ラベルさん先に結論です。6商品のうち4商品に酒精が入っていました。だし入りの3商品だけではありません。だしの入っていない商品にも1つありました。
酒精の役目は味つけではありません。容器の中で発酵が進むのを抑えて、ふたが膨らむのを防ぐためのものです。数字はすべて2026年8月27日に各社公式サイトで確認しました。
「味噌は体に悪い」と言われる出どころは、スラッシュの右にある酒精

味噌のもとの材料は3つだけです。大豆と米と食塩。ここに麹の力が加わって味噌になります。
ところが売り場の味噌を裏返すと、原材料名にスラッシュが入っている商品があります。スラッシュより後ろが添加物です。
そこに並ぶのが酒精と調味料(アミノ酸等)でした。とくに酒精は、字を見ただけでは何のことか分かりません。
「アルコールを足しているのか」「保存料の言いかえではないか」。そう受け取られたのが、うわさの出どころです。
ただ、6商品を横に置くと別のことが見えてきます。酒精が入るかどうかは、だしが入っているかどうかとは別でした。
市販の味噌6商品、添加物は0品目から3品目まで

マルコメ、ハナマルキ、イチビキ、ひかり味噌の公式サイトから、6商品の表示を取りました。だし入りが3商品、だしの入っていないものが3商品です。
| 順位 | 商品 | 製造元 | だし | 添加物の品目数 | スラッシュより後ろ | 100gの食塩相当量 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | だし入りみそ 750g | ハナマルキ | だし入り | 3品目 | 酒精、調味料(アミノ酸等)、ビタミンB2 | 10.7g |
| 2 | 料亭の味(だし入り)750g | マルコメ | だし入り | 2品目 | 調味料(アミノ酸等)、酒精 | 11.4g |
| 2 | 赤だしみそ 750g | イチビキ | だし入り | 2品目 | 調味料(アミノ酸等)、酒精 | 10.9g |
| 4 | 信州味噌 赤 350g | ハナマルキ | だしなし | 1品目 | 酒精 | 12.0g |
| 5 | 料亭の味 生みそ 650g | マルコメ | だしなし | 0品目 | 表示なし | 11.7g |
| 5 | 円熟こうじみそ 750g | ひかり味噌 | だしなし | 0品目 | 表示なし | 11.6g |

目に留まるのが4番目の信州味噌 赤です。だしは入っていないのに、酒精が1品目だけ入っています。
原材料名はこう書かれています。大豆(輸入)、米、食塩/酒精。材料は3つで、そのうしろに酒精が1つ付くだけの短い1行です。
もう1つ。イチビキの赤だしみその原材料名には米が出てきません。大豆と食塩から仕込む豆みその系統だからです。
なお、名称欄(米みそ・麦みそ・豆みそ)を商品ページに載せていたのは、6商品のうちひかり味噌の1社だけでした。円熟こうじみそは米みそと書かれています。ほかの3社は原材料名と栄養成分までの掲載です。
出どころは公式サイトです。だし入りみそ、料亭の味(だし入り)、赤だしみそ、信州味噌 赤、料亭の味 生みそ、円熟こうじみその各ページから、2026年8月27日に取得しました。
酒精が入る理由は、容器の中で発酵が続くから

酒精が何のために入っているのか。ひかり味噌の公式サイトに書いてあります。
微生物の働きを抑えて容器の膨張を防ぐために酒精を加えている、という説明です。
味噌は容器に詰めたあとも、中で麹や酵母が動いています。動けば二酸化炭素が出ます。出れば、ふたが膨らみます。
そこで酒精を足して、微生物の働きを止めます。酒精は味のためではなく、容器の中の発酵を止めるために入っているということです。
では、酒精を使わない商品はどうしているのか。同じページに答えがありました。ふたの天面シールに、二酸化炭素を外へ出す機能をつけているそうです。
ここが売り場で効いてきます。原材料名を読む前に、ふたにガスを抜く仕掛けがあるかどうかを見れば、発酵が続いている味噌かどうかが分かります。
| 酒精の表示 | 商品 | だし |
|---|---|---|
| あり(4商品) | ハナマルキ だし入りみそ | だし入り |
| マルコメ 料亭の味(だし入り) | だし入り | |
| イチビキ 赤だしみそ | だし入り | |
| ハナマルキ 信州味噌 赤 | だしなし | |
| なし(2商品) | マルコメ 料亭の味 生みそ | だしなし |
| ひかり味噌 円熟こうじみそ | だしなし |
4対2で分かれました。そして4商品のうち1つは、だしの入っていない味噌です。
この「無添加」という書き方そのものについては、無添加とは?売り場での見分け方にまとめています。
だし入りにすると、調味料(アミノ酸等)が足される

では、だし入りにすると何が足されるのか。スラッシュより後ろだけを取り出します。
| 商品 | だし | スラッシュより後ろ |
|---|---|---|
| ハナマルキ だし入りみそ | だし入り | 酒精、調味料(アミノ酸等)、ビタミンB2 |
| マルコメ 料亭の味(だし入り) | だし入り | 調味料(アミノ酸等)、酒精 |
| イチビキ 赤だしみそ | だし入り | 調味料(アミノ酸等)、酒精 |
| ハナマルキ 信州味噌 赤 | だしなし | 酒精 |
| マルコメ 料亭の味 生みそ | だしなし | 表示なし |
| ひかり味噌 円熟こうじみそ | だしなし | 表示なし |
だし入りの3商品は、3つとも調味料(アミノ酸等)が入っています。だしの入っていない3商品には1つもありません。
ハナマルキのだし入りみそだけ、さらにビタミンB2が付きます。ここは3商品で分かれました。
増えるのは、スラッシュの後ろだけではありません。前も長くなります。だし入りみその原材料名はこうです。
大豆(輸入)、米、食塩、こんぶだし、かつおぶし粉末、砂糖、こうじ発酵調味料、酵母エキス、かつおぶしエキス、むろあじぶし粉末、たん白加水分解物/酒精、調味料(アミノ酸等)、ビタミンB2
だしの入っていない信州味噌 赤は「大豆(輸入)、米、食塩/酒精」の1行です。だしを入れると、だしの材料と調味料(アミノ酸等)が両方乗ります。
それでも、酒精はどちらにも入っていました。だし入りだから添加物が付く、という説明では、信州味噌 赤の1品目が説明できません。
だしを別に足す人は、ほんだしの表示を確かめた記事もどうぞ。1gのうち0.40gが食塩相当量でした。
ただし、添加物が多い=食塩が多い、ではなかった

ここまで品目数を見てきましたが、品目数は安全の順位ではありません。食塩相当量を並べると、順番が入れ替わります。
6商品はどれも栄養成分を100gあたりで表示していたので、換算はいりませんでした。そのうえで、1杯分にも直します。
マルコメの公式レシピでは、みそ汁2人分に味噌を32g使います。1人分は16gです。1杯分=100gあたりの値×16÷100で計算しました。
| 商品 | 添加物の品目数 | 100gの食塩相当量 | 1杯分16gの食塩相当量 | 100gのエネルギー |
|---|---|---|---|---|
| ハナマルキ 信州味噌 赤 | 1品目 | 12.0g | 1.92g | 198kcal |
| マルコメ 料亭の味 生みそ | 0品目 | 11.7g | 1.87g | 186kcal |
| ひかり味噌 円熟こうじみそ | 0品目 | 11.6g | 1.86g | 204kcal |
| マルコメ 料亭の味(だし入り) | 2品目 | 11.4g | 1.82g | 200kcal |
| イチビキ 赤だしみそ | 2品目 | 10.9g | 1.74g | 217kcal |
| ハナマルキ だし入りみそ | 3品目 | 10.7g | 1.71g | 142kcal |
並びが、ほぼ逆になりました。添加物が3品目のだし入りみそが、食塩相当量は6商品でいちばん少ない10.7gです。
添加物が0品目の2商品は11.6gと11.7g。品目数が少ないほうが、食塩は多いという結果でした。
理由は分かります。だし入りは、だしの材料が入るぶん、味噌そのものの割合が下がるからです。
そして1杯分に直すと、差は小さくなります。いちばん多い1.92gと、いちばん少ない1.71gの開きは0.21gです。
都合の良い数字だけを出さないために、外した商品も書いておきます。
イチビキの芳醇生赤だしは、だしなしで添加物0品目、100gの食塩相当量は10.4gでした。原材料名は豆みそと米みそだけです。赤だし=添加物あり、ではありません。同じ会社の赤だしが表に入っているので、こちらは外しました。
ひかり味噌の円熟こうじみそ 減塩は食塩相当量が8.1gで、表の6商品のどれより少ない値です。ただしエネルギーは213kcalで、減塩ではないほう(204kcal)より高い。減塩だけで1本になる話なので、今回は外しました。
1食あたりの食塩でみそ汁を見る話は、インスタント味噌汁の添加物と食塩を確かめた記事にも書いています。
じゃあ、どれを選んで、どう使うか

6商品を横に置いて分かったことから、3つに絞ります。
1つめ。品目数で選ばない。添加物が3品目のだし入りみそは、食塩相当量が6商品で最少の10.7gでした。並ぶ文字の数と、口に入る量は別です。
2つめ。酒精を入れていないものが欲しいなら、ふたを見る。酒精を使わない味噌は、ふたに二酸化炭素を出す仕掛けが付いています。原材料名を読む前に見当がつきます。
3つめ。だし入りを買うなら、だしを足さない。だし入りの3商品には調味料(アミノ酸等)と、だしの材料が入っています。ここへ別のだしを足すと、食塩が二重に乗ります。
そのうえで、味噌から見直すより、おかず全体を切り替えたいという日もあります。添加物を使わないと決めて作られた惣菜を、届けてもらう方法もあります。
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よくある質問
- Q味噌に入っている酒精とは何ですか?
- A
アルコールのことです。ひかり味噌の公式サイトでは、微生物の働きを抑えて容器の膨張を防ぐために加えるものだと説明されています。味をつけるためのものではありません。今回の6商品では4商品に入っていました。
- Qだし入り味噌には何が足されていますか?
- A
だしの材料と、調味料(アミノ酸等)です。だし入りの3商品は3つとも調味料(アミノ酸等)が入っていました。だしの入っていない3商品には1つもありません。ハナマルキのだし入りみそには、さらにビタミンB2が付きます。
- Q無添加の味噌は売り場でどう見分けますか?
- A
原材料名にスラッシュがあるかどうかを見ます。あわせて、ふたも見てください。酒精を使わない味噌は容器の中で発酵が続くため、ひかり味噌の説明では、ふたの天面シールに二酸化炭素を外へ出す機能が付いています。
- Q添加物が少ない味噌のほうが、食塩も少ないですか?
- A
今回は逆でした。添加物が3品目のハナマルキ だし入りみそが100gあたり10.7gで最少、0品目のマルコメ 料亭の味 生みそが11.7gです。だし入りは、だしの材料が入るぶん味噌の割合が下がるためです。
まとめ:見るのは品目数ではなく、酒精が入っているかどうか

6商品を横に置いて出た答えは2つです。市販の味噌に入る添加物のほとんどは酒精でした。6商品のうち4商品にあり、だしの入っていない商品にも1つありました。
そして酒精は味のためではなく、容器の中の発酵を止めるためのものです。ここが決まると、だし入りかどうかは別の話になります。
食塩相当量のほうは、100gで10.7gから12.0gまででした。1杯分16gに直すと1.71gから1.92g。開きは0.21gです。品目数の順番とは、まったく別の並びでした。
明日やることは1つ。使っている味噌のふたを見る。ガスを抜く仕掛けが付いていれば、その味噌は容器の中でまだ発酵が続いています。付いていなければ、原材料名に酒精があるはずです。
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