが先頭で、トマトは2番目でした。とろみの少ないウスターは、りんごの搾り汁の比重が大きいということです。
原材料名の1番目を見る、という読み方はかんたん酢を6商品で確かめた記事でも使いました。ただし今回のようにカッコでまとめられている商品では、1番目だけ見ても差が出ません。カッコの中を開けて、はじめて並びが分かります。
この「まとめて書ける」決まりについては、無添加とは?売り場での見分け方にもまとめています。
ただし、食塩が少ない=体にいい、ではない

ここまで食塩で並べてきましたが、順位がそのまま良し悪しになるわけではありません。反対を向く数字が3つあります。
1つめ。糖のほうは、とろみの順になっていません。炭水化物は中濃ソースの31.7gが6商品で最多で、よりとろみのあるとんかつソースは31.1gと、わずかに下でした。食塩がきれいに下がったのに対し、糖は途中で入れかわります。
2つめ。ケチャップは食塩が最少でも、糖は少なくありません。カゴメの炭水化物27.9gは、食塩が2.4倍あるウスターソースの26.7gより多い値です。塩の順位と糖の順位は別物です。
3つめ。添加物が2品目あったお好みソースが、ソース4商品でいちばん食塩が少ない。4.7gで、添加物ゼロのウスターソースの6割程度です。増粘剤が入っている商品のほうが塩は控えめ、という並びになりました。
そもそも、ソースやケチャップを100g単位で口に入れる場面はまれです。大さじ1杯の18gで見れば、ウスターソースの食塩は1.4g、カゴメのケチャップは0.59gになります。100gは比べるための物差しであって、1回に使う量ではありません。
じゃあ、どれを選んで、どう使うか

6商品を100gにそろえて出たことから、3つに絞ります。
1つめ。色の濃さで選ばない。茶色いのは着色料ではなく、野菜と果実を煮詰めた結果でした。6商品のうち添加物の表示があったのは1商品だけです。
2つめ。食塩を減らしたいなら、さらさらより、とろみのあるほうへ。日本農林規格の上限が11%、10%、9%と下がっているとおり、実測もウスター7.8g、中濃5.6g、とんかつ5.0gの順でした。かける量が同じなら、この差がそのまま乗ります。
3つめ。かけるより、つける。同じソースでも、皿に少し出して衣の先だけつければ、口に入る量は減ります。名前を選び直すより、こちらのほうが効きます。
そのうえで、調味料から見直すより、おかず全体を切り替えたいという日もあります。添加物を使わないと決めて作られた惣菜を、届けてもらう方法もあります。
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よくある質問
- Qケチャップとソース、食塩が多いのはどちらですか?
- A
ソースです。100gあたりで比べると、トマトケチャップ2商品は3.2gと3.3g、ソース4商品は4.7gから7.8gでした。最多はブルドック ウスターソースの7.8gです。
- Qウスターソース・中濃ソース・とんかつソースは何が違うのですか?
- A
とろみです。ウスターソース類の日本農林規格では、粘度0.2Pa・s未満がウスターソース、0.2Pa・s以上2.0Pa・s未満が中濃ソース、2.0Pa・s以上が濃厚ソースと定義されています。食塩分の上限も11%、10%、9%と下がります。
- Qケチャップの赤やソースの茶色は着色料ですか?
- A
今回の6商品では、着色料の表示はどれにもありませんでした。トマト加工品の日本農林規格でも、トマトケチャップに加えてよいものから着色料は除かれています。ブルドックの3商品は公式サイトに着色料・増粘剤・甘味料の不使用が明記されています。
- Q添加物が入っていたのはどの商品ですか?
- A
オタフク お好みソースだけです。増粘剤(加工でんぷん、増粘多糖類)と調味料(アミノ酸等)の2品目でした。ただし100gあたりの食塩相当量は4.7gで、ソース4商品のうち最も少ない値です。
まとめ:とろみが増すほど、食塩は減っていた

6商品を100gにそろえて出た答えは2つです。食塩がいちばん多いのは、さらさらのウスターソースで7.8gでした。とんかつソースは5.0g、トマトケチャップは3.2gから3.3gです。
そしてこの順番は、日本農林規格が定めた食塩分の上限とそろっています。11%、10%、9%。名前の違いは味の好みではなく、とろみの規格でした。
明日やることは1つ。ソースの容器を持ったら、かけずに皿へ少し出してつける。大さじ1杯のウスターソースには1.4gの食塩が入っています。ひと振り分だけでも、ここが変わります。
調味料から見直すのが大変な日は、宅配に切り替える手もあります。5社の原材料表示を比べた無添加のおかず宅配おすすめ5社と、料金と中身を確かめたシェフの無添つくりおきの検証記事もどうぞ。
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