ラベルさんくら寿司の公式サイトに、4つの言葉が出てきます。化学調味料、人工甘味料、合成着色料、人工保存料です。
この4つをまとめて四大添加物と呼び、全ての食材で使っていないと書いています。つまり「無添加」の中身が、4つの名前まではっきり書かれています。
「無添加」という3文字に法律の定義はありません。どこまでを抜いたのかは、書いた側が決めます。だから範囲が公式に書いてあるかどうかで、この3文字の意味は変わります。
この記事に載せるのは、くら寿司の公式原文と、消費者庁の文書の原文です。4語のそれぞれが法令でどう扱われているかまで進みます。引用は、2026年8月30日に公式サイトへ出ていた文です。
くら寿司の無添加は、4つの名前で範囲が決まっている

答えから書きます。くら寿司が「使っていない」と書いているのは、四大添加物と呼ぶ4つです。その4つが化学調味料、人工甘味料、合成着色料、人工保存料です。
言葉の範囲が公式に書かれている例は、そう多くありません。「無添加」に法令上の定義がないため、多くの場合は範囲が示されないまま3文字だけが残ります。
3文字のルールは無添加の3文字がどこまでを指すのかの整理にあります。この記事は、その範囲が書いてある側の例です。
範囲が4語まで書いてあると、読む側のやることが変わります。4つの名前が自分の気にしているものと合っているか。そこだけを見れば済みます。
公式の原文は「化学調味料・人工甘味料・合成着色料・人工保存料」

原文を示します。くら寿司の「安心」のページには、次の一文があります。
くら寿司では、全ての食材において、化学調味料・人工甘味料・合成着色料・人工保存料を一切使用していません。それはお客様の健康を最優先したいという、私たちの基本思想です。
同じ会社案内のコンセプトのページにも、ほぼ同じ文があります。こちらには注記が1つ付きます。
すべての食材において化学調味料、人工甘味料、合成着色料、人工保存料を一切使用しておりません。
※海外店舗においては最大限、無添加での提供に努める。
注記のとおり、国内の店舗と海外の店舗で書き方が分かれています。国内については、言い切りの形になっています。
4語の書き方は2ページとも同じでした。順番も同じです。会社としての言い方が決まっている、ということです。
対象は「200種類以上のすべての食材」と公式に書いてある

どこまでが対象なのかも、公式に文章があります。「おいしさ」のページから引きます。
くら寿司では、お寿司だけでなく、ガリや醤油、酢、ダシなど、店舗で取り扱う200種類以上のすべての食材において四大添加物(化学調味料・人工甘味料・合成着色料・人工保存料)を使用してません。
ネタとシャリだけの話ではありません。ガリ、醤油、酢、だしという名前がそのまま出てきます。
同じページには、寿司以外のメニューについての一文もあります。範囲の広さがここで分かります。
くら寿司では、お寿司だけでなく、いろいろな惣菜や、パフェなどのデザート・サイドメニューも四大添加物無添加。

別に、原材料と産地の資料も公開されています。原材料・原産地情報のPDFです。2026年8月21日現在と入っています。
中身は品名、主な原材料、原料原産地の3列です。区分は定番寿司、限定寿司、サイドメニュー、その他の4つです。
その他の区分には、シャリ、しょうゆ、ポン酢、天ぷら油、粉末緑茶などが入ります。ネタの外側にある材料まで名前が出ています。
ただし、この資料は原材料と産地の資料です。品目ごとにどの添加物が入っているかという欄は付いていません。四大添加物の話は、先ほどの文章のほうにあります。
4語のうち「化学調味料」は、食品表示基準に使われたことがない

ここから、4語が法令でどう扱われているかを書きます。1つ目は化学調味料です。
2022年3月に消費者庁が定めた食品添加物の不使用表示に関するガイドラインに、この語の来歴があります。
化学調味料の用語は、かつてJAS規格において使用されていたが、平成元年には削除されており、食品表示基準において使用されたことはない。
つまり化学調味料は、食品表示基準の用語ではありません。袋の裏の一括表示に、この6文字が出ることはありません。
同じ働きの添加物は、袋の裏では別の書き方になります。よく出てくるのが「調味料(アミノ酸等)」という一括名です。
売り場でこの一括名がどう出てくるかは店を出たあとの買い物で原材料名が付く7つの売り場にまとめてあります。
もう1つ、このガイドラインには適用範囲の章があります。原文はこうです。
食品表示基準の規定に基づき、一般用加工食品の容器包装における、食品衛生法第4条第2項に規定する食品添加物の不使用表示について適用する。
対象は容器包装の表示です。店内で出す料理や、会社のウェブサイトにある説明文は、この範囲に入っていません。
「人工」と「合成」は2020年7月に食品表示基準から外れた

残る3語には、人工と合成が入っています。この2語について、同じガイドラインに一文があります。
なお、食品表示基準における人工及び合成の用語は、令和2年7月に削除されている。
削除の中身は、令和2年7月16日内閣府令第52号の新旧対照条文に出ています。別表第六の用途名が、次のように改まりました。
| 区分 | 改正後 | 改正前 |
|---|---|---|
| 用途名(別表第六) | 甘味料 | 甘味料、人工甘味料又は合成甘味料 |
| 用途名(別表第六) | 着色料 | 着色料又は合成着色料 |
| 用途名(別表第六) | 保存料 | 保存料又は合成保存料 |
| 一括名(別表第七) | 香料 | 香料又は合成香料 |
施行は令和2年7月16日です。附則には、令和4年3月31日までに製造されたものは従前の例によることができる、という経過措置が付いています。
いま袋の裏に出るのは、甘味料、着色料、保存料、香料の4語です。人工甘味料や合成着色料という書き方は、いまの食品表示基準にはありません。
くら寿司が使っている4語のうち、3語はこの改正より前からある言い方です。くら寿司が指している中身と、いまの表示ルールの言葉が、そのまま同じというわけではありません。
四大添加物という言葉が指すのは、あくまでこの4つです。4つの外側にある添加物は、この言葉の対象に入りません。言葉で範囲を決めるとは、そういうことです。
スシロー・はま寿司・かっぱ寿司が公式に出しているもの

ほかの回転寿司チェーンが何を公表しているかも記しておきます。2026年8月30日に各社の公式サイトに出ていたものです。
| チェーン | アレルゲン情報 | 産地情報 | 添加物についての記述 |
|---|---|---|---|
| スシロー | あり | 原料原産地情報 | 公式サイトには見当たらず |
| はま寿司 | カロリーと合わせて公開 | 原産地情報 | 公式サイトには見当たらず |
| かっぱ寿司 | あり | 原産地情報 | 公式サイトには見当たらず |
| くら寿司 | カロリーと合わせて公開 | 原材料・原産地情報 | 四大添加物の4語を明記 |
スシローの原料原産地情報のページには、主要メニューの主な原材料について原産地を表示していると書かれています。かっぱ寿司はアレルゲン、成分、原産地の3種類のPDFを公開しています。
書いていないことは、使っているという意味ではありません。店で出す料理に、原材料名や添加物の表示義務がないためです。公表の形が違う、という以上のことはこの表から出てきません。
4社とも、アレルゲンと産地は自分から出していました。義務のない情報を、自分から出しているわけです。
公式に添加物へ触れている外食は、寿司チェーンだけではありません。25社を当たると7社に記載があり、使わない品目を挙げる形と方針を示す形に分かれました。一覧は無添加をうたう7社の書き方にあります。
よくある質問
- Q四大添加物の対象には、どの食材まで入りますか?
- A
公式の「おいしさ」ページに、店舗で取り扱う200種類以上のすべての食材と書かれています。ガリ、醤油、酢、だしという名前が出てきます。惣菜やパフェなどのデザート、サイドメニューについての記述も同じページにあります。
- Q「化学調味料」は法律の言葉ですか?
- A
食品表示基準の用語ではありません。消費者庁が定めたガイドラインに来歴があります。かつてJAS規格で使われ、平成元年に削除された語です。食品表示基準において使用されたことはない、とも書かれています。袋の裏では調味料(アミノ酸等)などの書き方になります。
- Q袋の裏に「人工甘味料」と出ないのはなぜですか?
- A
令和2年7月16日の改正で、用途名から人工と合成の語が外れたためです。別表第六は甘味料、着色料、保存料の3語になりました。令和4年3月31日までに製造されたものには経過措置があります。
- Q4つ以外の添加物についてはどう書かれていますか?
- A
公式が不使用と書いているのは、四大添加物と呼ぶ4つです。品目ごとの添加物の一覧は公式サイトに出ていません。四大添加物という言葉が指す範囲は4つで、それ以外はこの言葉の対象外という整理になります。
- Q消費者庁のガイドラインは外食にも適用されますか?
- A
適用範囲は一般用加工食品の容器包装における不使用表示です。店内で出す料理や、会社のウェブサイトにある説明文は、この範囲に入っていません。ガイドラインの第2章に原文があります。
- Qくら寿司はいつからこの取り組みをしているのですか?
- A
開始年の記載は、公式サイトに見当たりませんでした。沿革のページにも年の記載はありません。新卒採用のサイトには、使命は小さな寿司屋を創業した1977年から変わらないという一文があります。
まとめ:4つの名前が書いてあれば、選ぶときに使える

結果は3つです。
- 指しているもの……化学調味料、人工甘味料、合成着色料、人工保存料の4つ。公式が四大添加物と呼んでいる
- 対象の広さ……公式に「店舗で取り扱う200種類以上のすべての食材」と記載。惣菜やデザート、サイドメニューにも記述あり
- 4語の位置……化学調味料は食品表示基準の用語ではなく、人工と合成は令和2年7月に用途名から削除ずみ
「無添加」は、それだけでは何も決まりません。範囲を書いた側が示して、はじめて受け取る側の判断材料になります。
くら寿司の場合、その範囲が4つの名前まで書いてありました。4語が自分の気にしているものと合うかどうか。判断はそこで足ります。
合っていれば、その4語は自分にとって意味のある宣言です。合っていなければ、別の情報を探すことになります。どちらでも、迷う時間は短くなります。
家で食べるものにも、同じ考え方が使えます。何を使っていないかを公式に書いている宅配なら、頼む前にその4語が分かります。
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