ラベルさんイオンには、添加物を絞り込んだ自社ブランドがあります。ただし、その商品に「無添加」とは書かれていません。公式サイトが案内しているのは、パッケージ裏面の原材料表示のほうです。
トップバリュ公式サイトの商品ページ10点で、原材料名と添加物の欄を1商品ずつ確認しました(2026年8月29日時点)。添加物は0品目から10品目まで差がつき、0品目だったのは4商品です。
さらに、シリーズ名だけでは決まらないことも分かりました。ウインナー・ソーセージ26商品のうち0品目は1商品だけ。しかもそれは、添加物に配慮したシリーズではありませんでした。
イオンで「無添加」と書かれた食品を探すと行き止まりになる

イオンの売り場で「無添加」の3文字を目印にすると、たいてい行き止まりになります。
公式サイトの検索に「無添加」という項目がない
トップバリュ公式サイトには、ブランドで絞り込む機能があります。選べるのは4つだけでした。トップバリュ、グリーンアイオーガニック、グリーンアイナチュラル、ベストプライスです(2026年8月29日確認)。
「無添加」も「フリーフロム」も、この選択肢にはありません。売り場の言葉と裏面の表示が別のルールで動くことは、無添加とはどういう意味かの整理で扱ったとおりです。
ではイオンには何があるのか
あるのは、添加物や原材料を絞り込んだシリーズです。名前は3つあります。
- グリーンアイオーガニック……有機JAS認証を軸にしたシリーズ
- グリーンアイナチュラル……水産物と畜産物の育て方を軸にしたシリーズ
- フリーフロム……添加物と原材料の109種類に配慮したシリーズ
この3つは目的が違います。次の章で、公式の説明文をそのまま置きます。
行き止まりになるのはイオンだけではありません。イオンに限らずスーパー全体で同じ探し方をした結果は、スーパー全体で添加物0品目を探した記事に売り場ごとでまとめています。
グリーンアイは3系統。添加物の基準を持つのは1つだけ

グリーンアイという名前は、添加物の少なさを示す言葉ではありません。公式の定義文がそうなっています。
グリーンアイオーガニックの基準は有機JAS
トップバリュ公式サイトのグリーンアイオーガニックのページには、こうあります。
オーガニック食品(有機食品)は、化学合成農薬や化学肥料などに頼らず、自然の力を活かして生産された農産物や、有機由来の飼料で飼育された家畜・家きん・鶏卵や、それらを原料に使用した加工食品です。
認証のしくみについても、同じページに書かれています。
農林水産大臣が登録した第三者機関によって有機JAS認証を受けた有機JAS認定事業者のみが有機JASマークを商品に付けることができます。
この文に食品添加物は出てきません。オーガニックの軸は、原料の育て方と認証です。加工の段階で何を足すかは別の話になります。
グリーンアイナチュラルの基準は育て方
もう一方のグリーンアイナチュラルのページには、こう書かれています。
グリーンアイナチュラルは、豊かな自然の中で、より自然に近い環境で、健康に育てることで、より安全で安心な品質をめざし、環境保全や生物多様性に配慮しています。
こちらも添加物には触れていません。対象は主に水産物と畜産物です。2つのグリーンアイは、どちらも添加物の基準ではありません。
添加物の話をしているのはフリーフロムだけ
3つのうち、添加物を正面から扱っているのはフリーフロムです。公式ページの説明文はこうです。
お客さまが気にされる109種類の添加物や原材料に配慮した食品シリーズです。パッケージの見やすい場所に、配慮した添加物や原材料などがひと目でわかるように表示しました。
言葉づかいに注目してください。「不使用」ではなく「配慮した」です。この差は、あとの章でもう一度出てきます。
| シリーズ | 公式が示している軸 |
|---|---|
| グリーンアイオーガニック | 有機JAS認証。原料の育て方 |
| グリーンアイナチュラル | より自然に近い環境での育て方。環境保全と生物多様性 |
| フリーフロム | 109種類の添加物・原材料への配慮 |
だから、緑色のパッケージだから添加物が少ない、とはなりません。
フリーフロムの109種類には、公式が出した内訳がある

109種類という数字だけでは、何が対象なのか分かりません。内訳も公開されています。
フリーフロムという言葉の意味
まず言葉から。公式のQ&Aページに説明があります。
トップバリュ フリーフロムの言葉は英語ですが、日本語では「ない」または「存在しない」という意味です。
そして商品の定義です。
トップバリュ フリーフロムは、お客さまが購入の際に気にされる成分や添加物、原材料の使用に配慮した商品シリーズです。109種類の添加物・原材料の使用に配慮しています。
選定の理由も同じページにあります。開発段階で「それらの添加物を使用しなくても美味しさや品質が維持できると確認ができた」ものを選んだ、とのことです。
内訳は12の区分で示されている

公式ページには、109種類の区分と種類数が掲示されています。数の多い順です。
| 区分 | 種類数 |
|---|---|
| 着色料 | 29種 |
| 調味料(アミノ酸) | 23種 |
| 保存料 | 15種 |
| 甘味料 | 10種 |
| 調味料(核酸) | 6種 |
| その他 | 6種 |
| 防カビ剤 | 5種 |
| 製造用剤 | 4種 |
| 発色剤 | 3種 |
| 酸化防止剤 | 3種 |
| 漂白剤 | 3種 |
| アルミ | 2種 |
合計で109種類です。いちばん多いのは着色料の29種、次が調味料(アミノ酸)の23種。この2区分だけで全体の半分近くになります。
公式の注記では、トランス脂肪酸を含むことのあるマーガリン等の原材料も対象とされています。添加物だけの一覧ではありません。一覧のページには、2016年10月時点の画像として掲示されています。
109種類の外側は、そのまま残る
ここがいちばん効くところです。公式Q&Aにこういう問答があります。
109種類以外で使用している添加物はありますか?どのように見分ければいいのですか?
商品によっては109種類以外の添加物を使用している場合がございます。使用している添加物については、パッケージの裏面の原材料表示をご確認ください。
公式が、原材料表示の確認を案内しています。シリーズ名で決めきれないことを、イオン自身が説明している形です。だから次は、商品ページの添加物の欄そのものに目を通します。
トップバリュ10商品の添加物は、0品目から10品目まで差がついた

トップバリュの商品ページには原材料名が公開されています。しかも多くの商品で、原材料名とは別に「添加物」の欄があります。品目数がそのまま出せます。
品目数の出し方
出し方は2通りです。どちらも公式ページの表示だけを使いました。
- 添加物の欄がある場合……その欄に書かれた物質を、読点で区切って1品目として扱います。末尾のアレルゲン表示は含めません
- 添加物の欄がない場合……原材料名のスラッシュ(/)より後ろを同じ方法で扱います。スラッシュも無ければ0品目です
スラッシュの読み方は冷凍食品の売り場での選び方で扱いました。イオンの公式ページでは、そこが最初から別の欄になっている商品が多いという違いがあります。
10商品の実データ
カテゴリをまたいで10商品です。2026年8月29日にトップバリュ公式サイトで確認しました。
| 商品名 | シリーズ | 添加物 |
|---|---|---|
| フリーフロム塩だけポテトチップス | フリーフロム | 0品目 |
| フリーフロム 塩だけで味付けしたトルティアチップス | フリーフロム | 0品目 |
| フリーフロム 北海道産豚肉無えんせきロースハム | フリーフロム | 0品目 |
| オーガニックはちみつ | グリーンアイオーガニック | 0品目 |
| フリーフロム堅めに揚げたポテトチップス | フリーフロム | 1品目(酸化防止剤(ビタミンC)) |
| オーガニック 木綿とうふ | グリーンアイオーガニック | 1品目(凝固剤) |
| ポテトチップスしお味 | トップバリュベストプライス | 1品目(調味料(アミノ酸)) |
| フリーフロム ローススライス | フリーフロム | 2品目(卵殻カルシウム、香辛料抽出物) |
| 特級ももハム切落し | トップバリュ | 5品目 |
| ロースハム | トップバリュベストプライス | 10品目 |
0品目は4商品。フリーフロムが3つ、グリーンアイオーガニックが1つです。最多はベストプライスのロースハムで10品目でした。
数字の中身
10品目のロースハムの内訳です。加工でん粉/調味料(アミノ酸等)/リン酸塩(Na)/増粘多糖類/カゼインNa/酸化防止剤(ビタミンC)/発色剤(亜硝酸Na)/香辛料抽出物/コチニール色素/酵素。
フリーフロムのロースハムには、添加物の欄そのものがありません。原材料名は豚ロース肉、乳たん白、食塩、糖類、ポークエキス、酵母エキス、麦芽エキス、香辛料、野菜エキスで終わっています。
品目数は、工場でどれだけ手が加わっているかの目安です。発色剤の役割はハムとベーコンの査定で扱いました。
ただし、この10商品だけでは「フリーフロムなら少ない」と言い切れません。同じ売り場に限ると、話が変わります。
ウインナー・ソーセージ26商品で、0品目は1つだけだった

カテゴリを1つに絞ると、差がはっきりします。トップバリュ公式サイトのウインナー・ソーセージには26商品が掲載されていました(2026年8月29日確認)。
26商品すべてで原材料名が公開されていた
26商品すべての商品ページに、原材料名が掲載されていました。非公開の商品はありません。
宅配弁当14社の整理では、注文前に原材料名を確認できない会社もありました。店頭に行かずに表示へ目を通せるのは、買う側には使いやすい状態です。
品目数の分布
26商品の添加物は、0品目から9品目まで差がつきました。
| 添加物の品目数 | 商品数 |
|---|---|
| 0品目 | 1商品 |
| 1〜2品目 | 6商品 |
| 4〜6品目 | 10商品 |
| 7〜9品目 | 9商品 |
中心は4品目以上です。2品目以下は26商品のうち7商品でした。3品目の商品はありません。
0品目だったのは、フリーフロムではなかった
今回いちばんの発見です。0品目の1商品は、フリーフロムではありませんでした。
| 商品名 | シリーズ | 添加物 |
|---|---|---|
| 北海道産豚肉無塩せきウインナー(無えんせき) | トップバリュ | 0品目 |
| フリーフロム ポークウインナー あらびき | フリーフロム | 1品目(貝カルシウム) |
| 特級あらびきポークウインナー | トップバリュ | 5品目 |
| 赤ウインナー | トップバリュベストプライス | 9品目 |
フリーフロムのウインナーは3商品あり、いずれも1品目。中身はどれも貝カルシウムでした。それに対し、シリーズ名のつかない北海道産豚肉のウインナーが0品目です。
その原材料名は、豚肉、豚脂肪、米粉、海藻ミネラル、ポークエキス、食塩、砂糖、麦芽エキス、玉ねぎエキス、香辛料、酵母エキス、野菜エキス。スラッシュも添加物の欄もありません。
シリーズ名だけを目印にすると、この商品は候補から外れます。原材料名の欄に目を通していれば拾えます。公式Q&Aの案内と同じ結論です。
差がついているのは発色剤とリン酸塩
品目数の多い商品に共通するのは4つ。リン酸塩(Na)/調味料(アミノ酸等)/酸化防止剤(ビタミンC)/発色剤(亜硝酸Na)です。9品目の赤ウインナーには保存料(ソルビン酸)と着色料も入っていました。
0品目と1品目の商品は、名称が「無えんせき」でした。発色剤を使わない作り方です。この呼び名の意味は無添加ソーセージの査定で扱っています。
商品によっては用途まで公開されています。特級あらびきポークウインナーのページには、品質改良剤・調味料・酸化防止剤・発色剤という用途別の内訳表が載っていました。
「不使用」と書ける条件と、イオンでの選び方

疑問が1つ残ります。0品目なら「無添加」と書けばいいのに、なぜ「配慮した」なのか。答えは国のガイドラインにあります。
禁止ではなく、自己点検のための基準
令和4年3月30日、消費者庁が不使用表示についてのガイドラインを示しました。冒頭の位置づけがこれです。
本ガイドラインは、食品添加物の不使用表示に関して、消費者に誤認等を与えないよう留意が必要な具体的事項をまとめたものであり、食品添加物の不使用表示を一律に禁止するものではない。
任意表示の扱いについても、同じ資料に説明があります。
一般用加工食品の任意表示については、事実に即している限り、消費者の商品の選択の機会確保のためや、食品関連事業者等の商品の訴求の観点から、表示を行うか否か、また、その表示の方法も含め、食品関連事業者等に委ねられている
「不使用」と書くこと自体は禁じられていません。条件は「事実に即している限り」の一点です。そのうえで、誤認を招きやすい書き方が10の類型に整理されました。
言葉づかいで引っかかる類型がある
10の類型のうち、売り場の言葉に関わるものを3つ挙げます。
- 類型2……「人工、合成、化学及び天然の用語を用いた食品添加物の表示は適切とはいえず」と書かれています。「化学調味料不使用」はここに当たります
- 類型6……健康や安全と結びつける書き方です。「体に良いことの理由として無添加あるいは不使用を表示」が例です
- 類型9……加工助剤やキャリーオーバーの扱いです。「原材料の一部に保存料を使用しながら、最終製品に『保存料不使用』と表示」が例です
類型9には「当該食品の原材料の製造又は加工の過程まで確認を行うことが必要であり」とあります。自社の工程だけでは足りません。この範囲を考えると、「配慮した」という書き方は無理のない判断です。
だから、イオンではこう選ぶ
公式サイトが原材料表示の確認を案内している以上、やることは3つです。
- 1つ目……商品ページの「添加物」の欄を先に確認する。欄が無ければ原材料名のスラッシュより後ろを確認する
- 2つ目……同じ売り場の中で対比する。ウインナーは0品目から9品目まで差がありました
- 3つ目……シリーズ名で絞り込まない。0品目がシリーズ外にあることは、今回の26商品で確認できました
店頭でもスマートフォンから商品ページに行けます。買う前に品目数を確認できるのは、公式サイトが表示を公開しているからです。
ただし、この方法で埋まるのは店頭で買える範囲までです。作り置きのおかずまで同じ基準にしたいなら、方針を公式に掲げている宅配を足すほうが早くなります。
シェフの無添つくりおき

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よくある質問
- Qトップバリュの原材料名は、店に行かなくても確認できますか?
- A
できます。トップバリュ公式サイトの商品ページに原材料名が掲載されています。ウインナー・ソーセージのカテゴリでは26商品すべてに掲載がありました(2026年8月29日確認)。多くの商品では、原材料名とは別に「添加物」の欄も用意されています。
- Qフリーフロムとは、どういう意味ですか?
- A
トップバリュ公式のQ&Aでは「日本語では『ない』または『存在しない』という意味です」と説明されています。商品としては、購入の際に気にされる添加物や原材料のうち109種類に配慮した食品シリーズと定義されています。「不使用」ではなく「配慮した」という言い方が使われています。
- Qフリーフロムなら添加物は入っていませんか?
- A
入っている商品もあります。公式Q&Aには「商品によっては109種類以外の添加物を使用している場合がございます」と書かれています。実際、フリーフロムのウインナー3商品はいずれも貝カルシウムが1品目、ローススライスは2品目でした。公式は原材料表示の確認を案内しています。
- Qグリーンアイなら添加物が少ないのですか?
- A
グリーンアイの基準は添加物の基準ではありません。オーガニックは有機JAS認証、ナチュラルは水産物と畜産物の育て方が軸だと公式に説明されています。今回確認したオーガニックの木綿とうふには、凝固剤が1品目ありました。
- Qなぜイオンは「無添加」と書かないのですか?
- A
消費者庁のガイドラインは不使用表示を一律に禁止していませんが、誤認を招きやすい書き方を10の類型に整理しています。原材料の製造工程まで確認したうえで表示することも求められています。確認の範囲が広いため、「配慮した」という表現を選ぶ事業者は珍しくありません。
まとめ:シリーズ名ではなく、原材料名と添加物の欄で決まる

結論を1文にまとめます。イオンには添加物を絞り込んだ自社シリーズがある。ただし「無添加」とは書かれていないので、原材料名と添加物の欄で確認するしかない。
実データは2つです。カテゴリをまたいだ10商品で添加物は0品目から10品目まで差がつき、0品目は4商品。ウインナー・ソーセージ26商品では0品目が1商品だけで、それはフリーフロムではありませんでした。
公式Q&Aの案内も同じ方向です。109種類以外の添加物が使われる場合があるので、パッケージ裏面の原材料表示を確認してほしい、という文でした。いちばん確かな手がかりを、イオン自身が示しています。
明日やることは1つです。トップバリュの商品を手に取ったら、シリーズ名ではなく「添加物」の欄に目を通す。それだけです。
当サイトでは市販品の表示を1商品ずつ確認しています。冷凍食品編・無添加とは編、そしてシェフの無添つくりおきの検証記事も用意しています。
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