ラベルさん先に結論です。「冷凍だから体に悪い」ではありませんでした。メーカー公式サイトで6商品の原材料名を確かめたところ、添加物が使われていたのは衣・ソース・味付け。めんだけの商品は添加物1個、野菜だけの商品はゼロでした。
原材料名が長くなる理由は、冷凍という保存方法ではありません。どこまで味を付けてあるかです。この記事では6商品を添加物の数で並べ、順位の根拠まで全部出します。数字はすべて2026年8月22日に各社公式サイトで確認したものです。
まとめて「体に悪い」と言われるのは、同じ売り場に並んでいるから

冷凍食品がまとめて語られるのは、売り場の並べ方が理由です。ソースの付いたパスタも、味の付いていないブロッコリーも、同じ冷凍食品の売り場にとなり合って並んでいます。だから1つのものとして語られます。
ただし、冷凍を保たせているのは薬品ではありません。日本冷凍食品協会は「-18℃以下の低温で保存すると、腐敗や食中毒の原因となる細菌が活動できないため、保存料を使用する必要がありません」と説明し、同時に「食品衛生法で使用が認められている食品添加物は、使われている場合があります」とも書いています。
つまり、入っている添加物は保存のために使われているのではない。では、何のために使われているのか。ここから先は、並べて比べたほうが早いです。
添加物の数で6商品を並べた

順位の付け方は2つだけです。味は判断に入れていません。
- 原材料名のスラッシュ(/)より後ろに書かれた添加物が、何個あるかを数える
- 同じ数のときは、100gあたりの食塩相当量が多いほうを上位に置く
並べたのは、スーパーで手に入りやすい6商品です。
| 順位 | 商品 | 添加物の数 | 添加物が使われている場所 | 脂質 | 食塩相当量 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 日清もちっと生パスタ たらことうにのソース | 10個 | ソースに8個 | 5.5g | 1.0g |
| 2 | ニチレイ 特から | 9個 | 衣と下味 | 8.5g | 2.1g |
| 3 | ニチレイ 本格炒め炒飯 | 9個 | ごはんの味付け | 7.3g | 1.1g |
| 4 | 味の素冷凍食品 ギョーザ | 4個 | 具と皮の味付け | 6.1g | 1.0g |
| 5 | カトキチさぬきうどん | 1個 | めんだけ | 0.4g | 0.6g |
| 6 | ニチレイ 高原育ちのブロッコリー | 0個 | なし | 0.1g | 0.04g |

脂質と食塩相当量は100gあたりに計算し直しました。公式サイトに書かれている単位が、日清食品は1食267g、味の素冷凍食品は1個23g、テーブルマークは1食180g、ニチレイフーズは100gと、商品ごとに違うためです。
先に断っておきます。この順位は「添加物の数が多い順」であって、「体に悪い順」ではありません。ただ、並べると見えてくるものがありました。
上位3商品は、どれも添加物が衣とソースに使われていた

上位3商品の添加物を、どこに使われているかで分けます。
1位のパスタは、添加物10個のうち8個がソースに使われている
めんに使われているのはクチナシ色素とパプリカ色素の2個だけ。残る8個——増粘剤、調味料(アミノ酸等)、色素2種、香料、酸化防止剤、酸味料、カロテン色素——は、すべてソースに使われています。
2位のから揚げは、添加物が衣と食感のために使われている
特からに使われている添加物9個は、加工でん粉、調味料(アミノ酸)、ポリリン酸Na、増粘剤、ベーキングパウダー、乳化剤、乳酸Ca、香料、着色料。ベーキングパウダーは衣をふくらませ、増粘剤と乳化剤は肉の水分を逃がさないようにします。冷めても食感が落ちにくくするために使われています。
3位の炒飯は、添加物が味と色を付けるために使われている
本格炒め炒飯の添加物9個には、調味料(アミノ酸等)、着色料(カロチノイド)、乳化剤が入っています。家庭の中華鍋と同じ火力を出せないぶんを、味と色で補っていると考えられます。
一方、5位のうどんに使われているのは加工デンプン1個だけ。6位のブロッコリーは、原材料名が「ブロッコリー」の一語で終わっていました。
つまり、増えていたのは保存のための添加物ではなく、味と食感のための添加物でした。添加物は衣・ソース・味付けに使われている——6商品を並べて出てきた答えは、これです。
ただし、添加物の数が多い=体に悪い、ではない

ここを一緒にすると、選び方をまちがえます。日本で使用が認められている添加物には使用量の上限があり、書かれている数が多いことは、そのまま食べる量の多さにはなりません。
毎日の体に積み上がるのは、むしろ脂質と食塩相当量のほうです。2位の特からは100gあたりの食塩相当量が2.1g。厚生労働省のe-ヘルスネットによれば目標量は18歳以上の男性で7.5g/日未満、女性で6.5g/日未満なので、100gで目標の3割前後をとる計算になります。脂質も、1位のパスタ(5.5g)より2位のから揚げ(8.5g)のほうが多いです。
つまり、添加物の数はどこまで味を付けてあるかを、脂質と食塩は毎日どれだけ体に積み上がるかを表しています。表しているものが違うので、順位も一致しません。見るところは2つあります。
この2つの見方は、ほかの冷凍食品でも同じでした。冷凍うどん6商品を比べた記事では差をつくっていたのはめんではなく袋のつゆで、冷凍餃子の添加物を確かめた記事では6商品すべてに書かれていたのが乳化剤ひとつだけでした。冷凍庫の外に目を向けるなら、パックご飯の添加物を確かめた記事とスーパーの惣菜6商品の添加物を比べた記事もどうぞ。同じ売り場のハンバーグを並べた冷凍ハンバーグ6商品の表示を100gにそろえた記事では、公式の表示単位が16gから200gまで12.5倍ひらいていました。
では、売り場で何を選べばいいのか

答えは簡単です。素材に近い商品を選べば、添加物は自然に少なくなります。冷凍野菜、冷凍の魚、冷凍のめん——今回の5位と6位は、どちらも素材に近い商品でした。下ごしらえが済んでいる便利さは、そのまま残ります。
売り場での見分け方は無添加冷凍食品はスーパーで買える?売り場での選び方に、「無添加」という言葉が何を指すのかは無添加とは?にまとめてあります。
1位のパスタと2位のから揚げは、それぞれ別に追いかけています。市販のソース側は1食の食塩相当量が1.8gから2.9gにおさまり、開いたのは脂質のほうでした。内訳は市販のパスタソースを開いた記事にあります。衣を家でつける側は粉で差がつき、100gあたりの食塩相当量はいちばん少ないから揚げ粉でも、いちばん多い天ぷら粉の6倍でした。数字はから揚げ粉と天ぷら粉を比べた記事にあります。
ただし弱点もあります。素材だけではメインのおかずになりません。ブロッコリーとうどんを買っても、その日のおかずはまだ決まっていません。から揚げや炒飯が売れているのは、味付けまで済んでいるからです。
だから味の付いたおかずを毎日食べたい人には、もう1つの選び方があります。添加物を使わないと決めて作られた惣菜を、届けてもらう方法です。
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よくある質問
- Q冷凍食品に保存料は入っていますか?
- A
日本冷凍食品協会は「保存料を使用する必要がありません」と説明しています。今回の6商品も、スラッシュの後ろに保存料は書かれていませんでした。
- Q1位のパスタは食べないほうがいいですか?
- A
そうは言えません。今回の順位は添加物の数で並べたもので、安全性の順位ではないからです。1食267gで407kcal・脂質14.7g・食塩相当量2.8gという数字を見て、毎日にするか週1回にするかを決めるほうが現実的です。
- Q冷凍野菜は栄養が落ちませんか?
- A
今回は栄養の残り方までは確かめていません。確認できたのは原材料名だけで、ニチレイの高原育ちのブロッコリーは原材料名が「ブロッコリー」の一語、100gあたり37kcal・脂質0.1g・食塩相当量0.04gでした。
- Q添加物の数はどこで確認できますか?
- A
各メーカー公式サイトの商品ページに、原材料名がそのまま載っています。スラッシュ(/)より後ろが添加物です。売り場では袋の裏の同じ場所を見れば、その場で数えられます。
同じ読み方は、他の冷凍食品にも使えます。冷凍チャーハンは2個から9個、チキンナゲットは0個から12個でした。ジャンルが違っても、見る場所は同じスラッシュの右側です。
まとめ:悪いのは冷凍ではなく、味付けの多さだった

6商品を並べて出た答えは1つです。冷凍食品そのものが悪いのではなく、添加物は衣・ソース・味付けに使われていました。1位のパスタは10個、6位のブロッコリーはゼロ。差を作っていたのは保存方法ではなく、どこまで味を付けてあるかでした。
明日やることは1つ。売り場で袋を裏返して、スラッシュの後ろにいくつ書いてあるかを見る。それだけで、選べるようになります。
衣とソースで数が増えるという話は、アイスでもそのまま当てはまりました。市販アイス11商品を同じやり方で並べた体に悪いアイスランキング11商品もどうぞ。多かったのは中身ではなく、外についた皮でした。
そのうえで「味付けまで任せたいけれど添加物は減らしたい」なら、宅配に切り替える手があります。5社の原材料名を比べた無添加のおかず宅配おすすめ5社と、料金と仕組みを確かめたシェフの無添つくりおきの検証記事もどうぞ。
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