ラベルさんそこで、朝食のグラノーラとオートミールを14商品ぶん集め、メーカー公式ページで原材料名を1つずつ突き合わせました。スラッシュの後ろが空だった商品は5つ。その内訳はグラノーラが2つ、オートミールが3つです。
いちばん長かった商品は21品目。ただし、その21のうち11はビタミンB1、葉酸、ピロリン酸鉄といった栄養素の名前でした。名前だけの行を外すと、添加物のある9商品で残るのは3品目から10品目でした。
この記事では14商品の実データを並べ、その5商品が売り場のどこにあるかまで示します。引用した表示と数値は、2026年9月1日時点で各社の公式ページに載っていたものです。
朝食のシリアルで原材料名が長くなるのは、書く必要のなかった行が並ぶから

はじめに、袋の表の言葉は手がかりになりません。「無添加」の3文字は、国が中身を決めた用語ではないからです。事情は表の言葉が当てにならない理由にまとめました。
手がかりは1か所だけです。原材料名は食材が先、添加物が後という順番で書かれ、境目にスラッシュが入ります。スラッシュの後ろが1行もなければ、その商品の表示は0品目です。
ここで朝食のシリアルには、ほかの食品にない事情があります。消費者庁の資料によれば、食品表示基準第3条第1項の規定により、栄養強化の目的で使ったビタミン、ミネラル、アミノ酸などは表示が不要とされてきました。表示が要る食品は別表第4に列挙されていて、そこにジャム類や乾めん類は入っていますが、シリアルは入っていません。
つまりフルグラやごろグラに並ぶビタミン名は、書かなくてもよかった行です。各社が自分から書いています。この免除は2025年3月28日の改正で削除され、2030年3月31日までの経過措置を経て全部の加工食品で表示が要ることになりました。消費者庁の改正概要に日付が記されています。
グラノーラとオートミール14商品の原材料名。0品目は5商品だった

品目数の出し方をそろえます。スラッシュの後ろにある項目を、読点の区切りごとに1つとして足していきます。「酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC、ローズマリー抽出物)」のようにかっこで束ねてある行は、束ねたまま1品目としました。
そのうえで、ビタミン名やミネラル名がそのまま書かれ、用途名の付いていない行を別の列に分けました。糖質はメーカーごとに1食分の重さが違うため、100gあたりに直しています。
| 種類 | 商品(メーカー) | 添加物の品目数 | うち栄養素の名前 | 糖質(100g) | 出どころ |
|---|---|---|---|---|---|
| グラノーラ | ごろグラ 贅沢果実 280g(日清シスコ) | 21品目 | 11 | 64.5g | 公式商品ページ |
| グラノーラ | オーツ麦たっぷりフルーツグラノーラ 380g(コープ) | 17品目 | 11 | 72.8g | 公式商品ページ |
| グラノーラ | ごろグラ糖質60%オフ チョコナッツ 300g(日清シスコ) | 16品目 | 11 | 21.4g | 公式商品ページ |
| グラノーラ | フルグラ 糖質オフ 550g(カルビー) | 15品目 | 10 | 36.4g | 公式商品ページ |
| グラノーラ | アーモンドグラノーラ(コープ) | 15品目 | 11 | 64.8g | 公式商品ページ |
| グラノーラ | フルグラ 700g(カルビー) | 13品目 | 9 | 63.4g | 公式商品ページ |
| グラノーラ | フルグラ たっぷりアーモンド 500g(セブンプレミアム) | 13品目 | 9 | 57.8g | 公式商品ページ |
| グラノーラ | 日食プレミアムグラノーラ(日本食品製造) | 4品目 | 1 | 65.4g | 公式商品ページ |
| グラノーラ | 日食ビターグラノーラ(日本食品製造) | 3品目 | 0 | 70.0g | 公式商品ページ |
| グラノーラ | ナチュラル素材のグラノーラ プレーン 300g(ナチュラルキッチン) | 0品目 | 0 | 62.6g | オーサワジャパンの商品ページ |
| グラノーラ | 九州大麦グラノーラ プレーン 200g(西田精麦) | 0品目 | 0 | 73.8g | 公式商品ページ |
| オートミール | 日食プレミアムピュアオートミール(日本食品製造) | 0品目 | 0 | 57.6g | 公式商品ページ |
| オートミール | あまくないオーツ麦シリアル 250g(はくばく) | 0品目 | 0 | 57.7g | 公式商品ページ |
| オートミール | BIONOWA オーガニック・オートミール 300g(アルファフードスタッフ) | 0品目 | 0 | 57.6g | オーサワジャパンの商品ページ |
日食の3商品の栄養成分は公式ページに推定値と記されています。また、ここでの0品目は、原材料名の欄に添加物の行が現れなかったという意味です。加工助剤(製造の途中で使い、できあがった食品に残らないもの)とキャリーオーバー(原材料から持ち込まれ、働きが出ない量のもの)は表示が免除されますので、使っていないという証明ではありません。
いちばん長い21品目のうち、11はビタミンと鉄の名前だった

表を縦に見ると、品目数の多い7商品には同じ内訳がありました。栄養素の名前だけの行が9つから11並んでいます。
ごろグラ贅沢果実の21品目の内訳は、炭酸カルシウム、ビタミンC、ピロリン酸鉄、ナイアシン、パントテン酸カルシウム、ビタミンB6、B1、B2、葉酸、ビタミンD、ビタミンB12の11と、それ以外の10です。フルグラの13品目も、9つはクエン酸鉄Naとビタミン類の名前でした。
用途がそのまま書かれているわけではないので、ここでは名前だけで区分しています。ただし消費者庁は、栄養強化の目的と認められる添加物の範囲を「ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類のうち強化剤用途で使用するもの」と通知で定めています。並んでいる名前は、この範囲にそのまま重なります。
いちばんはっきり出たのは、同じコープの国産玄米でつくった玄米フレークでした。食材は玄米、砂糖、食塩の3つで終わるのに、スラッシュの後ろは13品目あります。そのうち11が栄養素の名前で、残るのは乳化剤と酸化防止剤(ビタミンE)の2つだけです。
行の長さと、味や食感のために入れたものの数は、別の話です。長さだけを見ると、玄米と砂糖と食塩の商品が13品目に見えてしまいます。
名前の行を外すと、9商品すべてに酸化防止剤(ビタミンE)が残った

共通していたのは、油の酸化を抑える1品目
0品目の5商品を除いた9商品で、栄養素の名前を外して残ったものを重ねました。9商品すべてに入っていたのは、酸化防止剤(ビタミンE)ひとつです。
グラノーラは穀物に蜜をからめて焼く食品で、9商品のうち7つには植物油または植物油脂が書かれています。油を含んだまま常温で置く商品だからです。
例外もありました。日食プレミアムグラノーラは油分を使わずに焼き上げたと公式ページにあります。それでもアーモンドとかぼちゃの種が入っていて、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)は同じように書かれていました。
次に多かったのはグリセリンで、9商品のうち8つに入っていました。抜けていたのはごろグラ糖質60%オフだけです。
商品を分けていたのは乳化剤だった
9商品を割ったのは乳化剤です。日清シスコとコープと日食ビターの5商品には入り、カルビーの2商品とセブンプレミアムと日食プレミアムの4商品には入っていません。
カルビー側の4品目は、グリセリン、酸味料、酸化防止剤、加工デンプンでした。乳化剤のかわりに加工デンプンが入っています。日食プレミアムグラノーラで残ったのは、グリセリン、酸味料、酸化防止剤の3つだけでした。
香料はごろグラだけ、膨張剤はどこにもなかった
香料が書かれていたのは日清シスコのごろグラ2商品だけです。同じ日清シスコが作るコープの2商品には、香料もカラメル色素も入っていません。会社ではなく商品ごとに中身が変わります。
もうひとつ、14商品のどれにも膨張剤はありませんでした。粉を生地にして焼き上げる食品ではないためです。着色料も、ごろグラの2商品にあるだけでした。
同じ売り場の隣にある食品でも、行の伸び方は変わります。上にかけるほうの表示はシリアルにかける側を16商品で見た記事に、袋菓子のほうはようかんやナッツで0品目が出た理由にあります。
ただし、砂糖が多い商品ほど添加物が多い、ではなかった

ここは思っていたのと逆に出ました。糖質がいちばん多い商品が、0品目だったからです。
西田精麦の九州大麦グラノーラは100gあたりの糖質が73.8gで14商品の最多ですが、原材料は大麦、黒糖蜜、米油の3つで終わります。この商品を扱う創健社の商品ページには、香料、保存料、栄養強化剤は使用していないと明記されています。
逆の端も同じでした。糖質がいちばん少ないごろグラ糖質60%オフ チョコナッツは100gあたり21.4gですが、品目数は16です。糖質を落とすために甘味料(スクラロース、アセスルファムK)が加わり、行はむしろ伸びました。
フルグラでも同じでした。通常品は糖質63.4gで13品目、糖質オフは36.4gで15品目でした。糖質を下げた商品のほうが、表示は2品目長くなっています。
そして品目数は、体に入る量の順番でもありません。それぞれの添加物には使ってよい量の上限が決められていて、行の本数と食べる量は別の話だからです。実際、脂質で並べ替えると順番は入れ替わります。100gあたりの脂質はフルグラ糖質オフが25.4gで最多、0品目のナチュラル素材のグラノーラは16.2gで上から4番目でした。
穀物のバーでも同じ見方になりました。朝に食べるバータイプの脂質を開いた記事では、表の言葉と中身の数字がずれていました。
どこで買うか。0品目の5商品は3つの並びに分かれていた

本題です。0品目だった5商品は、シリアル売り場に固まっていません。
| 買える場所 | 今回の該当商品 | 特徴 |
|---|---|---|
| 大手ブランドのグラノーラ | 該当なし | フルグラ、ごろグラ、セブンプレミアム、コープの7商品はいずれも13品目以上だった |
| 同じ店の麦・雑穀の並び | はくばくのあまくないオーツ麦シリアル、日食プレミアムピュアオートミール | もち麦や押し麦と一緒に置かれることが多い。原材料名はオーツ麦の1行だけ |
| 自然食品店と専門商社の通販 | ナチュラル素材のグラノーラ プレーン、BIONOWA オーガニック・オートミール | オーサワジャパンが扱う。直営店と公式通販が中心 |
| メーカー公式と自然食品ルート | 九州大麦グラノーラ プレーン | 西田精麦の公式サイトと、創健社が卸す自然食品店 |
現実的なのは2つ目です。シリアル売り場ではなく、麦や雑穀の並びに移動する。それだけで、原材料名が1行で終わる商品に届きます。はくばくのあまくないオーツ麦シリアルは原材料がオーツ麦だけ、日食プレミアムピュアオートミールも同じでした。
日本食品製造はプレミアムピュアオートミールの公式ページで、香料、調味料、着色料、栄養強化剤などの添加物を一切使用していないと説明しています。使っていないものを名指しで書いています。なお取り扱い店は地域と店舗で変わるため、公式の販売店案内で確かめてください。
売り場をシリアル以外まで広げた結果は朝食以外の売り場も同じように見た記事にあります。
ただし、この方法には弱点があります。朝を1品替えても、夕食の皿は決まっていません。グラノーラは素材を引き算できますが、味まで仕上げてあるおかずは工程を削りにくいからです。
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よくある質問

- Qグラノーラの原材料名にビタミンが並ぶのはなぜですか?
- A
各社が自分から書いているためです。食品表示基準では、栄養強化の目的で使ったビタミンやミネラルは表示が不要とされ、表示が要る食品を並べた別表第4に朝食シリアルは入っていません。この免除は2025年3月28日の改正で削除され、2030年3月31日までの経過措置が置かれています。
- Qオートミールは本当に原材料がオーツ麦だけですか?
- A
今回の3商品はそうでした。日食プレミアムピュアオートミールは「オーツ麦(えん麦)」、はくばくのあまくないオーツ麦シリアルは「オーツ麦(オーストラリア)」、BIONOWAは「有機オーツ麦(アメリカ)」で終わります。ただし味の付いたタイプや粥の素は別の商品なので、そのつど原材料名の後半を見てください。
- Q品目数が少ないグラノーラのほうが甘くないのですか?
- A
連動しませんでした。0品目の九州大麦グラノーラは100gあたりの糖質が73.8gで14商品の最多、16品目のごろグラ糖質60%オフは21.4gで最少です。甘さの見当をつけるなら、原材料名の1番目から3番目に糖の名前が来ているかを見るほうが早くなります。
- Q酸化防止剤のビタミンEは、栄養のビタミンEと同じものですか?
- A
表示のうえでは書き方が分かれます。用途が先に来る「酸化防止剤(ビタミンE)」は、油の酸化を抑える目的で使ったという書き方です。いっぽう「ビタミンE」と名前だけで書かれていれば、栄養強化の目的にあたります。今回はこの書き分けを使って、名前だけの行を別の列に分けました。
まとめ:無添加のグラノーラは2つ。オートミールまで広げると5つになる

14商品を突き合わせて分かったことを、3つにまとめます。
- 添加物の表示が0品目だったのは5商品。グラノーラは2つ、オートミールが3つでした
- 品目数が13以上だった7商品は、そのうち9から11が栄養素の名前です。書かなくてよかった行が、長さの半分以上を作っていました
- 名前の行を外すと、9商品すべてに酸化防止剤(ビタミンE)が残ります。分かれたのは乳化剤で、膨張剤はどこにもありませんでした
選ぶときの入口は、袋を裏返す前にあります。味の名前が付いているかどうか。チョコやきなこやフルーツの名前が付くほど、後ろの行は伸びます。
明日やることは1つです。シリアル売り場で1周したら、麦と雑穀の並びまで足を伸ばして原材料名を1行だけ確認する。それで、うわさではなく実際の表示で選べます。
朝の1杯は素材を引き算できますが、夜の皿はそうもいきません。同じ選び方を夕食まで広げたいなら、何を使わないかを公式に書いている宅配を、1回だけ試す手もあります。
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