【裏の名称欄で決まる】無添加のマーガリンとバターはどこで買える

すりガラスの面に無地の白い琺瑯のマグが一つと乳白ガラスの円盤が二枚重ねてある 体に悪い?食品査定

マーガリンの箱とバターの箱を並べて裏返すと、枠の1行目の見出しが違います。マーガリンには「名称」、バターには「種類別」と書いてあります。

市販14商品について、つくり手の公式ページから原材料名を1つずつ写しました。/の後ろが空だったのは6商品です。数字は2026年9月2日に取得しています。

この6商品には、はっきりした共通点がありました。名称が「マーガリン」または「ファットスプレッド」と入る商品に、0品目はありません。マーガリンとバターは別々の決まりで名前が付いています。この1行を読めば、添加物が並ぶかどうかがだいたい分かります。

この記事では、14商品の実データと、0品目の6商品が買える場所を書きます。買える場所は4つあります。

マーガリンとバターは、別々の決まりで名前が付いている

朝の光が差すクリーム色の紙の面に乳白のガラス板が一枚立てかけてある

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答えを先に書きます。裏の枠に入る言葉は3つあります。「マーガリン」「ファットスプレッド」「バター」です。前の2つは食品表示基準、最後の1つは乳等省令が決めています。

マーガリンとファットスプレッドを分けるのは、油脂の割合80%

よりどころは食品表示基準の別表第三です。マーガリン類の欄に2つの定義が並びます。

  • マーガリン……食用油脂に水等を加えて乳化した後、急冷練り合わせをし、又は急冷練り合わせをしないで作られた可そ性のもの又は流動状のものであって、油脂含有率が八十パーセント以上のもの
  • ファットスプレッド……同じつくり方のもの、または風味原料を加えたものであって、油脂含有率が八十パーセント未満のもの

原文はe-Gov法令検索にあります。定義の中に「乳化」の2文字がそのまま入っています。乳化剤は、このつくり方から出てくる品目でした。

同じ内容はマーガリン類の日本農林規格(PDF)にもあり、マーガリンの水分は17.0%以下と決まっています。日本マーガリン工業会も「油脂含有率が80%以上のものがマーガリン、80%未満がファットスプレッドと呼ばれます」と説明しています(よくあるQ&A)。

この1行が必ず載る理由も、食品表示基準の別表第二十にあります。マーガリン類の名称の用語は「商品名の表示されている箇所に近接した箇所に、JISZ八三〇五に定める十四ポイントの活字以上の大きさの統一のとれた文字で表示する」と決まっています。小さな字ではありません。

もう1つ、ファットスプレッドには油脂含有率を「パーセントの単位で、単位を明記して表示する」義務があります。マーガリンにこの義務はありません。パーセントの数字が書いてあれば、その商品は80%未満です。

バターの規格は、乳脂肪分80.0%以上と水分17.0%以下

バターは別の決まりです。乳及び乳製品の成分規格等に関する命令、ふだん乳等省令と呼ばれる決まりの第2条第15項にこうあります。

「この命令において『バター』とは、生乳、牛乳、特別牛乳又は生水牛乳から得られた脂肪粒を練圧したものをいう」(e-Gov法令検索)。

成分規格は別表にあり、乳脂肪分80.0%以上、水分17.0%以下、大腸菌群は陰性です。マーガリンの油脂80%以上・水分17.0%以下と数字は同じ形ですが、マーガリンは食用油脂、バターは乳脂肪という違いがあります。

そして表示のうえでは、バターは「名称」ではなく「種類別」の欄に入ります。食品表示基準の別表第十九が、乳製品には「乳等命令第二条の定義に従った種類別を表示する」と定めているからです。

公式ページで14商品の原材料名を確認した。0品目は6商品だった

乳白のガラス板の上に縁の黒い白い琺瑯の平皿が六枚並んでいる

原材料名のスラッシュより後ろの品目を1つずつ拾い、公式ページの名称と種類別の記載も記録しました。

「酸化防止剤(V.C、V.E)」のようにかっこの中が1つの用途なら1品目として扱い、アレルギーのかっこ書きは外しました。

名称がマーガリンかファットスプレッドだった6商品

商品(メーカー)名称油脂含有率添加物スラッシュの後ろ出どころ
ネオソフト(雪印メグミルク)ファットスプレッド66%3品目乳化剤、香料、着色料(カロテン)公式
ネオソフト べに花(雪印メグミルク)ファットスプレッド39%4品目乳化剤、香料、酸化防止剤(V.C、V.E)、着色料(カロテン)公式
明治コーンソフト(明治)ファットスプレッド60%3品目乳化剤(大豆由来)、香料、着色料(β-カロテン)公式
バター仕立てのマーガリン(雪印メグミルク)マーガリン記載なし3品目乳化剤、香料、着色料(カロテン)公式
小岩井 マーガリン【醗酵バター入り】(小岩井乳業)マーガリン記載なし3品目乳化剤、香料、カロテン色素公式
小岩井 マーガリン【ヘルシー芳醇仕立て】(小岩井乳業)マーガリン記載なし2品目乳化剤、カロテン色素公式

6商品とも2品目以上で、0品目はありません。公式ページに油脂含有率の数字が出ていたのは、ファットスプレッドの3商品だけでした。油脂含有率をパーセントで書く義務があるのは、ファットスプレッドだけです。

種類別がバターだった4商品

商品(メーカー)種類別添加物原材料名出どころ
雪印北海道バター(雪印メグミルク)バター0品目生乳(北海道産)、食塩公式
The 発酵BUTTER(雪印メグミルク)バター0品目生乳(北海道産)、食塩公式
明治北海道バター(明治)バター0品目生乳、食塩公式
パンにおいしい発酵バター(よつ葉乳業)バター0品目生乳(北海道産)、食塩公式

4商品とも0品目でした。ここで1つ確かめたことがあります。発酵バター2商品と、発酵させていないバター2商品で、表示に差はありませんでした。種類別はどちらも「バター」で、原材料名も生乳と食塩の2つです。

「発酵バター」という言葉は、乳等省令にも食品表示基準にも出てきません。原文を検索しても0件です。発酵させたかどうかは、種類別の欄ではなく商品名でしか分かりませんでした。

名称が乳等を主要原料とする食品だった4商品

商品(メーカー)名称添加物スラッシュの後ろ出どころ
明治スプレッタブル(明治)乳等を主要原料とする食品0品目なし(バター、なたね油、ナチュラルチーズ、食塩)公式
パンにおいしいよつ葉バターとひまわりオイル(よつ葉乳業)乳等を主要原料とする食品0品目なし(バター、ひまわり油、バターミルク、ホエイたんぱく、食塩)公式
雪印ソフト&バター(雪印メグミルク)乳等を主要原料とする食品3品目乳化剤、香料、着色料(カロテン)公式
明治チューブでバター1/3(明治)乳等を主要原料とする食品5品目カゼインNa、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE)、香料、着色料(β-カロテン)公式

同じ名称の4商品で、0品目と5品目が並びました。名称の欄を読んでも、中身までは分かりません。

14商品の内訳をまとめると、名称と種類別で分かれた

裏の表示の3つの区分と添加物の品目数を示した図
  • 名称がマーガリンかファットスプレッドの6商品……2品目から4品目。0品目はなし
  • 種類別がバターの4商品……4商品とも0品目
  • 名称が乳等を主要原料とする食品の4商品……0品目から5品目。0品目が2つ

0品目は6商品でした。バター4商品と、乳等を主要原料とする食品の2商品です。マーガリン類6商品に、添加物の表示がない商品はありません。食品表示基準の定義に「乳化した後」と書かれている以上、つくり方どおりの結果です。

共通していたのは、乳化剤とカロテンの色素の2つだった

白い琺瑯の平らな面にクリーム色の厚紙の筒が二本少しずらして重ねてある

マーガリン類6商品を横に見ると、品目の顔ぶれはそろっていました。

  • 乳化剤(レシチンなどの物質名を含む)……6商品すべて
  • カロテンの色素……6商品すべて
  • 香料……5商品(小岩井の【ヘルシー芳醇仕立て】だけ入らない)
  • 酸化防止剤……1商品(ネオソフト べに花)
  • pH調整剤……0商品

そろって入っていたのは、乳化剤とカロテンの色素の2つでした。酸化防止剤は油脂含有率39%の商品だけに付き、pH調整剤は1商品も出ていません。

乳化剤は、油と水を混ぜる工程から出てくる

日本マーガリン工業会は、つくり方を工程ごとに公開しています。油脂を入れた配合タンクの説明にこうあります。

「また乳化剤や着色料(βカロチン)などの副原料も配合タンクに入れられ、マーガリン製造の準備が整います」。続けて「配合された油脂原料に水相を加え、50℃から60℃で攪拌します。この工程を『乳化』と呼びます」(マーガリンができるまで)。

香料についても同じページに書かれています。「水相には食塩や香料が入れられ、この段階でマーガリンの味付けも行われます」。乳化剤と色素は油に入れ、食塩と香料は水に入れる、という順番でした。

バターの定義に、この工程は出てきません。乳等省令が書いているのは「脂肪粒を練圧したもの」だけです。水と混ぜる工程がないので、乳化剤も出てきません。

カロテンの色素は、バターでは原材料のほうに入っている

マーガリン類6商品すべてに入っていたのが、カロテンの色素です。目的は雪印メグミルクが説明しています。

「マーガリン類には、着色料としてβ-カロテンが使われています」(雪印メグミルクのFAQ)。表面が濃い黄色になるのは乾燥でこの色素が濃く見えるためだ、という説明も同じページにあります。

同じ会社が、バターの黄色については別の説明をしています。「牛が食べる草には黄色い色の元となるカロテンが含まれており、乳脂肪自体は黄色を呈しています」。

同じカロテンでも、バターでは生乳に入ったまま来るので原材料名に出ません。マーガリン類では後から足すので、/の後ろに1品目として並びます。どちらも黄色ですが、表示への出かたは逆です。

同じものが3通りの書かれ方をする

ここで読みにくい点が1つあります。14商品の表示を並べると、カロテンの色素の書き方が3つに分かれていました。雪印メグミルクは「着色料(カロテン)」、明治は「着色料(β-カロテン)」、小岩井乳業は「カロテン色素」です。

理由は食品表示基準の別表第六にあります。着色料は用途名と物質名を両方書く決まりです。ただし同じ規定には「添加物を含む旨の表示中『色』の文字を含む場合」は用途の表示を省略できる、と書かれています。「カロテン色素」には「色」の字が入るので、着色料の3文字が消えます。

乳化剤も同じことが起きます。別表第七に載っている一括名なので「乳化剤」の3文字でまとめられますが、物質名で書くこともできます。創健社のべに花ハイプラスマーガリンは「レシチン(大豆由来)」と表示していました。働きは同じで、表示の言葉だけが違います。

商品名にバターと入っていても、名称の欄は違うことがある

窓の格子の影が落ちるすりガラスの上に縁の欠けた白い琺瑯の角バットが一つ

今回いちばん分かれたのが、名称に「乳等を主要原料とする食品」と入る4商品でした。パッケージの表に書かれた商品名だけで判断すると外れます。

明治チューブでバター1/3は、商品名にバターと入りますが名称は乳等を主要原料とする食品で、5品目が並びます。原材料名の1番目もコーン油です。

逆に明治スプレッタブルは、同じ名称でありながら0品目でした。バター、なたね油、ナチュラルチーズ、食塩の4つで終わります。よつ葉乳業のパンにおいしいよつ葉バターとひまわりオイルも同じで、5つの原材料だけです。

雪印メグミルクの雪印ソフト&バターは、この名称のまま3品目でした。マーガリン類と同じ乳化剤・香料・着色料(カロテン)の並びです。

つまり、この名称だけでは中身が分かりません。0品目か5品目かは、/の後ろを見るまで分からないということです。チーズで種類別の1行が表示を決めた話とは、ここが逆でした。

品目が多い=悪い、ではない

逆光のクリーム色の紙の面にすりガラスの薄板が四枚ずらして積まれている

ここまでの数字は、品目の数え上げです。多い商品が体に悪い、という話ではありません。

マーガリン類に出てきた3つは、どれも味を濃くするためのものではありませんでした。乳化剤は油と水を混ぜる工程のため、色素は色をそろえるため、香料は風味を付けるためです。つくり方から出てくる品目です。

使ってよい原材料の範囲も、マーガリン類では決まっています。日本農林規格は、マーガリンに使える原材料を食用油脂・乳及び乳製品・食塩・カゼイン及び植物性たん白・砂糖類・香辛料の6つに限っています。ファットスプレッドは10項目です。ただしこれはJASマークが付く商品にかかる規格で、すべての商品が守る義務を負うわけではありません。

断りも1つ付けます。加工助剤とキャリーオーバーに該当するものについては、原材料名に書く決まりがありません。最終の製品に残らない、あるいは持ち込まれる量がわずかだからです。よって0品目も、表示のうえでの0という意味にとどまります。

油としての量の話も別にあります。マーガリンのうわさを公表値で確かめた記事に、そちらの数字をまとめています。

買える場所は4つ。売り場では裏の2か所を見る

窓のある明るい部屋の白い琺瑯の面に乳白ガラスの円盤が四枚散らしてある

0品目の6商品は、取り寄せ専門の品ではありません。買える道は4つです。

  • 普通の冷蔵売り場……雪印メグミルクは、雪印北海道バターもThe 発酵BUTTERも発売地域を全国と記載しています
  • メーカーの公式通販……よつ葉乳業はよつ葉乳業オンラインショップを運営しています
  • 取扱店舗検索……明治は商品ページから商品取扱店舗検索に入れます
  • 自然食品店……創健社は自然食品店を探すで都道府県別の取扱店を出しています

マーガリンで品目を減らしたい場合も道はあります。創健社のべに花ハイプラスマーガリンは1品目で、商品ページに「香料・酸化防止剤・着色料を使用しておりません」と書かれています。今回の14商品より少ない数字です。

売り場での手順は3つです。

1つ目は、商品名の近くにある大きな文字を先に読むことです。ここに「マーガリン」か「ファットスプレッド」と入っていれば、/の後ろに2品目以上が並びます。14商品では6商品がそうでした。

2つ目は、裏の枠の1行目が「名称」か「種類別」かを確かめることです。種類別と書いてあれば乳製品で、今回の4商品は全部0品目でした。名称と書いてあれば、次の3つ目に進みます。

3つ目は、/の後ろが何行あるかを確かめることです。ここに何もなければ、表示のうえで添加物は0品目です。名称が乳等を主要原料とする食品の4商品は、ここで0品目と5品目に分かれました。

「無添加」と書けるかどうかのルールは、2024年に動きました。書ける言葉と書けない言葉は表に書ける言葉と書けない言葉の線引きにまとめています。マーガリンを塗る相手を調べたのが、袋入りの食パン13商品で10商品が0品目だった結果です。売り場ごとの手順は7つの売り場で0品目を確認した本編にまとめてあります。

弱点もあります。バターを1つ選び直したところで、その日の食事は仕上がりません。夕食の中身は別に決めることになります。

食事のほうも添加物を減らしたいなら、もう1つの道があります。添加物を使わない前提でつくられた惣菜を、家まで運んでもらう方法です。

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よくある質問

Q
添加物の表示がないマーガリンはありますか?
A

今回の6商品では見つかりませんでした。最少は小岩井 マーガリン【ヘルシー芳醇仕立て】の2品目です。少ないほうを選ぶなら、創健社のべに花ハイプラスマーガリンが1品目で、公式ページに香料・酸化防止剤・着色料を使用していないと書かれています。

Q
マーガリンとファットスプレッドは、どこで見分けますか?
A

商品名の近くにある大きな文字です。食品表示基準は、名称の用語を商品名に近接した箇所へ十四ポイント以上で表示するよう定めています。油脂含有率のパーセントが書いてあれば、それはファットスプレッドです。この数字の表示義務はファットスプレッドだけにあります。

Q
発酵バターは、表示で見分けられますか?
A

裏の枠では見分けられません。今回の発酵バター2商品も種類別は「バター」で、原材料名は生乳と食塩の2つでした。発酵させていないバター2商品と同じです。「発酵バター」という言葉は乳等省令にも食品表示基準にも出てこないので、判断できるのは商品名だけになります。

Q
「乳等を主要原料とする食品」は、バターとどう違いますか?
A

乳等省令が定める乳製品の種類別に当てはまらないものが、この名称になります。今回の4商品は0品目から5品目まで分かれました。商品名にバターと入っていても中身は同じではないので、/の後ろを確かめることになります。

まとめ:無添加のバターは買える。マーガリンは名称の欄で決まる

乳白のガラス板の中央に無地の白い琺瑯のマグが一つだけ小さく置いてある

14商品の実データが示した答えは1つです。表示のうえで添加物0品目だったのは6商品で、種類別がバターの4商品と、名称が乳等を主要原料とする食品の2商品でした。名称がマーガリンかファットスプレッドの6商品に、0品目はありません。

根拠もそろっています。食品表示基準の別表第三にあるマーガリンの定義は、「食用油脂に水等を加えて乳化した後」につくるものです。日本マーガリン工業会の工程説明でも、乳化剤と色素は油に、香料は水に入れます。6商品すべてに乳化剤とカロテンの色素があったのは、つくり方どおりの結果でした。

数字が決まっているのは区分のほうです。マーガリンは油脂含有率80%以上、ファットスプレッドは80%未満。バターは乳脂肪分80.0%以上で水分17.0%以下です。ファットスプレッドだけ、油脂含有率をパーセントで書く義務があります。

今日からできることは1つです。売り場では商品名ではなく、その近くにある大きな文字を先に読む。そのあとで裏の/の後ろを見ます。

バター1つより、毎日の食事のほうが量は多くなります。添加物を使わずにつくった惣菜を、家まで届けてもらう手もあります。

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