ラベルさん先に結論です。「マヨネーズ」と名乗れる商品は、法律で決まっています。食用植物油脂が65%以上で、使える添加物も3つだけです。
カロリーを下げた3品は、その線の外にありました。添加物は3〜7品目。100gあたりの食塩相当量は2.7〜4.2gで、マヨネーズ3品の1.7〜2.0gより多い値です。数字はすべて2026年8月27日に各社公式サイトで確認しました。
「マヨネーズは体に悪い」と言われる出どころは、油の多さ

まず、うわさの出どころを見ます。キユーピーマヨネーズの原材料名は、こう書かれています。
食用植物油脂(国内製造)、卵黄、醸造酢、食塩、香辛料/調味料(アミノ酸)、香辛料抽出物
1番目は食用植物油脂です。つまり、いちばん重いのが油ということになります。
栄養成分表示もそのとおりでした。大さじ約1杯15gでエネルギーは100kcal、脂質は11.2gです。100gに直すと667kcal、脂質74.7gになります。
重さの7割より多いのが油です。ここが「体に悪い」と言われる出どころになります。だからカロリーを下げた商品が並ぶわけですが、そこで商品の名前が変わっています。
添加物の品目数でマヨネーズ6商品を並べた

キユーピー、味の素、創健社の公式サイトから、6商品の原材料名を集めました。スラッシュより後ろの数を並べます。
| 順位 | 商品 | 製造元 | 添加物の品目数 | 原材料名の1番目 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ピュアセレクト コクうま 65%カロリーカット | 味の素 | 7品目 | 食用植物油脂 |
| 2 | キユーピー ライト(80%カロリーカット) | キユーピー | 4品目 | 醸造酢 |
| 3 | キユーピー ハーフ | キユーピー | 3品目 | 食用植物油脂 |
| 4 | キユーピー マヨネーズ | キユーピー | 2品目 | 食用植物油脂 |
| 5 | ピュアセレクト マヨネーズ | 味の素 | 1品目 | 食用植物油脂 |
| 6 | 有精卵マヨネーズ | 創健社 | 0品目 | 食用植物油脂 |

上から3つが、カロリーを下げた商品です。下の3つが、ふつうのマヨネーズです。きれいに上下で分かれました。
もうひとつ目に留まるのが、ライトの1番目です。ここだけ油ではなく醸造酢でした。いちばん重い原材料が、油から酢に入れ替わっています。
出どころは各社の公式サイトです。取得日は2026年8月27日です。
キユーピーのマヨネーズ、ハーフ、ライトの3つ。味の素のピュアセレクト マヨネーズとコクうま、創健社の有精卵マヨネーズです。
上下で分かれた線は、食用植物油脂65%にあった

なぜ上下できれいに分かれたのか。答えは、表示のルールのほうにありました。
消費者庁の食品表示基準の資料(PDF)に、マヨネーズの決まりが載っています。だいじなのは3つです。
1つめ。原材料及び添加物に占める食用植物油脂の重量の割合が65%以上であること。
2つめ。使える原材料は、食用植物油脂、食酢またはかんきつ類の果汁、卵黄、卵白、たんぱく加水分解物、食塩、砂糖類、蜂蜜、香辛料だけ。
3つめ。使える添加物は、調味料(アミノ酸等)、酸味料、香辛料抽出物の3つだけ。
この3つに合わないものは、名称欄に「マヨネーズ」と書けません。かわりに「半固体状ドレッシング」などと表示することになります。
キユーピーも公式サイトのよくある質問で、こう書いています。マヨネーズに使用できる原料は食品表示基準で厳しく決められていて、着色料、保存料、増粘剤などは一切使用できない、と。
農林水産省のドレッシングの日本農林規格(PDF)も、同じ65%で線を引いていました。
6商品をこの線で分けます。
| 商品 | スラッシュより後ろ | マヨネーズの枠 |
|---|---|---|
| 有精卵マヨネーズ | 表示なし | 枠の中 |
| ピュアセレクト マヨネーズ | 調味料(アミノ酸) | 枠の中 |
| キユーピー マヨネーズ | 調味料(アミノ酸)、香辛料抽出物 | 枠の中 |
| キユーピー ハーフ | 調味料(アミノ酸)、増粘剤(キサンタンガム)、香辛料抽出物 | 枠の外 |
| キユーピー ライト | 増粘剤(キサンタンガム、加工でん粉)、調味料(アミノ酸)、甘味料(ステビア)、香辛料抽出物 | 枠の外 |
| ピュアセレクト コクうま | グリシン、乳化剤、増粘多糖類、調味料(アミノ酸等)、酸味料、カロチノイド色素、香辛料抽出物 | 枠の外 |
枠の外に出た3品には、どれも増粘剤か増粘多糖類が入っていました。とろみをつけるためのものです。
油を減らすと、そのぶん水分が増えて、ゆるくなります。マヨネーズらしい固さを出すために、とろみをつける添加物が必要になる、ということです。
味の素も、コクうまについて公式サイトのよくある質問で答えています。使っている食用植物油脂が少ないから、というのがその理由です。品名は「マヨネーズ」ではなく「半固体状ドレッシング」と表示されている、と書かれていました。
キユーピーは、ハーフやライトを「マヨネーズタイプ調味料」と呼んでいます。どちらも、マヨネーズという名前を手放しています。
こうした表示の決まりについては、無添加とは?売り場での見分け方にもまとめています。
100gにそろえると、脂質は7.5倍。食塩は逆に増えていた

次は栄養成分表示です。ここで困るのが、書いてある単位がそろっていないことでした。
キユーピーと味の素は大さじ約1杯15gあたり、創健社は1食分12gあたりで書かれていました。そのままでは比べられません。
そこで100gにそろえます。15g表示の商品は100÷15=6.67をかけ、12g表示の創健社は100÷12=8.33をかけました。
| 商品 | 100gあたりの脂質 | エネルギー | 食塩相当量 | 添加物 |
|---|---|---|---|---|
| キユーピー マヨネーズ | 74.7g | 667kcal | 2.0g | 2品目 |
| 有精卵マヨネーズ | 74.2g | 683kcal | 1.7g | 0品目 |
| ピュアセレクト マヨネーズ | 73.3g | 733kcal | 1.8g | 1品目 |
| キユーピー ハーフ | 34.0g | 327kcal | 2.7g | 3品目 |
| ピュアセレクト コクうま | 23.3g | 233kcal | 4.2g | 7品目 |
| キユーピー ライト | 10.0g | 133kcal | 3.3g | 4品目 |
※100gあたりは、各社公式の表示値から換算した数字です。
いちばん多いキユーピーマヨネーズの74.7gと、いちばん少ないライトの10.0gでは、7.5倍の開きがありました。
換算が合っているかは、確かめられます。キユーピーは業務用ハーフの成分を100gあたりで公表していて、327kcal、脂質34.1gでした。この記事の換算値327kcal、34.0gとほぼ同じです。
そして、思っていたのと逆になったのが食塩です。
マヨネーズ3品は1.7g、1.8g、2.0g。名前を手放した3品は2.7g、3.3g、4.2gでした。油を減らした側のほうが、食塩は多いという並びです。
いちばん多いコクうまの4.2gは、キユーピーマヨネーズ2.0gの2.1倍にあたります。油を減らした分、味を別のもので立て直しているということです。
ただし、添加物の品目数が多い=体に悪い、ではない

ここまで品目数を並べてきましたが、これは安全性の順位ではありません。
マヨネーズという名前は、油が65%以上あることの印です。名前がついている側が、油はいちばん多いという関係になります。
6商品でも、そのとおりでした。添加物0品目の有精卵マヨネーズは、脂質74.2gで上から2番目です。添加物4品目のライトは、脂質10.0gでいちばん少ない値でした。
つまり品目数のならびと、脂質のならびは、ほぼ裏返しになります。どちらを減らしたいかで、選ぶものが変わります。
おなじことは、油を減らしたお惣菜でも起きていました。ポテトサラダ6商品を比べた記事では、脂質がいちばん少ない商品の添加物が4品目でした。
ただし、マヨネーズの話はそこから一歩進みます。ポテトサラダは「減らすと増えていた」という結果でしたが、マヨネーズは、なぜ増えるかまで決まっています。65%を割った時点で名前が変わり、使える添加物のリストそのものが入れ替わるからです。
じゃあ、どれを選んで、どう使うか

6商品を並べて分かったことから、3つに絞ります。
1つめ。名称欄をひと目見る。「マヨネーズ」と書いてあれば油が65%以上で、添加物は最大3つまでです。「半固体状ドレッシング」なら、その線の外にあります。
2つめ。油を減らしたいのか、添加物を減らしたいのかを先に決める。この6商品では、両方いっぺんには下がりませんでした。脂質10.0gのライトは添加物4品目、添加物0品目の有精卵マヨネーズは脂質74.2gです。
3つめ。食塩も一緒に見る。カロリーを下げた3品は、100gあたりの食塩相当量が2.7〜4.2gでした。マヨネーズ3品の1.7〜2.0gより多い値です。使う量が増えれば、その差はそのまま乗ります。
同じ料理に使うドレッシングは、添加物が2品目から7品目に分かれました。100gに直すと脂質は0gから47.3gまで開きます。6商品の表示はドレッシングの脂質と食塩を並べた記事にあります。
そのうえで、調味料から見直すより、おかず全体を切り替えたいという日もあります。添加物を使わないと決めて作られた惣菜を、届けてもらう方法もあります。
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よくある質問
- Qマヨネーズに入っている添加物は何ですか?
- A
食品表示基準では、調味料(アミノ酸等)、酸味料、香辛料抽出物の3つしか使えません。キユーピーマヨネーズは調味料(アミノ酸)と香辛料抽出物の2品目でした。ピュアセレクトマヨネーズは調味料(アミノ酸)の1品目だけです。
- Qカロリーハーフはなぜ「マヨネーズ」ではないのですか?
- A
食用植物油脂が65%を下回るうえ、増粘剤などマヨネーズでは使えない添加物が入るからです。味の素は公式サイトで、コクうまの品名を「半固体状ドレッシング」と表示していると説明しています。キユーピーはハーフやライトを「マヨネーズタイプ調味料」と呼んでいます。
- Q添加物の表示がないマヨネーズはありますか?
- A
あります。創健社の有精卵マヨネーズは、原材料名にスラッシュがありませんでした。食用植物油脂、卵黄、醸造酢、砂糖、食塩、香辛料の6つだけです。ただし100gあたりの脂質は74.2gで、6商品のうち上から2番目でした。
- Qカロリーを下げると食塩はどうなりますか?
- A
この6商品では増えていました。100gあたりの食塩相当量は、マヨネーズ3品が1.7〜2.0g、カロリーを下げた3品が2.7〜4.2gです。いちばん多いコクうまの4.2gは、キユーピーマヨネーズ2.0gの2.1倍でした。
- Qマヨネーズのコレステロールはどれくらいですか?
- A
キユーピーは公式サイトで、大さじ約1杯15gあたりキユーピーマヨネーズ25mg、キユーピーハーフ13mgと公表しています。100gに直すと167mgと87mgです。
まとめ:マヨネーズかどうかは、油脂65%の一本の線で決まる

6商品を並べて出た答えは2つです。「マヨネーズ」と名乗れるのは、食用植物油脂が65%以上で、添加物が3つまでの商品だけでした。
そしてその線を割った3品は、添加物が3〜7品目、100gあたりの食塩相当量も2.7〜4.2gに増えていました。マヨネーズ3品は0〜2品目、1.7〜2.0gです。
明日やることは1つ。冷蔵庫のボトルを出して、名称欄を一度だけ見てみる。「マヨネーズ」と書いてあるか、「半固体状ドレッシング」と書いてあるか。それだけで、中身のあたりがつきます。
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