アイスくんアイスの売り場で、袋やカップの表に「無添加」の文字を探す。アイスの場合、その3文字はまず出てきません。
そこで市販16商品の原材料名を、各社の公式ページで1つずつ確認しました。スラッシュの後ろに何も書かれていない商品は3つです。取得日は2026年8月30日です。
この3商品はばらばらではありません。種類別の欄が「アイスクリーム」の区分に多くありました。区分ごとに使える油が違うので、書かれる添加物の数も変わってきます。
この記事では、4区分16商品の実データと、0品目の3商品を買う場所を示します。買える場所は3つに分かれました。
アイスの種類別は4つ。ただし命令の原文に出てくるのは3つだった

まず、アイスの呼び名から確かめます。パッケージ裏の一括表示には、アイスクリーム・アイスミルク・ラクトアイス・氷菓のどれかが入ります。日本アイスクリーム協会は、この4つが種類別名称として枠内に表記されると説明しています(日本アイスクリーム協会)。
ところが法律の原文にあたると、4つはそろっていませんでした。根拠は「乳及び乳製品の成分規格等に関する命令」です。昭和26年厚生省令第52号、いわゆる乳等省令のことです。この別表に成分規格があるのは3つだけでした。
原文の書き方はこうなっています。第2条では「アイスクリーム類」を、乳固形分3.0%以上を含む凍らせたものと定義します。そのうえで別表が、アイスクリームとアイスミルクとラクトアイスに数字を割り当てています。
| 種類別 | 原文の置き場所 | 乳固形分 | うち乳脂肪分 |
|---|---|---|---|
| アイスクリーム | 乳等省令の別表 | 15.0%以上 | 8.0%以上 |
| アイスミルク | 乳等省令の別表 | 10.0%以上 | 3.0%以上 |
| ラクトアイス | 乳等省令の別表 | 3.0%以上 | 規定なし |
| 氷菓 | この命令には出てこない | 上記以外 | — |
氷菓という語は、この命令の条文と別表のどこにも出てきません。全文を検索しても0件でした(e-Gov法令検索の原文)。
では氷菓は何かというと、3つの規格から外れたものです。江崎グリコは公式ページで「氷菓は、上記以外のものです」と書いています(江崎グリコ公式)。4つ目は、残りをまとめた区分でした。
市販16商品の原材料名を公式ページで確認した。0品目は3商品

手順は2つです。まず原材料名の/の後ろにある品目を1つずつ拾います。あわせて、種類別の欄が公式ページにあるかどうかも記録しました。
「着色料(スピルリナ青、カロチノイド)」のようにかっこの中が2つのものは、1品目として扱っています。アレルギーのかっこ書きは対象外です。
| 種類別 | 商品(メーカー) | 添加物 | スラッシュの後ろ | 1個あたり | 出どころ |
|---|---|---|---|---|---|
| アイスクリーム | 明治 Dear Milk 130ml(明治) | 0品目 | 表示なし(乳製品のみ) | 265kcal | 公式商品ページ |
| アイスクリーム | 牧場しぼり ミルク 120ml(江崎グリコ) | 0品目 | 表示なし(生乳から食塩まで7つ) | 154kcal | 公式商品ページ |
| アイスクリーム | 明治 The Premium バニラ 200ml(明治) | 1品目 | 香料 | 431kcal | 公式商品ページ |
| アイスクリーム | 辻利 お濃い抹茶 スティックマルチ 40ml×7本(明治) | 2品目 | 安定剤(増粘多糖類)、乳化剤 | 74kcal | 公式商品ページ |
| アイスクリーム | ミルクレア マダガスカルバニラ 40ml×6本(赤城乳業) | 3品目 | 乳化剤、香料、安定剤(増粘多糖類) | 93kcal | 公式商品ページ |
| アイスミルク | 明治 ブルガリア フローズンヨーグルトデザート 85ml(明治) | 4品目 | 酸味料、安定剤(増粘多糖類、セルロース)、乳化剤、香料 | 99kcal | 公式商品ページ |
| アイスミルク | 同 濃い苺 80ml(明治) | 6品目 | 安定剤、乳化剤、野菜色素、酸味料、香料、乳酸Ca | 103kcal | 公式商品ページ |
| アイスミルク | 辻利 お濃い抹茶 チョコレート&クランチ 90ml(明治) | 6品目 | 乳化剤、安定剤、酸化防止剤(V.E)、膨脹剤、香料、着色料 | 222kcal | 公式商品ページ |
| ラクトアイス | 明治 エッセル スーパーカップ 超バニラ 200ml(明治) | 2品目 | 香料、アナトー色素 | 374kcal | 公式商品ページ |
| ラクトアイス | 同 チョコミント 200ml(明治) | 4品目 | 乳化剤、安定剤(増粘多糖類)、スピルリナ青色素、香料 | 341kcal | 公式商品ページ |
| ラクトアイス | 明治 アーモンドチョコレートアイスバー 47ml×6本(明治) | 4品目 | 乳化剤、安定剤(増粘多糖類)、香料、アナトー色素 | 152kcal | 公式商品ページ |
| ラクトアイス | 明治 練乳金時 65ml×6本(明治) | 4品目 | 安定剤(増粘多糖類)、乳化剤、香料、着色料 | 98kcal | 公式商品ページ |
| 氷菓 | 明治 チョコレート効果カカオアイス 75ml×4個(明治) | 3品目 | 乳化剤、カゼインナトリウム、香料 | 152kcal | 公式商品ページ |
| 氷菓 | 明治 角10棒 アイスソーダ 45ml×10本(明治) | 5品目 | 安定剤(増粘多糖類)、酸味料、乳化剤、香料、着色料 | 53kcal | 公式商品ページ |
| 公式ページに記載なし | あずきバー 65ml(井村屋) | 0品目 | 表示なし(砂糖、小豆、水あめ、食塩) | 110kcal | 公式商品ページ |
| 公式ページに記載なし | やわもちアイス バニラ 130ml(井村屋) | 8品目 | ソルビトール、トレハロース、加工でん粉、乳化剤、安定剤、香料、酵素、カロテン色素 | 245kcal | 公式商品ページ |
数字は各社が公式ページに載せている単位のままです。中身の量がばらばらなので、大小の判定には使えません。
添加物の表示が0品目だったのは3商品でした。明治のDear Milk、江崎グリコの牧場しぼり ミルク、井村屋のあずきバーです。いずれもスラッシュ自体がありません。
数え方に断りを入れます。加工助剤とキャリーオーバーは、原材料名に書かなくてよいことになっています。カップの裏で0品目と読める商品も、書く必要のある添加物がなかった、という意味です。
とくに明治のDear Milkは、原材料名が「乳製品(北海道製造)」の1つで終わります。井村屋のあずきバーは砂糖と小豆と水あめと食塩の4つです。
0品目が出たのはアイスクリーム区分。使える油が決まっていた

16商品を区分ごとにまとめると、幅がはっきり分かれました。
- アイスクリーム(5商品)……0品目から3品目。0品目が2つ
- アイスミルク(3商品)……4品目から6品目。最少でも4つ
- ラクトアイス(4商品)……2品目から4品目
- 氷菓(2商品)……3品目と5品目
いちばん少ない区分はアイスクリームでした。乳が濃い区分ほど添加物が多くなりそうですが、結果は逆でした。
理由は業界の自主ルールにありました。アイスクリーム類及び氷菓公正取引協議会の表示チェックリストに、こうあります。「乳脂肪分以外の食用油脂をアイスクリームに使用してはならない」(日本アイスクリーム協会)。
この区分は植物油脂を後から足せないので、材料が乳と砂糖と卵で足ります。混ぜ合わせる相手が減れば、乳化剤の出番も減ります。0品目の2商品は、この条件の中にありました。
一方でアイスミルクの3商品は、いずれも4品目以上でした。乳の量が中間の区分は、果汁やチョコやクッキーを合わせた商品が多く、そのぶん添加物が増えます。
乳化剤と安定剤は、口あたりのために入っていた

スラッシュの後ろで最も多く出てきたのは、乳化剤と安定剤です。16商品のうち11商品に入っていました。何のためかは、公式の説明があります。
日本アイスクリーム協会は、乳化剤を「水と油を均一に分散させる役割」と説明します。使わないと、脂肪の粒と氷の結晶と空気の泡でできた組織が不均一になる可能性があるとしています。安定剤は「組織を滑らかにし、保形性をよくする役割」です(日本アイスクリーム協会)。
森永乳業もお客さま相談室で、増粘多糖類の目的を説明しています。「とろみをつけたり、固めたりする効果のある糖類で、食感をよくするために使用しています」(森永乳業お客さま相談室)。
つまり保存のためではなく、口あたりと形を保つために入る品目です。植物油脂を使う区分ほど水と油を混ぜる工程が要るので、名前が出やすくなります。
使わない作り方もあります。森永乳業は《MOW》の開発の話で「乳化剤安定剤不使用」と書いています(森永乳業)。口あたりは配合と製法でも作れる、ということです。
買える場所は3つ。いつもの売り場、公式通販、取扱店舗検索

0品目の3商品は、専門店の取り寄せ品ではありません。買える場所は3つです。
- いつもの冷凍の売り場……あずきバーとDear Milkと牧場しぼり ミルクは、スーパーやコンビニで扱われる定番商品です
- メーカーの公式通販……井村屋ウェブショップ、グリコの通販ショップから直接注文できます
- 取扱店舗検索……明治は商品ごとに取扱店舗検索、グリコは販売店舗検索を公開しています
明治の検索は商品ページから入ると、その商品のまま店舗一覧が出ます。ただし過去の出荷実績にもとづくので、欠品はその場で分かりません。
井村屋のあずきバーには、原材料が3つのゴールドあずきバーもあります。原材料名は砂糖と大納言小豆と食塩で、こちらもスラッシュがありません(公式商品ページ)。
オーガニックあずきバーもあります。原材料は有機砂糖と有機小豆とコーンスターチと食塩の4つです(公式商品ページ)。
売り場でどう選ぶか。裏面の2か所と商品名で足りる

アイスの売り場で使える手順は3つです。順番も決まっています。
- 裏面の枠の中にある「種類別」を先に確認する。アイスクリームと入っていれば、乳脂肪分以外の食用油脂は使えない決まりです(チョコレートなどから移るものは除く)
- 原材料名のスラッシュの後ろに何行あるかを確認する。ここが空なら、表示のうえでは添加物0品目です
- 商品名に「ミルク」または「MILK」が付いていれば、ラクトアイスと氷菓ではありません
3つ目は自主ルールが根拠です。同じチェックリストに、ラクトアイスまたは氷菓では商品名に「ミルク」や「MILK」を使えないと書かれています。名前だけで2区分を外せます。
ラクトアイス1種類の中身を数字でみた話はラクトアイスは体に悪い?にあります。市販11商品を添加物の多い順にした結果は体に悪いアイスランキング11商品です。
「無添加」という表示のルールは、2024年から変わりました。何が書けて何が書けないかは無添加とは?にまとめています。
シェフの無添つくりおき

- 初回26%OFF+初回の送料は無料
- 1回だけのお試しOK・定期縛りなし
- 化学調味料・保存料など不使用(公式表記)
キャンペーン内容は公式サイトでご確認ください
品目数は、書き方でも変わります。色素を2行に分けた商品を同じ書き方にそろえると、6品目が5品目になりました。数え直しはアイス6商品を1個あたりで並べた記事にあります。
よくある質問

- Q添加物の表示がないアイスは、近所の店でも手に入りますか?
- A
手に入るものがあります。16商品では明治のDear Milk、江崎グリコの牧場しぼり ミルク、井村屋のあずきバーがそうでした。3つとも全国で流通する定番です。パッケージ表面に文言は付かないので、裏面の/の後ろで判断します。
- Q種類別はメーカーの公式ページで確認できますか?
- A
商品によります。16商品のうち14商品に記載があり、明治・江崎グリコ・赤城乳業は載せていました。井村屋の2商品には、商品ページに種類別の欄がありません。この場合はパッケージ裏の枠内で確認します。
- Q乳化剤や安定剤は保存のために入っているのですか?
- A
日本アイスクリーム協会の説明では、乳化剤は水と油を均一に分散させる役割です。安定剤は組織を滑らかにし、保形性をよくする役割とされています。保存のためではなく、口あたりと形のための品目という位置づけです。
- Q氷菓を選べば添加物は少なくなりますか?
- A
今回の実データでは、そうはなりませんでした。種類別に氷菓と書かれた2商品は3品目と5品目です。一方で添加物0品目の3商品のうち2つは、アイスクリーム区分でした。氷菓は乳の規格から外れた枠であって、添加物の枠ではありません。
- Qラクトアイスは添加物が多い区分ですか?
- A
16商品では、そうなりませんでした。ラクトアイス4商品は2品目から4品目で、アイスミルク3商品(4品目から6品目)より短い範囲に収まっています。エッセル スーパーカップ 超バニラは香料とアナトー色素の2品目でした。
まとめ:無添加のアイスは買える。0品目は種類別で場所が決まる

16商品の実データから出た答えは1つです。添加物の表示が0品目のアイスは市販にあり、その多くは種類別にアイスクリームと入る区分にありました。
根拠もそろっています。乳等省令の別表が3区分に数字を割り当て、業界の自主ルールがアイスクリームへの植物油脂の使用を禁じています。材料が減れば、スラッシュの後ろに書かれるものも減ります。
今日からできることは1つです。アイスの売り場で、表の文字ではなく裏の枠の「種類別」を先に確認する。そのうえでスラッシュの後ろの行数を確認します。
アイス以外の食品でも同じ手順が使えます。アイス以外の食品で0品目はどこにあったかで、7つの分野の結果をまとめています。
食べるものの中身を気にするなら、アイス1個より毎日の食事のほうが体に入る量は多くなります。添加物に頼らない方針でつくる惣菜を、家まで届けてもらう手もあります。
シェフの無添つくりおき

- 初回26%OFF+初回の送料は無料
- 1回だけのお試しOK・定期縛りなし
- 化学調味料・保存料など不使用(公式表記)
キャンペーン内容は公式サイトでご確認ください

