ラベルさんたくあん、浅漬、しば漬、つぼ漬、野沢菜、らっきょう、福神漬。この7種類から15商品を選び、各メーカーの公式ページに出ている原材料名を確認しました。表示を写した日は2026年9月1日です。
添加物の表示がなかったのは5商品。ただし、そのうち量販の流通に乗っているものは1商品しかありませんでした。残る4商品の行き先は、作り手の通販と自然食品の流通です。
「無添加の漬物は売っていない」と言われる理由

そう言われるのも、無理はありません。今回の15商品でも、原材料名にスラッシュの右側があったのは10商品でした。いちばん多い商品は7品目でした。
もうひとつ、東海漬物の公式ページには沢庵が11商品ならびます。そのうち原材料名にスラッシュがない沢庵は、1つもありませんでした。沢庵だけを見て回れば、たしかに空振りが続きます。
ただ、漬物という言葉が指す範囲は広すぎます。ぬかで半年ねかせたものと、朝に切って夕方に届く浅漬では、日持ちも作り方も別のものです。
それなら、種類をまたいで表示だけを取り出したほうが早い。そう考えて15商品を1つの表にしました。
漬物15商品の表示を、添加物の品目数が多い順にならべた

原材料名にスラッシュがあれば、その右側が添加物の表示です。15商品から右側だけを抜き出し、多い順に並べました。
| 商品 | 販売者・製造元 | 種類 | スラッシュより右の表示 | 品目数 |
|---|---|---|---|---|
| 国産野菜 つぼ漬 減塩 90g | 新進 | つぼ漬 | 調味料(無機塩等)、酸味料、酒精、クチナシ色素、甘味料(ステビア、スクラロース)、ポリグルタミン酸、紅麹色素 | 7 |
| スライス沢庵 べったら漬 | 東海漬物 | べったら漬 | 増粘多糖類、酸味料、酸化防止剤(ビタミンC)、保存料(ソルビン酸K)、甘味料(ステビア、アセスルファムK)、メタリン酸Na、ミョウバン | 7 |
| 国産野菜 しば漬 減塩 80g | 新進 | しば漬 | 調味料(無機塩等)、酸味料、赤キャベツ色素、香料、ポリグルタミン酸、甘味料(ステビア) | 6 |
| たくあん太郎 ぬか漬ハーフ | 東海漬物 | たくあん | 酸味料、調味料(アミノ酸等)、酸化防止剤(ビタミンC)、甘味料(アセスルファムK、ステビア)、クチナシ色素 | 5 |
| 野沢菜漬(契約産地)250g | したら | 野沢菜 | 調味料(アミノ酸等)、酸味料、保存料(ソルビン酸K)、甘味料(ステビア)、着色料(黄4、青1) | 5 |
| あとひきだいこん 180g | 秋本食品 | だいこん漬 | 調味料(アミノ酸等)、pH調整剤、酸味料、酸化防止剤(V.C) | 4 |
| 日向たくあん | イオン(トップバリュ) | たくあん | 調味料(アミノ酸等)、酒精、酸味料、甘味料(ステビア、甘草) | 4 |
| ぷち!浅漬 白菜漬 | 東海漬物 | 浅漬 | 調味料(アミノ酸等)、酸味料、酸化防止剤(ビタミンC) | 3 |
| 湘南漬物・ぬか漬ミックス | 秋本食品 | ぬか漬 | 調味料(アミノ酸)、pH調整剤、酸化防止剤(V.C) | 3 |
| 岩下の手作り用らっきょう | 岩下食品 | らっきょう | 酸味料 | 1 |
| タニタ食堂監修 糀の甘みで仕上げた福神漬 | 東海漬物 | 福神漬 | スラッシュの表示なし | 0 |
| 乳酸発酵の沢庵 いなか漬120g | 樽の味 | たくあん | スラッシュの表示なし | 0 |
| 乳酸発酵のしば漬 130g | 樽の味 | しば漬 | スラッシュの表示なし | 0 |
| いぶりがっこ 90g | 樽の味 | いぶりがっこ | スラッシュの表示なし | 0 |
| オーサワの熟成たくあん | オーサワジャパン | たくあん | スラッシュの表示なし | 0 |

表の0品目には、断りを入れておきます。製造の途中で使って製品には残らない加工助剤と、原料から持ち越されるキャリーオーバーは、どちらも書かなくてよい決まりになっています。0という数字が意味するのは、書く義務のあるものが表示に出ていなかったということだけです。
原材料名は、各社の公式ページから写しました。東海漬物はタニタ食堂監修 糀の甘みで仕上げた福神漬、たくあん太郎 ぬか漬ハーフ、スライス沢庵 べったら漬、ぷち!浅漬 白菜漬の4点です。
秋本食品はあとひきだいこんと湘南漬物・ぬか漬ミックス、新進は国産野菜 つぼ漬 減塩と国産野菜 しば漬 減塩から取りました。
ほかはトップバリュ 日向たくあん、したらの野沢菜漬(契約産地)、岩下の手作り用らっきょう、樽の味の乳酸発酵の沢庵・乳酸発酵のしば漬・いぶりがっこ、そしてオーサワの熟成たくあんです。
0品目の5商品に共通していたのは、うま味のつけ方だった

品目数が分かれた理由は、スラッシュの左側にありました。漬け原材料の中身を見ると、うま味をどうやってつけているかが商品ごとに違います。
まず0品目の5商品です。漬け原材料に書かれていたのは、次のものだけでした。
- タニタ食堂監修 糀の甘みで仕上げた福神漬:砂糖、しょうゆ、醸造酢、塩こうじ、食塩
- 樽の味 乳酸発酵の沢庵:米ぬか、塩、昆布、渋柿の皮、唐辛子、みかんの皮
- 樽の味 乳酸発酵のしば漬:食塩(原材料は茄子としそと塩)
- 樽の味 いぶりがっこ:砂糖、米ぬか、食塩、米酢
- オーサワの熟成たくあん:糠、食塩、昆布、唐辛子、渋柿の皮
5商品とも、エキスも加水分解物も出てきません。うま味を受け持っているのは昆布、糀、しょうゆ、ぬかといった素材です。
表示のあった10商品は、ここが逆でした。9商品の漬け原材料に、かつお節エキス、魚介エキス、酵母エキス、たん白加水分解物、発酵調味料、アミノ酸液のどれかが入っています。
したらの野沢菜漬がいちばん多く、アミノ酸液、発酵調味料、たん白加水分解物、かつお節エキス、魚介エキス、いりこ節エキスの6つがならびました。品目数は5です。
逆に樽の味のしば漬は、原材料が茄子としそと食塩の3つで終わります。公式ページは、充分な発酵期間と適切な酸度・塩分があれば保存料を足す必要はないと説明していました。
例外が2つ。どちらもうま味の置き場所で説明がつく
この見方には、はみ出す商品が2つあります。トップバリュの日向たくあんと、岩下の手作り用らっきょうです。
日向たくあんの漬け原材料は、食塩、砂糖、醸造酢、米ぬかの4つだけ。エキス類はありません。それでも添加物は4品目で、その先頭が調味料(アミノ酸等)でした。うま味がスラッシュの右側に移っているだけです。
岩下の手作り用らっきょうは、もっと単純でした。原材料はらっきょうと食塩、右側は酸味料の1品目だけ。家庭で漬け直すための商品なので、うま味をつける工程がありません。
つまり15商品のうち14商品は、うま味の出どころが漬け原材料か添加物のどちらかに置かれていました。置き場所が素材のほうなら、右側は短くなります。
買える場所は3つ。置いてあるものが違った

ここからが買い方です。15商品の買える場所は3つに分かれました。
1つめ、スーパーの流通
東海漬物、秋本食品、新進、トップバリュ、岩下食品の商品がここに入ります。今回の11商品のうち、添加物の表示がなかったのはタニタ食堂監修 糀の甘みで仕上げた福神漬の1点だけでした。
この福神漬は、8つの野菜がすべて国産です。甘みは砂糖と塩こうじで、うま味はしょうゆで受けています。賞味期間は製造日を含む150日で、1パック90gあたりの食塩相当量は2.2gでした。
東海漬物の福神漬は公式ページに6点ならびます。ほかの5点はすべて調味料と酸味料が入り、色をつけるものも付いていました。同じ会社の同じ種類でも、商品を1つずつ確かめるしかありません。
2つめ、作り手の通販
樽の味は和歌山県御坊市の会社で、自社サイトから直接売っています。今回の3商品は、いずれも原材料名にスラッシュがありませんでした。
値段は乳酸発酵の沢庵いなか漬120gが390円、乳酸発酵のしば漬130gが680円、いぶりがっこ90gが598円です(いずれも税込・2026年9月1日時点)。公式ページは、沢庵を樽の中で180日以上ねかせると書いています。
3つめ、自然食品の流通
オーサワジャパンは自然食品店や生協に卸す会社です。熟成たくあん100gは680円(税込)で、干し大根は九州と山形県産、漬け原材料は糠、食塩、昆布、唐辛子、渋柿の皮の5つでした。
| 入手先 | 今回の該当数 | 0品目の数 | 品目数の幅 |
|---|---|---|---|
| スーパーの流通 | 11商品 | 1商品 | 0〜7品目 |
| 作り手の通販 | 3商品 | 3商品 | 0品目 |
| 自然食品の流通 | 1商品 | 1商品 | 0品目 |
漬物のほかの品目でどうだったかは、スーパーで0品目が見つかった7か所にまとめています。言葉づかいの決まりは無添加という3文字の決まりごとのほうです。
ただし、品目数の多さは塩の多さでも日持ちの長さでもない

ここまで品目数で並べてきましたが、これは良し悪しの順位ではありません。同じ公式ページの中に、逆を向いた数字がいくつも出てきました。
1つめ。食塩相当量がいちばん多い商品も、いちばん少ない商品も、0品目のほうでした。100gあたりの値が公表されていた11商品で、いちばん多いのはオーサワの熟成たくあんの5.8g、いちばん少ないのは樽の味のしば漬の1.19gです。どちらも添加物の表示はありません。約4.9倍の幅が、0品目の中だけで開きました。
2つめ。日持ちも逆でした。樽の味のいぶりがっこは常温で製造日より6か月です。いっぽう添加物が7品目の東海漬物スライス沢庵べったら漬は製造日を含む24日、3品目のぷち!浅漬 白菜漬は11日でした。品目数が多いほど長持ちする、という関係にはなっていません。
3つめ。保存料は2商品だけでした。15商品で保存料(ソルビン酸K)が書かれていたのは、東海漬物のスライス沢庵べったら漬と、したらの野沢菜漬です。漬物ぜんぶに入っているものではありませんでした。
4つめ。番号のついた色素が出たのは1商品です。したらの野沢菜漬に着色料(黄4、青1)とありました。ほかで色をつけていた4商品は、クチナシ、紅麹、赤キャベツというように素材の名前です。
5つめ。0品目でも量は別の話です。タニタ食堂監修の福神漬は、1パック90gあたりの炭水化物が29.4gでした。甘みを砂糖と糀でつけているので、品目数が少ないことと甘さの控えめさは、別々に見る必要があります。
表から外した商品もあります。樽の味の奈良漬は、公式ページの原材料の欄にスラッシュがなく、漬け原材料のかっこの中に酒精と書かれていました。書き方が今回の15商品とそろわないため、数に入れていません。
新進の刻み漬シリーズ(つぼ漬、たくあん、しば漬)も外しました。公式ページに食塩相当量と賞味期間はあるものの、原材料名の欄が出ていないためです。
ちなみに用途名の書き方には決まりがあります。東京都保健医療局は、添加物を原材料と区別して表示し、スラッシュの後ろにひとまとめに書く方法があると案内しています。右側だけを読めば、品目数はその場で数えられます。
種類ごとの食塩相当量をそろえた話は、漬物6商品を100gの単位にそろえた記録にあります。
じゃあ、どれをどこで買うか

ここまでの表示をふまえて、買い方を3つに整理します。
1つめ。量販の売り場では、漬け原材料の中身を先に読む。エキス、たん白加水分解物、アミノ酸液、発酵調味料。この4つの言葉が並んでいたら、スラッシュの右側も長くなります。今回はその関係が8商品で当てはまりました。
2つめ。確実に手に入れたいなら、作り手の通販か自然食品店へ回る。今回の0品目5商品のうち4つは、この2つで扱われていました。「乳酸発酵」「熟成」という言葉が商品名に付いていると当たりやすいです。
3つめ。値段と量を先に決める。樽の味の沢庵は120gで390円、オーサワの熟成たくあんは100gで680円です。100gあたりで比べると、スーパーのたくあんより高くなります。届いてから食べきれる量を選ぶほうが結果的に安く済みます。
そのうえで、漬物を1つ替えただけでは、食卓は変わりません。おかずのほうから変えたい週は、添加物を使わないと決めて作られた惣菜を届けてもらう方法もあります。
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同じ漬物でも、キムチと梅干しは結果が違いました。市販キムチの原材料名を写した回と、梅干し12商品で塩と表示が入れかわった話にそれぞれ置いています。
よくある質問
- Q無添加の漬物はスーパーで買えますか?
- A
買えます。ただし数は多くありません。今回の15商品でスーパーの流通に乗っていたのは11商品で、原材料名にスラッシュがなかったのは東海漬物のタニタ食堂監修 糀の甘みで仕上げた福神漬の1点でした。漬け原材料は砂糖、しょうゆ、醸造酢、塩こうじ、食塩の5つです。
- Qたくあんで添加物の表示がないものはどこにありますか?
- A
作り手の通販と自然食品の流通です。樽の味の乳酸発酵の沢庵は米ぬか、塩、昆布、渋柿の皮、唐辛子、みかんの皮で漬けており、120gが390円(税込)。オーサワの熟成たくあんは糠、食塩、昆布、唐辛子、渋柿の皮で、100gが680円(税込)です。東海漬物の公式ページに出ている沢庵11商品には、いずれもスラッシュより右の表示がありました。
- Q添加物の品目数が少ない漬物は塩分も少ないですか?
- A
つながっていませんでした。100gあたりの食塩相当量が公表されていた11商品では、最多がオーサワの熟成たくあんの5.8g、最少が樽の味の乳酸発酵のしば漬の1.19gです。どちらも添加物の表示がない商品でした。品目数と食塩相当量は別々に確認したほうが確実です。
- Q野沢菜漬やしば漬にも着色料は入っていますか?
- A
商品ごとに違いました。したらの野沢菜漬(契約産地)には着色料(黄4、青1)、新進の国産野菜 しば漬 減塩には赤キャベツ色素と書かれていました。いっぽう樽の味の乳酸発酵のしば漬は、原材料が茄子としそと食塩だけで色をつけるものがありません。名前に色の字が入る添加物は、着色料という用途名を省いて書けるので、番号のついた名前も目印になります。
まとめ:探す種類より、うま味の出どころを見るほうが早い

15商品の表示から出た答えは2つです。添加物の表示がなかったのは5商品で、そのうちスーパーの流通に乗っているのは1商品だけでした。残る4商品の行き先は、作り手の通販と自然食品の流通です。
そして違いが出たのは、うま味の出どころでした。エキス、たん白加水分解物、アミノ酸液、発酵調味料が漬け原材料に入っている商品は、スラッシュの右側にも表示がならびます。0品目の5商品は、昆布や糀やぬかという素材でうま味を受けていました。
そのうえで、品目数は塩の多さとも日持ちの長さともつながっていません。0品目のオーサワの熟成たくあんが5.8gで最多、同じく0品目の樽の味のしば漬が1.19gで最少でした。
次に容器を裏返すときは、スラッシュの右側より先に左側を読んでみてください。漬け原材料の中に「エキス」の3文字があるかどうかで、右側に何品目ならぶかの見当がつきます。
漬物だけでなく食卓ごと変えたい日は、外から届けてもらう手もあります。漬物と同じやり方で5社の表示を並べた無添加のおかず宅配おすすめ5社と、注文から届くまでを追ったシェフの無添つくりおきの検証記事もあります。
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