ラベルさん赤と緑と青のボトルが並ぶ。色は違うのに、中身は同じらしい。夏のたびに耳にする話です。
そこで市販38商品について、メーカー各社が公開している原材料名を1商品ずつ書き写しました。取得日は2026年9月4日です。実際に口にしていないので、味の感想は書きません。表示に印刷された文字だけを比べます。
出た答えは1行で書けます。同じメーカーの色違いは、食品の原材料が同じ文字列で、色ごとに入れ替わるのは着色料の中身でした。着色料以外の添加物が入れ替わったのは、28商品のうち1商品だけです。
この記事では、5シリーズ28商品の色違いを並べた表と、添加物の表示が0品目だった10商品、そして買える場所を示します。
数える前に1つ。加工助剤とキャリーオーバーは、そもそも書かなくてよいことになっています。0品目は「表示に出ていない」というところまでを指します。
「色が違うだけ」と言われる出どころは、1番目の材料にあった

先に前提をそろえます。原材料名の欄は、食品の材料が重量の多い順に並び、スラッシュの後ろに添加物が続きます。添加物もまた、重量の多い順です。これは食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)の書き方の決まりです。
38商品の1番目を見ると、28商品が異性化液糖でした。19商品は「果糖ぶどう糖液糖」と直接書かれ、ジェフダの9商品は「糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖)」とまとめられています。
残る10商品の1番目は、砂糖が9つとみかんが1つです。土台になる甘味の材料は、この2系統しかありませんでした。
メーカー側も、色と甘味と果汁で商品を分けています。ハニーは自社の氷みつを、合成着色料か天然着色料か、甘味料を使うか使わないか、果汁が入るかどうかで6シリーズに分けて公開しています(株式会社ハニー公式)。
明治屋も、マイシロップのいちごにだけ「植物由来色素使用(紫イモ・紫コーン)」と書き添えていました(明治屋公式)。つまり各社は、色の材料で商品を分けています。
ここまでが出発点です。ここから、同じメーカーの色違いを横に並べます。
同じメーカーの9色を並べた。色ごとに入れ替わるのは着色料の中身

最初はジェフダのかき氷シロップ 1,800mLです。同じ規格で9色そろっているので、比べるのに向いています。
拾い方は2つ決めました。スラッシュの後ろの項目を、カンマ区切りで1品目ずつ計上します。「着色料(赤2、赤102)」のように1つのかっこへ複数が入る場合は、全体で1品目として扱います。
| 味 | スラッシュの前(食品の原材料) | 着色料の中身 | 添加物 | 出どころ |
|---|---|---|---|---|
| イチゴ | 糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖)、はちみつ、食塩 | 赤2、赤102 | 7品目 | 公式商品ページ |
| メロン | 同左 | 黄4、青1 | 7品目 | 公式商品ページ |
| レモン | 同左 | 黄4 | 7品目 | 公式商品ページ |
| ブルーハワイ | 同左 | 青1 | 7品目 | 公式商品ページ |
| グレープ | 同左 | 赤2、青1 | 7品目 | 公式商品ページ |
| マンゴー | 同左 | 黄5、黄4 | 7品目 | 公式商品ページ |
| 抹茶 | 同左 | 黄4、赤2、青1 | 7品目 | 公式商品ページ |
| コーラ | 同左 | カラメル | 7品目 | 公式商品ページ |
| みぞれ | 同左 | 記載なし | 6品目 | 公式商品ページ |
スラッシュの前は、9色すべてが同じ文字列でした。糖類(果糖ぶどう糖液糖(国内製造)、砂糖)、はちみつ、食塩。イチゴにいちごは入らず、メロンにメロンも入りません。
スラッシュの後ろも、ほとんど変わりません。香料、酸味料、保存料(安息香酸Na、パラオキシ安息香酸)、増粘剤(キサンタンガム)、甘味料(サッカリンナトリウム)の5つは9色すべてに並びました。
そのうえで、色ごとに入れ替わったのは着色料のかっこの中です。青1が入ればブルーハワイ、黄4だけならレモン、黄4と青1ならメロン。色を付けない「みぞれ」だけに着色料がなく、そのぶん1品目少なくなりました。
例外は抹茶で、リン酸塩(Na)の代わりにタンニンが入ります。それでも品目数は7で変わりません。9色の差は、ほぼ色の材料だけでした。
別の4シリーズ19商品でも、変わったのは色の欄だけだった

1社だけでは決められません。別のメーカー4シリーズ、あわせて19商品でも同じ結果になるかを確認しました。
ハニーの氷みつナチュレ 1Lは5色です。5色とも、スラッシュの前は果糖ブドウ糖液糖(国内製造)と食塩の2つだけ。後ろは酸味料、香料、リン酸塩(Na)、着色料の4品目で固定されていました。
| シリーズ | 味 | 着色料の中身 | 添加物 |
|---|---|---|---|
| ハニー 氷みつナチュレ 1L | いちご | アントシアニン、クチナシ | 4品目 |
| ハワイアンブルー | クチナシ | 4品目 | |
| メロン | モナスカス、フラボノイド、クチナシ | 4品目 | |
| レモン | クチナシ | 4品目 | |
| マンゴー | フラボノイド、カロテノイド | 4品目 | |
| ベル食品 かき氷シロップ 300ml | いちご | 紫コーン色素、赤キャベツ色素 | 5品目 |
| メロン | 黄4、青1 | 4品目 | |
| ブルーハワイ | 青1 | 4品目 | |
| 富澤商店 かき氷シロップ 200ml | いちご | 赤色102号 | 4品目 |
| メロン | 黄色4号、青色1号 | 5品目 | |
| レモン | 黄色4号 | 4品目 | |
| ブルーハワイ | 青色1号 | 4品目 |
出どころはハニー公式、ベル食品公式オンラインショップ、富澤商店公式オンラインショップです。
ベル食品の3色は、果糖ぶどう糖液糖(国内製造)、砂糖、食塩に、香料と酸味料と甘味料(ステビア)。富澤商店の4色は、果糖ぶどう糖液糖(国内製造)に、香料と酸味料と保存料(安息香酸Na)。どちらもシリーズ内でそろっていました。
色違いで変わるのは、やはり着色料の欄だけです。クチナシは5色中4色に登場し、青にも黄にも赤みにも使われていました。1つの色素で複数の色を作れるためです。
ただしこの3シリーズには、品目数が1つ多く見える商品があります。ベル食品のいちごと富澤商店のメロンです。理由は次の見出しで扱います。
もう1つ、果汁が入るシリーズも確認しました。ハニーの南のパラダイス 1Lは7色で、スラッシュの前が「果糖ブドウ糖液糖(国内製造)、○○果汁、食塩」。果汁の名前だけが色ごとに入れ替わります。後ろは酸味料、着色料、香料の3品目で7色とも同じでした(ハニー公式)。
果汁が入ると、色の材料が減るわけではありません。7色すべてに着色料が並びます。果汁は味を、着色料は色を受け持っていました。
「着色料(青1)」と「青色1号」。書き方が2つに分かれる決まりがある

同じ青1号でも、ジェフダとベル食品は「着色料(青1)」、富澤商店は「青色1号」と書いていました。どちらも正しい表示です。根拠は食品表示基準にあります。
まず別表第六(第三条関係)が、物質名に用途名を添えるべき8つを挙げています。甘味料、着色料、保存料、増粘剤・安定剤・ゲル化剤又は糊料、酸化防止剤、発色剤、漂白剤、防かび剤又は防ばい剤です。
そのうえで、同じ条文に例外が書かれています。原文はこうです。「添加物を含む旨の表示中『色』の文字を含む場合 着色料」。この場合は用途名の表示を省略できます(e-Gov法令検索の原文)。
「青色1号」には「色」の字が入っています。だから「着色料」の3文字を付けなくてよい。「青1」には入らないので、「着色料(青1)」と書く必要がある。同じ物質で、書き方が2通りに分かれる理由はここです。
影響が出るのは数え方です。富澤商店のメロンは「黄色4号、青色1号」と2つに分けて印字されており、カンマ区切りで拾うと5品目になります。ベル食品のいちごも「紫コーン色素、赤キャベツ色素」で同じことが起きます。
ジェフダやベル食品のように「着色料(黄4、青1)」とまとめる書き方にそろえると、どちらも4品目です。品目数は中身の量ではなく、印字の区切り方でも変わります。
もう1つ知っておくと早いのが、別表第七の一括名です。香料と酸味料はここに載っていて、何をいくつ使ったかは表示に出ません。色だけが具体名で書かれるので、色違いの差が表示に出やすくなります。
用途名を添える8つの分類は添加物0品目が見つかった7つの売り場にまとめています。
表示が0品目だったのは10商品。ガムシロップは3商品中2商品が0品目

38商品のうち、スラッシュが出てこなかったのは10商品です。すべてフルーツバスケットのかき氷シロップ 180mlでした。
| 味 | 原材料名(公式表記) | 添加物 |
|---|---|---|
| いちご | 砂糖(国産)、いちご | 0品目 |
| みかん | うんしゅうみかん(国産)、砂糖 | 0品目 |
| パイン | 砂糖(国産)、パインアップル | 0品目 |
| 緑茶 | 砂糖(国産)、緑茶 | 0品目 |
| 桃 | 砂糖(国産)、桃、レモン果汁 | 0品目 |
| マンゴー | 砂糖(国産)、マンゴーピューレ、レモン果汁 | 0品目 |
| レモン | 砂糖(国産)、れもん果汁、はちみつ | 0品目 |
| ぶどう | 砂糖(さとうきび(鹿児島県産))、有機濃縮ぶどう果汁 | 0品目 |
| みぞれ | 砂糖(サトウ大根(北海道))、はちみつ、レモン果汁 | 0品目 |
| 黄金の果実ミックス | 砂糖(国産)、りんご果汁、ネクタリン、みかん果汁、レモン果汁 | 0品目 |
出どころはフルーツバスケット公式通販の商品ページです。10商品とも、材料の名前だけで欄が終わっていました。
ここでいう0品目には、断りが要ります。仕上がる前に取り除かれるものと、原料から持ち込まれて働きを失うものは、印字しなくてよい決まりです。つまり0品目は「書く義務のある添加物が1つも並ばなかった」という意味になります。
色の材料がないぶん、名前の付け方も変わります。青いシロップは10商品の中にありません。いちごは砂糖といちご、緑茶は砂糖と緑茶。果物と茶葉の色が、そのまま瓶の色になります。
比較のために、ガムシロップも3商品を確認しました。こちらは味も色も付けない、甘味だけのシロップです。
| 商品 | 原材料名(公式表記) | 添加物 | 出どころ |
|---|---|---|---|
| シロップ 11g(トップバリュ) | 果糖ぶどう糖液糖(国内製造) | 0品目 | 公式商品ページ |
| ガムシロップ 11g(ウェルネオシュガー) | 果糖ぶどう糖液糖(国内製造) | 0品目 | 公式商品ページ |
| ガムシロップ 1,000mL(ジェフダ) | 糖類(果糖ぶどう糖液糖(国内製造)、砂糖)/保存料(安息香酸Na、パラオキシ安息香酸)、酸味料 | 2品目 | 公式商品ページ |
ここで面白い引き算ができます。ジェフダは同じ会社で、かき氷シロップのブルーハワイが7品目、ガムシロップが2品目。共通しているのは保存料と酸味料の2つです。
差の5品目は、香料、増粘剤(キサンタンガム)、リン酸塩(Na)、甘味料(サッカリンナトリウム)、着色料(青1)でした。甘いだけの液体に、香りと色と粘りを足した分が、そのまま5品目になっています。
缶詰のシロップを液の量から見た話はフルーツ缶のシロップを重さで確かめた記録にあります。
品目の数は、体への良し悪しの順番ではない

ここまで品目数を並べてきましたが、多い順が悪い順ではありません。理由を2つ書きます。
1つは、用途がまったく違うものが同じ列に並んでいることです。食品表示基準の別表第六は、甘味料から防かび剤まで8つを挙げていますが、これは目的の分類であって、強さや危険度の順番ではありません。
色を付ける品目と、日持ちさせる品目と、粘りを出す品目。かき氷シロップの表示では、この3種類が同じ行に混ざります。数だけを足すと、この違いが消えます。
もう1つは、さきほど書いたとおり、印字の区切り方で数が変わることです。富澤商店のメロンは5品目に見えますが、まとめ書きにそろえれば4品目です。数字は書き方に左右されます。
「無添加」という表示の決まりも、2024年から変わりました。何を書けて何を書けないかは2024年に変わった無添加表示の決まりにまとめています。
数を見るのではなく、自分が気にしている1つを決めて、その語が並んでいるかを見る。そのほうが売り場での判断は速くなります。
どこで買えるか。公式で確認できたのは3つのルート

買える場所は、各社の公式通販で在庫と価格を確認できたものだけを書きます。金額はすべて2026年9月4日時点です。
1つ目はフルーツバスケットの公式通販です。0品目だった10商品はここにあります。180mlで税込505円から698円。みぞれが505円、いちごと桃が665円、マンゴーが698円でした。
2つ目はベル食品の公式オンラインショップです。300mlの3色が税込408円。確認した時点では3色とも「入荷待ち」の表示でした。
3つ目は富澤商店の公式オンラインショップです。200mlの4色が税込183円。商品概要に「夏季のみ」と入り、確認時点でレモンが「在庫なし(季節終売)」、メロンが在庫なしでした。いちごとブルーハワイは購入できる状態です。
ハニーとジェフダは業務用の流通です。ハニーの公式サイトには法人向けの窓口があり、ジェフダは外食向けの卸で、どちらも一般の売り場向けではありません。
取れなかったものも書いておきます。井村屋の氷みつの商品ページは、確認した日には表示されませんでした。明治屋のマイシロップは商品ページがある一方で、原材料名の記載がありません。この2社は今回の38商品に含めていません。
市販のお菓子で0品目を探した結果は市販14商品の表示を並べた記録、冷たいおやつのほうはアイスで0品目だった3商品にあります。
口に入る量が多いのは、シロップ1本より毎日の食卓です。保存料や化学調味料を使わない方針の惣菜を、家に届けてもらう選び方もあります。
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よくある質問

- Qいちご味のシロップに、いちごは入っていますか?
- A
商品によります。いちご味は6つのシリーズにありましたが、原材料名に果実の名前が並んだのは2つだけです。ハニーの南のパラダイス(いちご果汁)と、フルーツバスケット(いちご)でした。ジェフダ、ベル食品、富澤商店、ハニーの氷みつナチュレには、果実の名前がありません。
- Q着色料の号数と、カタカナの色素は何が違うのですか?
- A
表示のうえでの違いは、名前に「色」の字が入るかどうかです。食品表示基準は、その字を含む場合に用途名の表示を省略できると定めています。だから「青色1号」は単独で書け、「青1」は「着色料(青1)」の形になります。名前の付き方の違いであって、順位付けではありません。
- Q添加物の表示がないかき氷シロップは、近所の店でも手に入りますか?
- A
今回0品目だった10商品は、いずれもメーカーの公式通販で確認したものです。一般の売り場での取り扱いは公式に案内がなく、確認できませんでした。取り寄せるのが確実です。
- Qみぞれ味は、ほかの色より品目が少ないのですか?
- A
ジェフダでは少なくなりました。9色のうちみぞれだけに着色料がなく、6品目です。ほかの8色は7品目でした。ただしフルーツバスケットのみぞれは0品目で、ハニーの各シリーズにみぞれはありません。メーカーをまたぐと同じにはなりません。
- Q果汁入りを選べば、着色料は入らなくなりますか?
- A
今回はそうなりませんでした。果汁入りをうたうハニーの南のパラダイスは7色すべてに着色料が並びます。着色料が並ばなかったのは、フルーツバスケットの10商品とジェフダのみぞれの計11商品でした。
まとめ:色違いの正体は着色料。0品目のシロップも買える

38商品の実データから出た答えは1つです。同じメーカーの色違いは、食品の原材料が同じ文字列で、色ごとに入れ替わるのは着色料の中身でした。着色料以外の添加物が入れ替わったのは、28商品のうちジェフダの抹茶だけです。
裏づけもそろっています。ジェフダの9色、ハニーの2シリーズ12色、ベル食品の3色、富澤商店の4色。5シリーズ28商品すべてで、同じ結果になりました。
そのうえで、色の材料を使わないシロップも実在します。フルーツバスケットの10商品は、砂糖と果物と茶葉だけで欄が終わります。号数の着色料が印字されていたのは、38商品のうち13商品でした。
今日からできることは1つです。ボトルを裏返し、スラッシュの後ろで「色」の字と号数を探す。そこだけ見れば、色違いのどれを手に取っても中身の差が分かります。
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