ラベルさん同じ「砂糖不使用」の文字が付いた商品でも、添加物の数は0品目から7品目まで開きました。売り場に並ぶアーモンドミルクは、中身の作りが商品ごとにかなり違います。
そこで市販の12商品を選び、各社の公式サイトに載る原材料名をそのまま写し取りました。砂糖不使用が8商品、砂糖入りが4商品です。
結果として、原材料がアーモンドだけで添加物の表示もなかったのは12商品のうち1商品でした。この記事では、その1商品の名前と、残り11商品に何が入っていたかを載せます。
あわせて、2026年8月27日にアーモンドミルクの日本農林規格ができたことにも触れます。
原材料がアーモンドだけの商品は、12商品のうち1つ

原材料名にアーモンド以外の食材が出てこず、添加物の表示もなかったのは1商品です。筑波乳業の「濃いアーモンドミルク 砂糖不使用 125ml」でした。
公式オンラインショップの表示は、原材料名が「アーモンド(アメリカ)」の1行だけです。添加物の欄がありません(筑波乳業オンラインショップ)。
もう1商品、添加物の表示がなかったのが同社の「たっぷり食物繊維 125ml」です。こちらは原材料名にイヌリンが加わります。
つまり添加物0品目は2商品、そのうち原材料がアーモンドだけなのは1商品という数字になりました。
なお12商品とも、原材料名に「水」の文字はありません。飲料の水は原材料名に書かれないことが多く、表示だけでは水の量が分かりません。
品目数の数え方にも限りがあります。液体に仕上げる前に役目を終える加工助剤と、原材料から持ち越されてごく少量にとどまるキャリーオーバーは、原材料名に書く義務を外されています。だから0品目という結果は、公式ページの表示に出ていなかった、という意味です。
入りやすいのはpH調整剤、次にビタミンEと香料

12商品の添加物の表示を種類ごとにまとめると、順番がはっきりしました。多い順に載せます。
- pH調整剤:12商品中10商品
- ビタミンE:12商品中9商品
- 香料:12商品中8商品
- 乳化剤:12商品中7商品
- 増粘剤または安定剤:12商品中7商品
- セルロース:12商品中5商品
- リン酸カルシウム:12商品中3商品
- 炭酸カルシウム:12商品中2商品

とろみや分離止めに関わる表示は、増粘剤・安定剤・セルロースの3種類です。このどれかが入っていた商品は12商品のうち9商品ありました。
アーモンドをすりつぶした液体は、時間が経つと油の層と水の層に離れます。乳化剤と安定剤がセットで入るのは、そのためです。
安定剤の中身は2通りです。マルサンアイとトップバリュは「ジェラン」、カゴメの3商品は「増粘多糖類」でした。
ビタミンEは9商品に出てきますが、用途名は書かれていません。表示からは使われた目的まで分かりません。
砂糖不使用の8商品と、砂糖入りの4商品

砂糖不使用の8商品です。添加物の数が少ない順に載せます。原材料名はスラッシュの左側、添加物はスラッシュの右側です。
| 商品(内容量) | 原材料名 | 添加物 | 数 |
|---|---|---|---|
| 筑波乳業 濃いアーモンドミルク 砂糖不使用(125ml) | アーモンド(アメリカ) | 表示なし | 0品目 |
| 筑波乳業 濃いアーモンドミルク たっぷり食物繊維(125ml) | アーモンド(アメリカ)、イヌリン(食物繊維) | 表示なし | 0品目 |
| 筑波乳業 濃いアーモンドミルク 香ばしロースト(1000ml) | アーモンド(アメリカ) | pH調整剤、増粘剤(ジェラン) | 2品目 |
| 江崎グリコ アーモンド効果 濃厚 砂糖不使用(125ml) | アーモンドペースト(国内製造)、食物繊維 | セルロース、pH調整剤、ビタミンE | 3品目 |
| 江崎グリコ アーモンド効果 砂糖不使用(200ml) | アーモンドペースト、食物繊維、食塩、アーモンドオイル | pH調整剤、炭酸Ca、香料、ビタミンE | 4品目 |
| マルサンアイ 毎日おいしいローストアーモンドミルク 砂糖不使用(200ml) | アーモンドペースト(国内製造)、食物繊維(ポリデキストロース)、食塩、植物油脂 | 乳化剤、pH調整剤、安定剤(ジェラン)、ビタミンE、香料 | 5品目 |
| トップバリュ アーモンドミルク 砂糖不使用(1000ml) | アーモンドペースト(国内製造)、食物繊維(ポリデキストロース)、食塩 | 乳化剤、安定剤(ジェラン)、pH調整剤、ビタミンE、香料 | 5品目 |
| カゴメ アーモンド・ブリーズ 無糖(200ml) | アーモンドペースト(アメリカ製造)、アーモンドオイル、食物繊維、食塩 | 香料、セルロース、乳化剤、リン酸カルシウム、安定剤(増粘多糖類)、pH調整剤、ビタミンE | 7品目 |
原材料名は各社の商品ページから写しました。筑波乳業/江崎グリコ/マルサンアイ/トップバリュ/カゴメ。
筑波乳業だけはリンクを外しました。3商品のうち香ばしロースト(1000ml)の商品ページが公式オンラインショップから消えており、2026年9月4日に探しても見つからなかったためです。表の原材料名と添加物は、2026年8月に公式ページに出ていた表示をそのまま載せています。
砂糖入りの4商品です。砂糖が原材料名の2番目か3番目に入ります。
| 商品(内容量) | 原材料名 | 添加物 | 数 |
|---|---|---|---|
| マルサンアイ 毎日おいしいローストアーモンドミルク オリジナル(200ml) | アーモンドペースト(国内製造)、果糖、ぶどう糖果糖液糖、砂糖、澱粉分解物、植物油脂、食塩 | 乳化剤、pH調整剤、安定剤(ジェラン)、ビタミンE、香料 | 5品目 |
| 江崎グリコ アーモンド効果 オリジナル(200ml) | アーモンドペースト、砂糖、食物繊維、果糖ぶどう糖液糖、デキストリン、はちみつ、植物油脂、食塩、アーモンドオイル | セルロース、香料、pH調整剤、炭酸Ca、乳化剤、ビタミンE | 6品目 |
| カゴメ アーモンド・ブリーズ 微糖(200ml) | アーモンドペースト(アメリカ製造)、砂糖、アーモンドオイル、食塩、食物繊維 | セルロース、乳化剤、香料、リン酸カルシウム、安定剤(増粘多糖類)、pH調整剤、ビタミンE | 7品目 |
| カゴメ アーモンド・ブリーズ 濃厚アーモンドミルク(200ml) | アーモンドペースト(アメリカ製造)、砂糖、食物繊維、寒天、食塩 | セルロース、乳化剤、香料、リン酸カルシウム、安定剤(増粘多糖類)、pH調整剤、ビタミンE | 7品目 |
こちらはマルサンアイ/江崎グリコ/カゴメ 微糖/カゴメ 濃厚です。
2つの表からは、砂糖の有無と添加物の数が連動していないことが分かります。マルサンアイは砂糖不使用もオリジナルも同じ5品目でした。
砂糖不使用で7品目の商品もあれば、砂糖入りで5品目の商品もあります。
糖の量は別の話です。江崎グリコのオリジナル200mlは糖質9.8g、砂糖不使用200mlは糖質0.80gでした。ここは9倍以上の差があります。
豆乳は規格で添加物を使えないと決まっている

同じ植物性の飲み物でも、豆乳とアーモンドミルクでは添加物の入り方が違います。決まりが違うからです。
豆乳類の日本農林規格では、「豆乳」の基準に食品添加物の欄があり、そこに「使用していないこと」と書かれています。原材料も「大豆以外のものを使用していないこと」です。
この規格は昭和56年に制定され、平成24年7月17日に最終確認されています(農林水産省・豆乳類の日本農林規格)。
キッコーマンの「おいしい無調整豆乳」もそのとおりでした。原材料名は大豆の1行だけです(キッコーマン公式)。
いっぽう調製豆乳になると、規格は消泡剤・pH調整剤・品質改良剤・乳化剤・糊料・香料の6区分まで認めています。無調整と調製では、決まりが違います。
オーツミルクはどうか。マルサンアイの「オーツミルククラフト 200ml」は、添加物が1品目だけでした。安定剤(増粘多糖類)です(マルサンアイ公式)。
オーツ麦はでんぷんが多く、油が浮きにくい食材です。だから乳化剤なしでも作れる商品があります。
牛乳やヨーグルトの話は市販ヨーグルト16商品の原材料名にあります。大豆の加工品については豆腐6商品の表示が近い話です。
2026年8月27日、アーモンドミルクに日本農林規格ができた

アーモンドミルクには、長いあいだ公的な基準がありませんでした。それが2026年8月27日に変わりました。
同日付の官報(本紙 第1777号)に、農林水産省告示第1297号が載りました。件名は「アーモンドミルクの日本農林規格を制定する件」です。第1298号で認証の技術的基準、第1299号で検査方法も同時に制定されました(官報 令和8年8月27日)。
制定前に意見募集にかけられた規格案では、次の内容が示されていました。
- アーモンドと水から製造した乳状の飲料で、アーモンド含有率が2.0%以上のもの
- これに調味料、食用植物油脂、食物繊維、風味原料などを加えたものも含む
- 原材料に乳または乳製品を使用していないこと
- 容器包装の見やすい場所に「アーモンドミルク」と邦文または英文で明瞭に記載すること
- 乳または乳製品ではないことの説明を、容器包装の見やすい場所に明瞭に記載すること
出典はe-Govパブリックコメントで公開された規格案(PDF)です。意見募集は2026年5月19日から6月17日まで行われました。
添加物についての決め方も、豆乳の規格とは違いました。規格案は使ってよい添加物を並べる形ではなく、コーデックスの食品添加物一般規格に適合していることを求める形です。
買う人に関係してくるのは、アーモンド含有率2.0%以上という決まりです。これまで濃さの公的な目安がありませんでした。
ただし制定されたばかりで、店頭の表示に届くのはこれからです。いまはスラッシュより後ろの表示が手がかりになります。
「無添加」という言葉自体のルールは、また別に決められています。そちらは無添加という言葉のルールにまとめました。
どう選ぶか。容量と用途で3通りに絞る

12商品の表示から、選び方は3通りに整理できます。優先するものによって答えが変わります。
1つめ、添加物の表示が0品目のものを選ぶ場合。該当したのは筑波乳業の125ml、2商品だけでした。飲み切りサイズで、公式オンラインショップに商品ページがあります。
同じ筑波乳業でも1000mlになると、pH調整剤と増粘剤(ジェラン)の2品目が付きます。常温で長く持たせる大きさになると、添加物が増えました。
2つめ、近所で手に入ることを優先する場合。江崎グリコ、マルサンアイ、カゴメの3社と、イオンのトップバリュが候補になります。添加物は3品目から7品目の範囲でした。
この中で数が少なかったのは、江崎グリコの「アーモンド効果 濃厚 砂糖不使用 125ml」でした。セルロース、pH調整剤、ビタミンEの3品目です。
3つめ、糖の量を優先する場合。砂糖不使用の表示があるものを選ぶと、糖質は1g前後になります。砂糖入りとの差は9倍以上でした。
売り場の回り方は、スーパーを7分野に区切って原材料名を写した記事とイオンの10商品が参考になります。
おかずも原材料名で選びたいなら、何を使っていないかを公式に書いている宅配もあります。
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よくある質問
アーモンドミルクの原材料に水が書かれていないのはなぜですか。
飲料の水は原材料名に書かれないことが多く、12商品とも同じでした。表示だけでは水の割合が分かりません。2026年8月27日に制定された日本農林規格では、アーモンド含有率2.0%以上という数字が示されています。
砂糖不使用を選べば添加物も減りますか。
今回の12商品では連動しませんでした。砂糖不使用で7品目の商品があり、砂糖入りで5品目の商品もあります。減るのは糖質のほうで、200mlあたり9.8gから0.80gまで下がった例がありました。
セルロースと安定剤は同じものですか。
表示上は別の書き方です。セルロースは用途名なしで単独に書かれ、安定剤は「安定剤(ジェラン)」「安定剤(増粘多糖類)」のように中身が付きます。今回はセルロースが5商品、増粘剤か安定剤が7商品でした。
コンビニでも買えますか。
各社の公式商品ページには販売場所の指定がありません。コンビニで添加物0品目の市販品を探す話はコンビニ8商品の原材料名にあります。
まとめ:アーモンドミルクは、とろみと乳化の表示で差がつく

市販のアーモンドミルク12商品について、公式ページの原材料名から分かったことをまとめます。
- 原材料がアーモンドだけで添加物の表示もなかったのは1商品(筑波乳業 濃いアーモンドミルク 砂糖不使用 125ml)
- 添加物0品目は2商品。もう1つは同社のたっぷり食物繊維125ml
- 最も多かった添加物はpH調整剤で10商品、次がビタミンEの9商品
- とろみや分離止めに関わる表示は9商品に入っていた
- 乳化剤は7商品。砂糖の有無とは連動しなかった
- 2026年8月27日、アーモンドミルクの日本農林規格が制定された
アーモンドは油と水が離れやすい素材です。それをつなぎ止めるために、乳化剤と安定剤がセットで入ります。大豆だけで作れる豆乳との違いです。
売り場で1つだけやるなら、スラッシュより後ろに何が書いてあるか見てください。0品目か、3品目か、7品目かは、そこで分かります。
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