ラベルさん無添加の乾麺を探して売り場を回っても、その3文字はまず見つかりません。うどんもそうめんも、袋の表に書いてある商品はほとんどありません。
そこで、うどん・そば・そうめん・スパゲッティの原材料名をメーカー公式サイトから写しました。はくばくの乾麺43商品では、31商品が添加物0品目でした。残る12商品も1品目だけです。
出てきた添加物の名前は、加工でんぷんと増粘剤(アルギン酸エステル)の2つだけでした。酸味料は1商品も出てきませんでした。
そのかわり、差が出たのは食塩です。100gあたり0gから5.7gまで開きがありました。この記事では、その差がどこから来るのかと、ゆでたあとに何が起きるのかを公式の数字で書きます。
乾麺の袋に「無添加」の文字はないが、原材料名はもともと短い

まず前提です。乾麺は、国のルールで中身がほぼ決まっている食品です。だから最初から原材料名が長くなりません。
根拠は食品表示基準にあります。別表第三で、乾めん類はこう定義されています。
小麦粉又はそば粉に食塩、やまのいも、抹茶、卵等を加えて練り合わせた後、製めんし、乾燥したもの
粉と食塩を練って、切って、乾かす。工程はこれだけです。即席めんのように、めんとスープと薬味を1袋にまとめる作りではありません。
そして、うどんとひやむぎとそうめんを分けているのは中身ではありません。同じ基準の別表第四で、めんの太さだけで名前が決まります。
- 長径1.7mm以上……「干しうどん」または「うどん」と表示できる
- 長径1.3mm以上1.7mm未満……「干しひやむぎ」「ひやむぎ」「細うどん」と表示できる
- 長径1.3mm未満……「干しそうめん」または「そうめん」と表示できる
- 幅4.5mm以上で厚さ2.0mm未満の帯状……「きしめん」「ひらめん」「ひもかわ」と表示できる
つまり、うどんとそうめんは太さ違いの同じ食品です。売り場が分かれているだけで、原材料名の顔ぶれは変わりません。
売り場ごとに0品目の商品がどこにあるかは、添加物0品目が見つかった7つの売り場にまとめてあります。乾麺はその中でも当たりやすい場所です。
乾麺14商品の原材料名。添加物は0品目か1品目だった

4種類・7社の14商品を並べます。添加物の品目数は、原材料名にある添加物の名前を1つずつ数字にしたものです。
| 商品(メーカー) | 種類 | 原材料名 | 添加物の表示 | 食塩相当量(ゆでる前) |
|---|---|---|---|---|
| 塩分ゼロうどん(はくばく) | うどん | 小麦粉(国内製造) | 0品目 | 0.0g(90g当たり) |
| はい!千番うどん180g(はくばく) | うどん | 小麦粉(国内製造)、食塩 | 0品目 | 4.2g(90g当たり) |
| 初釜うどん(はくばく) | うどん | 小麦粉(国内製造)、食塩/加工でんぷん | 1品目 | 4.0g(90g当たり) |
| 塩分ゼロそうめん(はくばく) | そうめん | 小麦粉(国内製造) | 0品目 | 0.0g(90g当たり) |
| 絹の食卓そうめん(はくばく) | そうめん | 小麦粉(国内製造)、食塩/増粘剤(アルギン酸エステル) | 1品目 | 2.7g(90g当たり) |
| 揖保乃糸 上級品(兵庫県手延素麺協同組合) | 手延べそうめん | 小麦粉(国内製造)、食塩、食用植物油 | 0品目 | 5.7g(100g当たり) |
| 秘蔵そば(日穀製粉) | そば | そば粉100% | 0品目 | 記載なし(ナトリウム50mg) |
| 秘蔵七割そば(日穀製粉) | そば | そば粉、小麦粉、食塩 | 0品目 | 2g(100g当たり) |
| 蕎麦通のそば(おびなた) | そば | そば粉(国内製造)、小麦粉、食塩 | 0品目 | 1.3g(めん80g当たり) |
| 木曽路御岳そば(はくばく) | そば | 小麦粉(国内製造)、そば粉、食塩、小麦たんぱく/加工でんぷん | 1品目 | 4.3g(100g当たり) |
| スパゲッティ1.6mm(昭和産業) | スパゲッティ | デュラム小麦のセモリナ(国内製造) | 0品目 | 0g(100g当たり) |
| CO・OP スパゲッティ1.6mm(日本生協連) | スパゲッティ | デュラム小麦のセモリナ(国内製造) | 0品目 | 0g(100g当たり) |
| スパゲッティ1.4mm(トップバリュ) | スパゲッティ | デュラム小麦のセモリナ | 0品目 | 0.02g(100g当たり) |
| ジロロモーニ 全粒粉デュラム小麦 有機スパゲッティ(創健社) | スパゲッティ | 有機デュラム小麦のセモリナ | 0品目 | 0.04g(100g当たり) |
今回の数字は、2026年9月2日にメーカー公式サイトから写しました。表示の単位が商品ごとに違うので、そのまま順位にはできません。90g当たりと100g当たりが混ざっています。
揖保乃糸だけは、製造元である兵庫県手延素麺協同組合の公式サイトに商品ごとの表示ページがありません。数字は特約販売店であるはりま製麺の公式サイトから写しました。原材料名は組合のよくあるご質問にある記載と一致します。
ここは断っておきます。0品目は無添加の証明ではありません。加工助剤やキャリーオーバーにあたるものには、表示の義務がないからです。言葉のルールは無添加という言葉に定義がない話にまとめてあります。
はくばくの乾麺43商品では、出てきた添加物は2種類だけだった
1社に絞って全部を確認すると、傾向がはっきりします。はくばくの乾麺のうち、つゆが付かない43商品の原材料名を写しました。
- 添加物0品目……31商品
- 添加物1品目……12商品
- 2品目以上……0商品
出てきた名前は加工でんぷん(9商品)と増粘剤(アルギン酸エステル)(3商品)の2種類だけでした。しかも、うどんとそばには加工でんぷん、そうめんには増粘剤と、種類で使い分けられています。
いっぽうで、つゆが付く商品は話が別です。はくばくの蕎麦屋の鴨だしせいろ蕎麦では、めんの原材料名は「小麦粉、そば粉、小麦たんぱく、食塩」で0品目ですが、添付調味料のほうに調味料(アミノ酸等)、酒精、カラメル色素、香料が並びます。
乾麺で添加物が増えるのは、めんではなくつゆです。同じことは冷凍うどんの査定でも起きていました。つゆ単体の表示はめんつゆと白だしの記事にあります。
大きく開いたのは添加物ではなく食塩。0gから5.7gまで動いた

差が出ているのは添加物の欄ではありません。食塩相当量が、0gから5.7gまで開いています。
この差は、法律の定義から来ています。さきほどの乾めん類の定義には「食塩」が書かれていました。ところが、同じ食品表示基準の別表第三で、パスタはこう定義されています。
デュラム小麦のセモリナ若しくは普通小麦粉又は強力小麦等のファリナ若しくは普通小麦粉に水を加え、これに卵、野菜等を加え又は加えないで練り合わせ、マカロニ類成形機から高圧で押し出した後、切断し、及び熟成乾燥したものをいう。
マカロニ類の定義には、食塩が出てきません。加えるのは水だけです。日本パスタ協会のパスタができるまでにも、こう書かれています。
混ぜ合わせるのはデュラム・セモリナと水だけ。
同協会の基礎知識によれば、日本では乾燥パスタを食品表示基準で「マカロニ類」と定義しており、乾めん類とは別の分類です。うどんとスパゲッティは、同じ乾麺売り場にあっても法律上は別の食品です。
うどんに食塩が入るのは、生地を作るためだった
では、乾めん類はなぜ食塩を入れるのか。目的は業界団体が説明しています。
日本麺類業団体連合会のうどんと塩には、こうあります。
最も大きな理由は、小麦粉のグルテンを引き締め、生地の弾力性を増加させることである。
製粉会社の木下製粉もうどんに塩を入れる理由で、塩には生地の乾燥を抑える働きがあると説明しています。急に乾かすと表面だけが乾いて分かれるため、乾麺づくりには適度な塩が要る、という内容です。
手延べそうめんは、さらに油が加わります。揖保乃糸のよくあるご質問には、理由が書かれています。
手延製法では時間をかけて作るため、めんが途中で乾くことや、めん同士のくっつきを防止するために、めんの表面に薄く塗布しながら製造しております。
使っているのは綿実油だと同じページに明記されています。食用植物油は添加物ではなく食品なので、原材料名の添加物欄には入りません。
つまり、食塩も油も味付けではありません。そう作るために要るものです。食塩が多い商品が手抜きというわけではありません。
ゆでると順番が入れかわる。食塩0gのパスタが一番になる

ここが今回いちばん大事なところです。乾麺の食塩相当量は、ゆでる前の値です。ゆでると食塩はゆで湯に出ていきます。
木下製粉は同じページで、こう書いています。
ゆでることによって90%以上の塩分は溶出するので心配することはありません。
メーカーも実数を出しています。はくばくの塩分ゼロうどんのページにあるのは「約0.5グラムが麺に残ります(日本食品標準成分表より算出。干うどん〈ゆで〉100g当たり)」という一文です。揖保乃糸のFAQにも「上級品1人前(乾麺2把=100g)の塩分は約5.7gですが、ゆで上げてしっかりと揉み洗いすることで、約0.6gになります」と書かれています。
そこで、文部科学省の日本食品標準成分表2020年版(八訂)で、乾とゆでを並べました。

| 食品(食品番号) | 乾100g当たり | ゆで100g当たり | 重量変化率 | 乾100gをゆでた全量 |
|---|---|---|---|---|
| 干しうどん(01041/01042) | 4.3g | 0.5g | 240% | 1.2g |
| そうめん・ひやむぎ(01043/01044) | 3.8g | 0.2g | 270% | 0.54g |
| 手延そうめん・手延ひやむぎ(01045/01046) | 5.8g | 0.3g | 290% | 0.87g |
| 干しそば(01129/01130) | 2.2g | 0.1g | 260% | 0.26g |
| マカロニ・スパゲッティ(01063/01064) | 0g | 1.2g | 220% | 2.6g |
ゆでた全量の欄は、成分表の重量変化率から計算した値です。乾100gをゆでると干しうどんは240gになるので、240g×0.5g÷100gで1.2gになります。
この計算のしかたは、メーカーの出し方と同じです。揖保乃糸 上級品の商品ページには「乾麺100gをゆでると約300gになります。その食塩相当量は0.6gです」と書かれています。表示の5.7gが、ゆで上がりでは0.6gになるという意味です。
結果はこうなりました。ゆでる前にいちばん多い手延そうめんが3番目に下がり、0gのスパゲッティが一番上に来ます。順位がそっくり入れかわります。
理由が書いてあるのは成分表です。マカロニ・スパゲッティのゆでだけ、条件が違うのです。
使用する調味料の種類や量を定め難かったため、マカロニ・スパゲッティのゆで、にんじんのグラッセ、塩漬及びぬかみそ漬を除き調味料の添加を行わなかった。
同じ成分表の調理方法の表を見ると、マカロニ・スパゲッティのゆでには「20倍(1.5%食塩水)」と書かれています。塩を入れた湯でゆでた数字です。うどん・そうめん・そばは、いずれも真水の10倍でゆでた数字でした。
まとめると、こうなります。乾めん類は食塩を練り込んで、ゆでるときに捨てる。パスタは食塩を練り込まず、ゆでるときに足す。正反対の作りです。
だから、袋の食塩相当量だけを比べても答えは出ません。見るべきは、そのあと自分がどうゆでるかです。
そば粉の割合は、書いてあるほうが少ない

そばだけ、もう1つ見る場所があります。表示のルールがあるのは、そば粉の配合割合です。
食品表示基準の別表第十九に、乾めん類の項があります。対象は「そば粉の配合割合が三十パーセント未満の干しそばに限る」とされ、表示の方法はこう決まっています。
実配合割合を上回らない数値により「2割」、「20%」等と表示する。ただし、そば粉の配合割合が十パーセント未満のものにあっては、「1割未満」、「10%未満」等と表示する。
ここを読み違えないでください。義務があるのは30%未満のときだけです。国民生活センターの解説は、この点をこう言い切っています。
したがって、特に表示がない場合はその配合割合は30%以上ということになります。
つまり、袋に割合が書いてある商品は、書かなくてよい30%のラインを下回っている可能性があります。
ただし例外があります。割合を自分から書いているのは、そば粉が多い商品です。今回の商品でいえば、日穀製粉の秘蔵七割そば(そば粉70%)と、おびなたの更科八割そばがそれにあたります。
見分け方は簡単です。
- 「2割」「20%」のように小さい数字が控えめに書いてある……義務のほうの表示です
- 「七割」「八割」「十割」が商品名に入っている……売りにしているほうの表示です
- 何も書いていない……ルール上は30%以上ということになります
もう1つ、原材料名の1番目も手がかりになります。そば粉が1番目なら小麦粉より多く、小麦粉が1番目ならそば粉のほうが少ない、という順番です。日穀製粉の秘蔵そばは、原材料名が「そば粉100%」の1つで終わります。
どこで買うか、そして袋の裏で何を見るか

答えを1つに絞ります。添加物0品目の乾麺は、ふつうのスーパーの乾麺売り場にあります。自然食品店まで行く必要はありません。
今回0品目だった商品の内訳を見ると、はくばく・昭和産業・トップバリュ・CO・OP・揖保乃糸と、いずれも一般の売り場で扱われるものでした。有機のものが欲しいときだけ、創健社のように自然食品店とメーカー通販が中心になります。
そのうえで、袋を裏返したときの手順を3つにします。
- スラッシュを探す。原材料名にスラッシュがなければ、その商品の添加物の表示は0品目です。乾麺では、これだけで大半が決まります
- 食塩の位置を見る。食塩が入っていない商品は、原材料名が粉だけで終わります。塩分を控えたいときは、ゆで方より先にここです
- そばは1番目とそば粉の割合を見る。そば粉が1番目なら小麦粉より多く、割合が書いてあれば30%未満の可能性があります
全部を確認しようとすると続きません。乾麺ならスラッシュの1点だけで十分です。
ゆで方も1つだけ足しておきます。木下製粉は「うどんはできるだけたくさんのお湯でゆでましょう(100g当たり1㍑以上)」と書いています。湯が少ないと塩が出きらず、めんはしょっぱいままです。
ただし限界もあります。乾麺は1杯では野菜もたんぱく質も足りません。卵と青菜を足すなら、その日は台所に立つ時間が増えます。
湯を沸かすだけで一食が終わる。その手軽さを外した提案は、長続きしません。
だから、温めるだけでおかずになるものを外から入れる手があります。何を使わないかを公式に書いている宅配なら、頼む前に中身が分かります。
シェフの無添つくりおき

- 初回26%OFF+初回の送料は無料
- 1回だけのお試しOK・定期縛りなし
- 化学調味料・保存料など不使用(公式表記)
キャンペーン内容は公式サイトでご確認ください
よくある質問
- Q添加物0品目の乾麺は、スーパーで買えますか?
- A
買えます。今回の14商品のうち11商品が0品目で、はくばく・昭和産業・トップバリュ・CO・OP・揖保乃糸といった一般の売り場で扱われる商品でした。はくばくの乾麺43商品にしぼって確認しても、31商品が0品目です。有機のものだけは、創健社のように自然食品店とメーカー通販が中心になります。
- Q乾麺に書かれた食塩相当量は、ゆでたあとの値ですか?
- A
ゆでる前の値です。日本食品標準成分表2020年版(八訂)では、干しうどんが乾100g当たり4.3g、ゆで100g当たり0.5gです。揖保乃糸の公式FAQも「上級品1人前(乾麺2把=100g)の塩分は約5.7gですが、ゆで上げてしっかりと揉み洗いすることで、約0.6gになります」と説明しています。製粉会社の木下製粉は90%以上が湯に溶け出すと書いています。
- Qスパゲッティは食塩0gなので、いちばん塩分が少ないですか?
- A
ゆでる前ならそうです。ただし日本食品標準成分表のゆでの値は1.2gで、乾麺のうどん・そうめん・そばより高くなります。成分表のマカロニ・スパゲッティのゆでだけが1.5%食塩水でゆでた条件だからです。乾100gをゆでた全量で比べると、スパゲッティ2.6gに対して干しうどん1.2g、干しそば0.26gという計算になります。塩を入れずにゆでれば、この差は出ません。
- Qそば粉の割合が書いていない商品は、そば粉が少ないのですか?
- A
逆です。食品表示基準の別表第十九では、配合割合の表示が義務になるのはそば粉が30%未満の干しそばだけです。国民生活センターも「特に表示がない場合はその配合割合は30%以上ということになります」と解説しています。ただし七割そばや八割そばのように、多いことを売りにして自分から書く商品もあります。
まとめ:乾麺で見るのはスラッシュ、そのあとが食塩

14商品の公式表示から出た答えは3つです。
- 添加物0品目の乾麺は、ふつうのスーパーにあります。14商品中11商品が0品目でした。はくばくの乾麺43商品でも、31商品が0品目です
- 出てきた添加物は加工でんぷんと増粘剤の2種類だけでした。うどんとそばには加工でんぷん、そうめんには増粘剤です。酸味料は1商品もありません
- ゆでると食塩の順番が入れかわります。ゆでる前にいちばん多い手延そうめんが3番目になり、0gのスパゲッティが一番上に来ます
そば粉の割合も、読み方が逆でした。書いてあるほうが30%未満の可能性があり、書いていなければ30%以上ということになります。
明日やることは1つ。買ってある乾麺の原材料名に、スラッシュがあるかどうかを確認する。なければ添加物の表示は0品目です。あっても、乾麺なら1品目で終わります。
即席めんのほうが気になるなら、無添加のラーメン12商品の記事にまとめてあります。つゆ側の表示はめんつゆ・白だしの記事です。
台所に立たずに中身も選びたいなら、宅配という手もあります。5社ぶんの表示を照合した記事が無添加のおかず宅配おすすめ5社です。料金と仕組みはシェフの無添つくりおきの検証記事にあります。
(PR)お試しセットなら、お安く始めることもできます。住んでいる地域で選べます。
- 全国:FIT FOOD HOME(冷凍のおかず・単品は5個から)

- 全国:わんまいる(旬の手作りおかず)

- 関東(1都11県):生協の宅配パルシステム

- 近畿・四国:生協の宅配コープ自然派(青果の6割以上が有機)


