【塩だけは17g超、糖が入ると5g台】梅干しは体に悪い?6商品の食塩を調べた

朝の台所の窓辺に置かれた白い小さな鉢とたたんだ布巾 体に悪い?食品査定
ラベルさんラベルさん
梅干しって塩のかたまりでしょ。体に悪いって言うけど、はちみつ梅なら安心ってこと?
うーめんうーめん
その2つは、名称の欄からして別の食品のことがある。梅干し6商品の原材料名と栄養成分を、100gあたりでならべた

先に結論です。100gあたりの食塩相当量は、5.0gから22.0gまで4.4倍ひらきました。同じ「梅干し」の売り場に、これだけ幅があります。

分かれ目は塩分の表示でも、名称の欄でもありませんでした。漬け原材料のかっこの中に、酢や糖が入っているかどうかです。数字はすべて2026年8月27日に各社公式サイトで取得しました。

「梅干しは体に悪い」と言われる出どころは、あのしょっぱさ

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昔ながらの白干しは、口に入れると塩が立ちます。実際、梅翁園の白干梅「むく」は100gあたりの食塩相当量が22.0gでした。重さの2割が食塩です。

食塩の目標量は、農林水産省のページに載っています。食塩の取りすぎに注意によると、厚生労働省の食事摂取基準(2025年版)で1日の目標量は成人男性7.5g未満、女性6.5g未満。同じページに、令和5年国民健康・栄養調査の平均値は9.8gとあります。

ただし、梅干しを100g食べる人はいません。1粒の話に直す必要があります。そこで6商品を100gにならべ、そのあとで1粒に置きかえます。

梅干し6商品の食塩相当量を100gでならべた

白い台の上に横一列に置かれた六つの小さなガラスの小鉢

梅翁園と五代庵(東農園)の公式サイトから、6商品の表示を取得しました。多い順にならべます。

順位商品販売者名称欄添加物の品目数100gあたり食塩相当量1粒の重さ
1むく(白干梅)梅翁園梅干0品目22.0g記載なし
2白干梅干し五代庵調味梅干0品目19.6g約23g
3紫蘇漬け17%梅翁園梅干0品目17.0g記載なし
4しそ漬け梅干し五代庵調味梅干5品目13.5g約25g
5紀州五代梅五代庵調味梅干6品目10.2g約23g
6さち(かつお梅)梅翁園調味梅干5品目5.0g記載なし
梅干し6商品の100gあたりの食塩相当量を比べた図。最大22.0g、最少5.0g

1粒の重さは、公式サイトの内容量と粒数から出しました。1粒の重さ=内容量÷粒数です。五代庵の白干梅干しは600gで約26粒なので、600÷26で約23gになります。しそ漬け梅干しは600g÷約24粒で約25g、紀州五代梅は500g÷約22粒で約23gです。

この重さには種が入っています。栄養成分は可食部100gあたりの値なので、1粒あたりの食塩相当量は多めに出ます。白干梅干しなら19.6×23÷100で約4.5g。種の分を引くと、実際はこれより少なくなります。

それでも、1粒で女性の目標量6.5gの半分を超える計算です。梅翁園の3商品は「粒の数は多少異なります」とあり、粒数の記載がありませんでした。

出どころは各社の公式ページです。むく紫蘇漬け17%さち白干梅干ししそ漬け梅干し紀州五代梅、および五代庵の栄養成分表から取得しました。

名称欄は「梅干」と「調味梅干」に分かれた。ただし例外があった

窓辺の木の台に並べて置かれた二枚の白い紙

梅干しには、名称の欄に2つの書き方があります。農林水産省が公開している農産物漬物の日本農林規格には、こう書かれています。

梅干し=「梅漬けを干したものをいう。」
調味梅干し=「梅干しを砂糖類、食酢、梅酢、香辛料等若しくはこれらに削りぶし等を加えたものに漬けたもの又は調味梅漬けを干したもの」

つまり調味梅干しは、いちど梅干しにしたものを、別の液に漬け直したものです。塩を減らすのではなく、漬け直す工程がひとつ増えます。

梅翁園の3商品は、この通りに分かれていました。むくと紫蘇漬け17%が梅干、かつお梅のさちが調味梅干です。

ところが、ここに例外がありました。五代庵の白干梅干しは、原材料名が「梅、漬け込み原材料(食塩)」だけなのに、名称欄は調味梅干でした。梅と塩しか入っていない商品です。

同じ中身でも、会社によって書く言葉が変わるということです。名称欄だけを見ても、中身は決まりません。読む場所を1つ下げます。

分かれ目は、漬け原材料に酢と糖が入るかどうかだった

台所の作業台に置かれた計量カップと空の保存びん

6商品の原材料名から、漬け原材料のかっこの中だけを取り出します。

商品漬け原材料の中身100gあたり食塩相当量賞味期間
むく食塩22.0g製造から3年
白干梅干し食塩19.6g製造日より3年
紫蘇漬け17%しそ液、食塩、しそ17.0g製造から5ヶ月
しそ漬け梅干し食塩、しそ、りんご酢、しそエキス13.5g製造日より8ヶ月
紀州五代梅食塩、糖類、還元水飴、本みりん、りんご酢、蜂蜜10.2g製造日より8ヶ月
さち還元水飴、食塩、鰹節エキス、醸造酢、果糖5.0g製造から3ヶ月

きれいに分かれました。梅としそと食塩だけの3商品が17.0gから22.0g。酢や糖が入る3商品が5.0gから13.5gです。ふたつの群れは重なりません。

境目は、りんご酢が出てくるところです。17.0gの紫蘇漬け17%と、13.5gのしそ漬け梅干し。同じしそ漬けでも、酢とエキスが加わるほうが3.5g下がっていました。

そして、減った塩の分だけ別のものが入ります。食塩が5.0gまで下がったさちには、添加物が5品目並んでいました。調味料(アミノ酸等)、野菜色素、ビタミンB1、香料、甘味料(ステビア)です。

この「品目数の数え方」については、無添加とは?売り場での見分け方にまとめています。なお紀州五代梅だけは原材料名にスラッシュがなく、かっこの後ろに続けて書かれていました。ここでは同じ位置にあるものを添加物として扱っています。

日持ちも動きます。3年もつのは、漬け原材料が食塩だけの2商品だけでした。ただし塩分順にきれいに並ぶわけではありません。17%の紫蘇漬けは5ヶ月、10%の紀州五代梅は8ヶ月です。塩の量だけで賞味期間が決まっているわけではない、ということです。

ただし、食塩が多い=体に悪い、ではない

昼の食卓に置かれた汁椀と木の箸置き

ここまで食塩を見てきましたが、100gの数字は順位でしかありません。

まず、食べる量が違います。1粒は約23gでした。100gは4粒分にあたります。毎日4粒食べる人と1粒の人では、同じ商品でも入る量が4倍変わります。

次に、添加物の品目数と食塩は逆を向いていました。添加物0品目の3商品が食塩の上位3つ、5品目から6品目の3商品が下位3つです。どちらを減らしても、もう一方が増えます。

文部科学省の食品成分データベースでも、同じ向きが出ています。梅干し/塩漬の食塩相当量は100gあたり18.2g、梅干し/調味漬は7.6gでした。今回の6商品の幅と、ほぼ同じ位置に収まっています。

外した商品もあります。中田食品の粒選り贅沢は、公式サイトで100gあたりの食塩相当量が6.0gと分かりましたが、名称欄と粒数の記載がありませんでした。列がそろわないので表から外しています。数字そのものは、さち(5.0g)と紀州五代梅(10.2g)のあいだに入ります。

食塩の読み方そのものについては、塩の商品で確かめたアジシオは体に悪い?塩6商品の表示もあわせてどうぞ。

じゃあ、どれを選んで、どう食べるか

明るい台所の窓辺に伏せて並べられた小皿と布巾

6商品をならべて分かったことから、3つに絞ります。

1つめ。名称欄ではなく、漬け原材料のかっこの中を見る。五代庵の白干梅干しは、梅と食塩だけなのに名称欄は調味梅干でした。かっこの中に酢や糖の名前があるかどうかのほうが、中身をよく表します。

2つめ。塩分の表示と食塩相当量は、近いが同じではない。五代庵の白干梅干しはパッケージの塩分が17〜26%、栄養成分表示の食塩相当量は19.6gでした。買うときは前者、食べる量を考えるときは後者です。

3つめ。1粒の重さで考える。白干し1粒は約23gで、食塩は多くても約4.5g。かつお梅なら同じ重さで約1.2gです。1日の目標量は男性7.5g未満、女性6.5g未満なので、白干しは1粒でその半分を超えます。

かっこの中に酢と糖の名前がない商品を探すなら、買う場所から決めたほうが早くなります。12商品のうち添加物の表示がなかったのは7商品で、その売り場と通販は梅干し12商品を購入先ごとに整理した記事にあります。

そのうえで、梅干しより先に、おかず全体の味つけを見直したい日もあります。添加物を使わないと決めて作られた惣菜を、届けてもらう方法もあります。

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よくある質問

Q
梅干しの食塩相当量は100gあたりどのくらいですか?
A

今回の6商品では5.0gから22.0gまでありました。いちばん多いのは梅翁園の白干梅「むく」の22.0g、いちばん少ないのはかつお梅「さち」の5.0gで、4.4倍の開きです。

Q
「梅干」と「調味梅干」は何が違いますか?
A

農産物漬物の日本農林規格では、梅干しは「梅漬けを干したもの」、調味梅干しは「梅干しを砂糖類、食酢、梅酢、香辛料等」に漬けたものと定められています。いちど梅干しにしてから漬け直したものが調味梅干しです。ただし梅と食塩だけの白干しを調味梅干と表示している商品もありました。

Q
はちみつ梅やかつお梅なら塩分は少ないですか?
A

100gあたりで見れば少なくなります。かつお梅の「さち」は5.0gで、白干梅の22.0gの4分の1以下でした。そのかわり漬け原材料に還元水飴と果糖が入り、添加物は5品目、賞味期間は製造から3ヶ月です。

Q
梅干し1粒には食塩がどのくらい入っていますか?
A

五代庵の白干梅干しは600gで約26粒なので、1粒は約23gです。可食部100gあたり19.6gなので、掛けると約4.5gになります。この重さには種が含まれるため、実際はこれより少なくなります。

まとめ:見るのは名称の欄ではなく、かっこの中の酢と糖

夕方の台所の窓辺に置かれた木のふたつきの保存容器

6商品をならべて出た答えは2つです。100gあたりの食塩相当量は5.0gから22.0gまで4.4倍ひらき、分かれ目は漬け原材料に酢や糖が入るかどうかでした。梅としそと食塩だけの3商品が17.0g以上、酢や糖が入る3商品が13.5g以下です。

そして名称欄だけでは決まりません。梅と食塩しか入っていない白干しを、調味梅干と表示している会社がありました。

明日やることは1つ。梅干しの容器を裏返して、漬け原材料のかっこの中だけを見る。食塩のほかに酢や糖の名前が並んでいれば、それはいちど漬け直したほうです。どちらが良いという話ではなく、日持ちと入るものが入れかわります。

味つけを一から見直すのが大変な日は、宅配に切り替える手もあります。5社の原材料表示をならべた無添加のおかず宅配おすすめ5社と、料金と中身を確かめたシェフの無添つくりおきの検証記事もどうぞ。

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