ラベルさんお湯を注ぐだけのスープを1杯。手軽なのはいいとして、袋の裏を見ると細かい字が続きます。ここから「無添加」を探すと、行き止まりになります。
そのまま飲むスープ14商品について、各メーカーの公式ページから原材料名を写し取りました。取得日は2026年9月2日です。だしを取るための素ではなく、コーンポタージュやオニオンスープのように、それ自体を飲むものだけを対象にしています。
結果は、粉末か液体かではっきり分かれました。粉末7商品は、7つともスラッシュが入ります。いちばん少ない商品でも2品目でした。
いっぽうスラッシュが1行もなかったのは4商品で、いずれもレトルトのパウチです。ただし「レトルトなら少ない」ではありません。缶入りのスープは4品目でした。以下、粉末と液体に分けた実データと、その4商品の入手先を書きます。
買える場所は3つに分かれる。売り場・生協の宅配・レトルトの通販

先に行き先を出します。今回の14商品は、買える場所が3つに分かれました。そしてスラッシュのない4商品は、1つ目の売り場には入っていません。
- スーパーの売り場。味の素、ポッカサッポロ、永谷園の粉末はここです。缶入りのスープも自動販売機とスーパーで手に入ります。今回このスーパーの売り場に、スラッシュのない商品はありませんでした
- 生協の宅配。日本生協連のCO・OP商品は、組合員になって注文する形です。レトルトの日本のかぼちゃスープがここに入ります
- レトルトの通販と一部の食品店。にしきや(にしき食品)は公式オンラインショップ、カゴメの野菜たっぷりスープはギフトのページからカゴメの通販や百貨店へつながります
売り場だけで完結させたい場合は、ここで割り切りが必要になります。理由は次の表にあります。
粉末7商品は、7つともスラッシュが入っていた

食品添加物は、原材料名のスラッシュ(/)より後ろに印刷される決まりです。まずお湯を注ぐタイプから見ます。
| 商品(粉末) | スラッシュより後ろ | 品目数 | 公式の表示単位 | 食塩相当量 |
|---|---|---|---|---|
| クノール カップスープ コーンクリーム | 調味料(アミノ酸等)、膨脹剤 | 2 | 1食分(18.6g) | 1.0g |
| クノール カップスープ ポタージュ | 調味料(アミノ酸等)、膨脹剤 | 2 | 1食分(16.5g) | 1.2g |
| じっくりコトコト こんがりパン 濃厚コーンポタージュ | 増粘剤(加工でん粉、グァーガム)、調味料(アミノ酸等)、香料 | 3 | 1食分(26.1g) | 1.4g |
| 永谷園 オニオンコンソメスープ | 調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、微粒二酸化ケイ素 | 3 | 1袋(4g) | 1.7g |
| クノール カップスープ オニオンコンソメ | 調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、膨脹剤、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料 | 5 | 1食分(11.3g) | 1.1g |
| じっくりコトコト 超盛ベーカリー あめ色玉ねぎオニオングラタン風スープ | 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、着色料(カラメル)、香料、増粘剤(グァーガム) | 5 | 1食分(27.8g) | 1.9g |
| 永谷園 たまねぎのちから サラサラたまねぎスープ | トレハロース、調味料(アミノ酸)、カラメル色素、乳化剤、ケルセチン、糊料(キサンタン) | 6 | 1袋(6.8g) | 1.2g |
いちばん短かったのは味の素の2商品です。クノール カップスープ コーンクリームとポタージュは、どちらも調味料(アミノ酸等)と膨脹剤の2行で終わります。
同じクノールでもオニオンコンソメは5行です。ポタージュ系とすまし系で、後ろの長さが変わりました。
ポッカサッポロはこんがりパン 濃厚コーンポタージュが3行、超盛ベーカリー あめ色玉ねぎオニオングラタン風スープが5行でした。永谷園はオニオンコンソメスープが3行、サラサラたまねぎスープが6行です。
7商品を通して、スラッシュのない粉末は1つもありませんでした。最少でも2品目です。売り場の粉末で「無添加」を探すと、ここで止まります。
液体7商品のうち、4つにスラッシュがなかった

次に、温めるだけ、あるいはそのまま飲めるタイプです。ここで並びが変わります。
| 商品(液体) | 形 | スラッシュより後ろ | 品目数 | 公式の表示単位 | 食塩相当量 |
|---|---|---|---|---|---|
| にしきや ふかうら雪人参ポタージュ | パウチ | 表示なし | 0 | 1袋(160g) | 0.7g |
| にしきや コーンポタージュ | パウチ | 表示なし | 0 | 1袋(160g) | 0.8g |
| カゴメ 野菜たっぷりトマトのスープ | パウチ | 表示なし | 0 | 1袋(160g) | 0.9g |
| CO・OP 日本のかぼちゃスープ | パウチ | 表示なし | 0 | 1袋(230g・2~3人前) | 1.9g |
| CO・OP 国産きのこを味わうクリーミーポタージュ | パウチ | 調味料(アミノ酸) | 1 | 1袋(200g・2~3人前) | 3.1g |
| CO・OP 日本のコーンスープ | パウチ | 増粘剤(加工でん粉)、香料、着色料(カロチン) | 3 | 1袋(250g) | 2.1g |
| じっくりコトコト 冷製コーンポタージュ | リシール缶 | 増粘剤(加工でん粉)、調味料(アミノ酸等)、乳化剤、香料 | 4 | 100g当り | 0.7g |
にしきや・カゴメ・CO・OPの4商品には、スラッシュがありません。数字は公式ページから写しました。にしきやのコーンポタージュは、原材料名が「とうもろこしペースト(とうもろこし(北海道))」から始まって「香辛料」で終わります。1袋160gで390円(税込)でした。
ふかうら雪人参ポタージュも同じ形です。にんじんペースト、たまねぎペースト、なたね油、チキンエキス、食塩、酵母エキスパウダー、香辛料。これで終わりです。
カゴメの野菜たっぷりトマトのスープと、生協の日本のかぼちゃスープも同じでした。
表に載せた4つ以外も見ています。カゴメの野菜たっぷりスープは残り3種(カボチャ・豆・きのこ)も、にしきやは残り2種(豆乳コーンスープ・ごぼうポタージュ)も、いずれもスラッシュがありませんでした。合わせて9商品です。
いっぽう残りの3商品にはスラッシュが入ります。CO・OPの日本のコーンスープは3行、ポッカサッポロの冷製コーンポタージュは缶入りで4行でした。
「レトルトなら短い」ではありません。同じパウチでも0行から3行まで開いています。並べ替えると、別の理由が見えてきます。
差が出るのは、とろみを何で付けているか

14商品を通して、スラッシュの後ろにいちばん多く出てきたのは調味料(アミノ酸等)でした。表示があった10商品のうち9商品に入ります。ここは予想どおりです。
目を引いたのは、その次でした。とろみを付けるための添加物が、10商品のうち5商品に入っています。増粘剤、糊料、加工でん粉の3つの書き方で出てきました。色を付けるものも、同じ5商品です。
そして同じポタージュでも、とろみの付け方が3通りに分かれます。
- でん粉やデキストリンで付ける。クノールのポタージュは、原材料名の1番目が「でん粉(国内製造)」、2番目が「デキストリン」です。どちらも食品なのでスラッシュより前に印刷されます。だから後ろが2行で済みました
- 増粘剤で付ける。ポッカサッポロのこんがりパンは「増粘剤(加工でん粉、グァーガム)」です。加工でん粉は添加物なので、スラッシュの後ろに回ります
- 野菜で付ける。にしきやのコーンポタージュは1番目がとうもろこしペースト、CO・OPのかぼちゃスープは1番目がかぼちゃです。すりつぶした野菜が濃さを作るので、とろみ材が要りません
つまり0品目だった4商品に共通するのは、容器ではなく「野菜のペーストが1番目に来ていること」でした。カゴメのトマトのスープも1番目は野菜です。
逆に、とろみのないすまし系は別の理由で行が伸びます。クノールのオニオンコンソメには増粘剤が入りません。代わりにカラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料が並びました。永谷園のオニオンコンソメスープもカラメル色素と微粒二酸化ケイ素です。色と日もちのための品目が並びます。
スラッシュの後ろに出てくる調味料(アミノ酸等)については、宅配弁当でこの表記が何件あったかにもあります。
「増粘剤」と「糊料」は、同じ決まりの言い換え

ここで表を読むときの注意を1つ。同じものが、商品によって違う名前で印刷されます。
ポッカサッポロのこんがりパンは「増粘剤(加工でん粉、グァーガム)」。永谷園の「冷え知らず」さんの生姜クリーミースープは「糊料(加工でん粉、キサンタン)」。中身はどちらも加工でん粉ですが、頭の言葉が違います。
これは書き手の気分ではなく、決まりのほうに幅があります。東京都保健医療局の解説は、用途名表示について次の3つを並べています。
- 増粘の目的で使用される場合は、増粘剤または糊料
- 安定の目的で使用される場合は、安定剤または糊料
- ゲル化の目的で使用される場合は、ゲル化剤または糊料
つまり「糊料」と書いてあるスープと「増粘剤」と書いてあるスープを、別のものだと読む必要はありません。CO・OPのフリーズドライに出てくる「増粘多糖類」も、2種類以上の多糖類をまとめた書き方です。
ポッカサッポロの超盛ベーカリーには、用途名の付かない「加工でん粉」が単独で並びます。同じ表示の中に「増粘剤(グァーガム)」も別に書かれていました。ここは公式の表示をそのまま写しています。
もう1つ、印刷されないものの話をしておきます。仕上げまでに取り除かれる加工助剤。そして原料に残っていた分がわずかに移るキャリーオーバー。この2つは表示しなくてよいと決まっています。したがって、ここで0品目とした4商品も、工程で何も使っていないとまでは言い切れません。0品目は「表示に出ていない」という意味です。
「無添加」という言葉が売り場から消えた経緯は、表の3文字が使えなくなった経緯にまとめてあります。
品目数が少ないほど塩も少ない、ではなかった

ここまで読むと、品目数の少ない商品を選べば安心という気になります。ところが塩の量は、そうなっていませんでした。
粉末7商品を、公式の1食分あたりの食塩相当量で並べ替えます。
| 商品(粉末) | 品目数 | 1食分の食塩相当量 |
|---|---|---|
| クノール カップスープ コーンクリーム | 2 | 1.0g |
| クノール カップスープ オニオンコンソメ | 5 | 1.1g |
| クノール カップスープ ポタージュ | 2 | 1.2g |
| 永谷園 たまねぎのちから サラサラたまねぎスープ | 6 | 1.2g |
| じっくりコトコト こんがりパン 濃厚コーンポタージュ | 3 | 1.4g |
| 永谷園 オニオンコンソメスープ | 3 | 1.7g |
| じっくりコトコト 超盛ベーカリー あめ色玉ねぎオニオングラタン風スープ | 5 | 1.9g |
品目数の順と塩の順が合いません。2番目に塩が少ないのは5品目の商品で、最多の6品目は、7商品のちょうど真ん中です。いちばん塩が多かったのも5品目でした。
そのまま飲む液体のほうは、逆に同じ向きでした。1袋160gで揃うものだけを並べます。にしきやのふかうら雪人参ポタージュが0.7g、コーンポタージュが0.8g、カゴメのトマトのスープが0.9g。いずれも0品目です。缶入りの冷製コーンポタージュは100g当り0.7gなので、1本170gに直すと1.19gになります。こちらは4品目でした。
ただし比べ方に注意が要ります。CO・OPの3商品は、牛乳を加えて仕上げる濃いタイプです。1袋2~3人前なので、そのまま飲む160gのパウチとは、同じようには比べられません。
そのうえで、はっきり言えることが1つあります。品目数が多いことと、体に悪いことは別の話です。日本で使える添加物は、食品衛生法にもとづいて厚生労働省が使用の可否と量を決めています。行の数はメーカーの書き方と作り方によるもので、体への害の大きさを表すものではありません。
同じ読み方をカップスープの栄養成分でやったものが6商品の炭水化物とたんぱく質の比にあります。だしを取るための洋風の素を並べた話は洋風だし18商品でスラッシュがなかった7つです。
どこで買って、どれを選ぶか

14商品の表示から、行き先を3つに絞ります。
1つめ。1人分をそのまま飲みたいなら、レトルトのパウチ。にしきやのコーンポタージュは1袋160gで食塩相当量0.8g、390円(税込)です。ふかうら雪人参ポタージュは0.7gで390円(税込)。どちらも公式オンラインショップで買えます。
2つめ。まとめて置いておきたいなら、カゴメの野菜たっぷりスープ。トマト・カボチャ・豆の3種9袋で参考小売価格3,000円(税抜)、4種16袋で5,000円(税抜)と公式に出ています。1袋160gで食塩相当量は0.8gから0.9gでした。
3つめ。毎週の注文にのせたいなら、生協の宅配。CO・OPの日本のかぼちゃスープは1袋230gで2~3人前、食塩相当量1.9gです。牛乳を230ml加えて仕上げます。組合員登録が要ります。
逆に、スーパーの粉末だけで完結させたい場合は割り切りが必要です。今回の粉末7商品に、スラッシュのない商品はありませんでした。行を短くしたいなら、とろみをでん粉で付けている2品目のタイプが下限になります。
売り場ごとに同じ読み方を広げた話は、添加物0品目がスーパーのどこにあったかにまとめてあります。中華の素で同じことをやると0品目を選ぶと鶏が抜けるという別の分かれ方が出ました。
ここまでがスープの話です。その手前で、おかず自体を入れ替える手もあります。使わない原料を公式に明記した惣菜が、冷蔵のまま自宅に届きます。
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よくある質問
- Qスラッシュのないスープは、スーパーで買えますか?
- A
今回の14商品では、0品目の4商品はいずれもレトルトのパウチで、入手先は通販か生協の宅配でした。にしきやとカゴメは公式のオンラインショップ、CO・OPは組合員向けの注文です。スーパーで売られている粉末7商品は、最少でも2品目でした。
- Qレトルトのほうが、粉末より添加物は少ないのですか?
- A
容器では決まりませんでした。同じパウチでも、CO・OPの日本のコーンスープは3品目、日本のかぼちゃスープは0品目です。缶入りの冷製コーンポタージュは4品目で、粉末のクノール カップスープ コーンクリームの2品目より長くなります。決まるのは容器ではなく、とろみを何で付けているかでした。
- Q「増粘剤」と「糊料」は違うものですか?
- A
同じ決まりの中の言い換えです。東京都保健医療局の解説は、増粘の目的なら増粘剤または糊料、安定の目的なら安定剤または糊料、ゲル化の目的ならゲル化剤または糊料と書いています。今回もポッカサッポロは増粘剤(加工でん粉、グァーガム)、永谷園は糊料(加工でん粉、キサンタン)で、中身はどちらも加工でん粉でした。
- Q0品目のスープなら、塩も少ないのですか?
- A
粉末7商品では一致しませんでした。1食分の食塩相当量がいちばん少なかったのは2品目の商品ですが、2番目は5品目の商品です。最多の6品目は、7商品のちょうど真ん中でした。そのまま飲む160gのパウチでは0品目の3商品が0.7gから0.9gで、缶入りの4品目より低くなっています。品目数と塩は別々に見る必要があります。
まとめ:容器ではなく、とろみの付け方で分かれる

14商品の表示から出た答えは3つあります。
1つめ。粉末7商品は、7つともスラッシュが入りました。最少でも2品目です。売り場の粉末に、0品目はありませんでした。
2つめ。0品目だった4商品は、すべてレトルトのパウチでした。ただし容器で決まるわけではありません。同じパウチに3品目の商品があり、缶入りは4品目です。
3つめ。共通していたのは、原材料名の1番目が野菜のペーストだったことです。すりつぶした野菜が濃さを作る商品には、増粘剤が要りませんでした。
明日やることは1つ。いま家にあるスープの袋を裏返して、スラッシュの有無と、原材料名の1番目を控えておく。1番目がでん粉やクリーミングパウダーなら、とろみは後から足したものです。
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