ラベルさん同じ大豆の売り場で、納豆にはスラッシュのない商品があり、豆腐にはありませんでした。
納豆10商品は、10商品とも【納豆】の行が大豆と納豆菌で終わります。付属のたれとからしまで含めても、表示が0品目だったのは4商品でした。
いっぽう豆腐10商品は、10商品とも凝固剤の表示がありました。豆乳は凝固剤を入れないと固まらないからです。表示の取得は2026年8月30日で、いずれもメーカーの商品ページからです。
納豆と豆腐では、添加物が入ってくる場所が違う

納豆の添加物は付属のたれとからしに入り、豆腐の添加物は豆腐の中に入ります。この差が、売り場での選び方を決めます。
理由は作り方にあります。あづま食品の納豆の豆知識によると、糸引き納豆は蒸した大豆に納豆菌を作用させて発酵させたものです。固める工程がないので、豆には何も足さずに済みます。
豆腐はそうはいきません。大豆をすりつぶして煮て搾った豆乳は、そのままでは液体のままです。全国豆腐連合会は凝固剤を「豆腐製造には不可欠なもの」と説明しています。
だから納豆では、品目数が増えるのは付属のたれとからしです。この区切り方は納豆のたれとからしの品目数を区切った記事で先に整理しました。
豆腐では、品目数が変わるのは消泡剤を表示するかどうかです。そちらは豆腐の消泡剤が原材料名に出ない理由の記事にまとめています。
以下、納豆10商品と豆腐10商品を別々に出します。まず納豆からです。
納豆10商品、【納豆】の行はすべて大豆と納豆菌で終わった

10商品とも、【納豆】の行はスラッシュの手前で終わっていました。たれとからしまで足して0品目だった商品は、そのうち4つです。
トップバリュ、あづま食品、ミツカン、タカノフーズの公式ページから写しました。たれ込みとたれ抜きの両方を、同じ表に入れます。
| 商品 | 【納豆】の行 | 製造・販売 | たれ・からし込み | 納豆だけ | 食塩(1セット/納豆だけ) |
|---|---|---|---|---|---|
| わびさいさい 小粒納豆40g×3 たれからし無し | 大豆と納豆菌 | トップバリュ | 0品目 | 0品目 | 1パック40gで0.0g |
| オーガニック 北海道産有機大豆小粒納豆 | 有機大豆(北海道産)と納豆菌 | トップバリュ | 0品目 | 0品目 | 0.3g/0.0g |
| 有機そだち 小粒納豆3P | 有機丸大豆と納豆菌 | あづま食品 | 0品目 | 0品目 | 0.42g/0.002g |
| 国産ひきわりカップ3 | ひきわり大豆(国産)と食塩と納豆菌 | あづま食品 | 0品目 | 0品目 | 0.38g/0.090g |
| 金のつぶ たっぷりおだし3P | 大豆と納豆菌 | ミツカン | 1品目 | 0品目 | 100gで1.3g/納豆のみ0.0g |
| 金のつぶ 国産小粒納豆3P | 大豆(国産)と納豆菌 | ミツカン | 2品目 | 0品目 | 100gで1.3g/納豆のみ0.0g |
| 極小粒納豆 | 大豆(アメリカ産)と納豆菌 | トップバリュ | 5品目 | 0品目 | 0.6g/0.0g |
| おかめ納豆 極小粒ミニ3 | 丸大豆と納豆菌 | タカノフーズ | 8品目 | 0品目 | 0.7g/0.002g |
| 国産大きなひきわり3P | 大豆(国産)と食塩と納豆菌 | あづま食品 | 8品目 | 0品目 | 0.69g/0.195g |
| 舌鼓2P | 丸大豆(国産)と納豆菌 | あづま食品 | 8品目 | 0品目 | 0.63g/0.003g |
たれとからしの両方に同じ添加物が入っている場合は、1品目として数えています。

たれ・からし込みの品目数は0から8まで開きました。それでも納豆の中身は、10商品とも0品目でした。
原材料名がいちばん短いのはわびさいさい 小粒納豆40g×3 たれからし無しです。原材料名は「大豆(アメリカ産又はカナダ産)、納豆菌」の2つで終わります。
たれが付いていても0品目の商品はあります。オーガニック 北海道産有機大豆小粒納豆は、たれの行にもからしの行にもスラッシュが出ません。
ただし表示が0品目でも食塩は残ります。有機そだち 小粒納豆3Pは1セットで0.42g、納豆40gだけなら0.002gでした。
例外もあります。国産ひきわりカップ3と国産大きなひきわり3Pは、【納豆】の行に食塩が入ります。食塩は添加物ではありませんが、大豆と納豆菌の2つでは終わらない商品です。
ほかも各社の商品ページから写しました。極小粒納豆、金のつぶ たっぷりおだし3P、金のつぶ 国産小粒納豆3P。残る2つはおかめ納豆 極小粒ミニ3と舌鼓2Pです。
豆腐10商品は、10商品とも凝固剤の表示があった

豆腐で表示が0品目の商品は、10商品中1つもありませんでした。有機JASの2商品も、いちばん少ない商品で凝固剤の1品目です。
アサヒコ、さとの雪食品、森永乳業、トップバリュの公式ページから写しました。凝固剤の中身まで入れます。
| 商品 | 名称の欄 | 製造・販売 | 凝固剤の物質名 | 消泡剤の表示 | 添加物 |
|---|---|---|---|---|---|
| 有機豆腐 濃い絹350g | 有機JAS認定 | アサヒコ | 塩化マグネシウム含有物(にがり) | なし | 1品目 |
| 有機豆腐 濃い木綿350g | 有機JAS認定 | アサヒコ | 塩化マグネシウム含有物(にがり) | なし | 1品目 |
| 職人豆腐 絹350g | ー | アサヒコ | 塩化マグネシウム(にがり) | あり | 2品目 |
| 国産大豆絹ごしとうふ | ー | さとの雪食品 | 塩化マグネシウム(にがり) | なし | 1品目 |
| 九州産大豆 美味しいとうふ木綿 | ー | さとの雪食品 | 粗製海水塩化マグネシウム(にがり) | なし | 1品目 |
| 森永 絹とうふ250g | ー | 森永乳業 | 表示なし(「凝固剤」だけ) | なし | 1品目 |
| 九州産大豆使用 きぬとうふ | 絹ごし豆腐 | トップバリュ | 塩化マグネシウム(にがり) | なし | 1品目 |
| コクのある絹とうふ | 充てん豆腐 | トップバリュ | 粗製海水塩化マグネシウム(にがり)と塩化マグネシウム | あり | 2品目 |
| もめんとうふ | もめん豆腐 | トップバリュ | 塩化マグネシウム(にがり)と硫酸カルシウム | あり | 2品目 |
| オーガニック きぬとうふ | 有機きぬごし豆腐 | トップバリュ | 粗製海水塩化マグネシウム(にがり)と硫酸カルシウム | なし | 1品目 |
凝固剤の種類は3通りに分かれました。にがりだけが7商品、にがりと硫酸カルシウムの併用が2商品、種類が書かれていないものが1商品です。
硫酸カルシウムは、業者のあいだで「すまし粉」と呼ばれる凝固剤です。全国豆腐連合会によると水に溶けにくく、なめらかで弾力のある豆腐になります。
グルコノデルタラクトンは、今回の10商品では1つも出てきませんでした。3種類に分かれると思っていましたが、実際は2種類とその組み合わせでした。
森永 絹とうふだけは「丸大豆/凝固剤」で終わります。中身の物質名は書かれていません。この書き方ができる理由は、あとの見出しで書きます。
有機の2商品は、有機豆腐 濃い絹と有機豆腐 濃い木綿です。どちらも凝固剤1品目で、消泡剤は使っていないと公式に明記されています。
残りの出どころも各社の商品ページです。職人豆腐 絹、国産大豆絹ごしとうふ、九州産大豆 美味しいとうふ木綿。
トップバリュは4つです。九州産大豆使用 きぬとうふ、コクのある絹とうふ、もめんとうふ、オーガニック きぬとうふ。
凝固剤は、豆乳のたんぱく質と反応させるために入る

凝固剤は、味や日もちのためではなく、豆乳を固形にするために入ります。これを抜くと、豆乳は固まりません。
タカノフーズのよくある質問に、仕組みが書かれています。にがりの主成分は塩化マグネシウムで、豆乳のたんぱく質と反応して固める性質がある、という説明です。
同じページに、ほかの凝固剤として硫酸カルシウムとグルコノデルタラクトンの名前も出てきます。にがりは凝固が速いため、扱いに高い技術が要るとも書かれています。
全国豆腐連合会のページは、食品衛生法で指定された凝固剤を5つ挙げています。硫酸カルシウム、塩化マグネシウム、グルコノデルタラクトン、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムです。
さとの雪食品のよくあるご質問にも同じ説明があります。豆腐の味が変わるのは大豆と凝固剤と水の3つ、と書かれています。
つまり豆腐で凝固剤を避けるという選択肢は、そもそも用意されていません。選べるのは、どの凝固剤で固めた豆腐かというところまでです。
豆腐にはJAS規格がなく、納豆には公正競争規約がない

豆腐にも納豆にも、国が決めた品目ごとの規格はありませんでした。業界で作ろうとした動きはありますが、まだ決まっていません。
まず日本農林規格(JAS)の飲食料品を1件ずつ確かめました。54件のなかに豆腐も納豆もありません。しょうゆ、みそ、豆乳類は入っています。
次に食品表示基準の本文です。個別に定義が置かれているのは「凍り豆腐」で、豆腐の定義はありません。納豆も分類名として出てくるだけです。
大豆固形分の下限も同じでした。数字が決まっているのは豆乳類だけです。豆乳は8%以上、調製豆乳は6%以上、豆乳飲料は4%以上と書かれています。
豆腐にその数字はありません。数字があるのは業界の案だけです。全国豆腐連合会が公表したとうふ類の表示に関する公正競争規約(案)では、とうふを大豆固形分10%以上としています。
同じ資料の食品表示法の欄には「定義の記載無し」と書かれています。調製とうふ8%以上、加工とうふ6%以上という段も、この案のなかの数字です。
その規約は成立していません。消費者庁が示す業種の一覧を見ると、表示の規約は66件、食品一般は36件でした。そこに豆腐も納豆もありません。
名前が載っているのは凍り豆腐のほうです。つまり納豆には、「無添加」の使い方を決めた規約が見つかりませんでした。辛子めんたいこ食品のような業種別の決まりが、納豆にはありません。
いっぽう、表示の書き方には決まりがあります。食品表示基準の別表第七は、豆腐用凝固剤を一括名として認めています。「豆腐用凝固剤又は凝固剤」と書けば足ります。
森永が1行で済ませているのは、この決まりに沿った書き方だからです。書き方が短いことと、使った物質が少ないことは別です。この言葉づかいの話は無添加の3文字に入口の審査がないという話にまとめています。
ここで数え方の断りを入れます。加工助剤とキャリーオーバーにあたる分は、原材料名への表示が免除されます。豆腐の消泡剤はその代表で、表の「なし」は不使用の証明にはなりません(有機の2商品のように、公式が不使用と明記している場合は別です)。0品目という数字も、使っていないことではなく、表示に出てこなかったことを示します。
「絹ごし」「木綿」「充てん」の区別も、公的な定義ではありません。ただしトップバリュの表示では、名称の欄に絹ごし豆腐・もめん豆腐・充てん豆腐と書き分けられていました。
じゃあ、どこで買って、どう選ぶか

20商品から出た答えを、3つに絞ります。
1つめ。納豆で表示を0品目にしたいなら、たれ抜きを選ぶ。イオン系のわびさいさいは、たれとからしを外した商品として売られています。本体価格は68円と公式に出ています。
2つめ。たれ付きが良いなら、有機の売り場を見る。今回0品目だった4商品のうち2つは有機大豆の商品でした。たれの原材料も、しょうゆ・水あめ・砂糖などで止まっています。
3つめ。豆腐は凝固剤の種類で選ぶ。にがりだけの商品が7つ、硫酸カルシウムを併用した商品が2つでした。種類を知りたいなら、物質名まで書いてある商品を選ぶのが早いです。
買える場所も見ておきます。納豆10商品のうち6商品はトップバリュ、ミツカン、タカノフーズの商品です。あづま食品の有機そだち 小粒納豆3Pも、公式の販売エリアは北海道・東日本・西日本・九州でした。
ひとつ注意があります。公式サイトに原材料名が出ていない会社があります。相模屋食料と男前豆腐店の商品ページには栄養成分とアレルゲンだけが載っていました。
セブンプレミアムも同じでした。納豆5商品のうち、原材料の見出しが出たのは1商品だけで、その中身は空欄でした。この場合は、売り場で商品の裏を見るしかありません。
売り場全体でどこに0品目があるかは、無添加はスーパーで買える?7売り場の親記事に整理しました。
そのうえで、裏を1枚ずつ見るより、献立ごとまかせたいという日もあります。添加物を足さない方針で作った惣菜を、冷蔵のまま届けてくれるサービスもあります。
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よくある質問
- Q添加物の表示が0品目の納豆はありますか?
- A
今回の10商品では4つありました。トップバリュのわびさいさい 小粒納豆40g×3 たれからし無しと、オーガニック 北海道産有機大豆小粒納豆です。あづま食品の有機そだち 小粒納豆3Pと国産ひきわりカップ3も同じでした。ただし食塩は残る商品があります。
- Q凝固剤が入っていない豆腐はありますか?
- A
今回の10商品には1つもありませんでした。豆乳は凝固剤を入れないと固まらないためです。全国豆腐連合会も、凝固剤は豆腐製造には不可欠なものだと説明しています。
- Q豆腐に国の規格はありますか?
- A
日本農林規格の飲食料品54件に豆腐は入っていません。食品表示基準にも豆腐の定義はなく、個別に定義があるのは凍り豆腐のほうです。大豆固形分の下限も、豆乳類にはありますが豆腐にはありません。
- Q納豆に「無添加」の書き方を決めたルールはありますか?
- A
消費者庁が示す業種の一覧に、納豆はありませんでした。表示の規約は66件、うち食品一般は36件です。そこに納豆も豆腐も載っていません。載っているのは凍り豆腐のほうです。
まとめ:納豆は付属品を外し、豆腐は凝固剤の中身を見る

20商品から出た答えは2つです。納豆10商品は、10商品とも【納豆】の行が大豆と納豆菌で終わりました。たれとからしまで足して0品目だったのは4商品です。
そして豆腐10商品は、10商品とも凝固剤の表示がありました。にがりだけが7商品、硫酸カルシウムとの併用が2商品、種類が書かれていないものが1商品です。
規格についても同じでした。JASの飲食料品54件にも、公正競争規約の66件にも、豆腐と納豆は入っていません。大豆固形分の下限が決まっているのは豆乳類だけです。
明日やることは1つ。納豆はたれの袋を持ち上げて、豆腐は凝固剤のかっこの中を見る。納豆は付属のたれを外せば品目数が減り、豆腐は凝固剤の物質名で選び方が変わります。
1品ずつ表示を見るのではなく、献立ごと変える手もあります。おかず宅配5社の不使用の中身を写した記事と、シェフの無添つくりおきの料金と口コミの記事もどうぞ。
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