ラベルさん先に結論です。13商品すべてに入っていた添加物は調味料(アミノ酸等)で、商品ごとに違ったのは酸味料でした。国産白菜のキムチ8商品にはすべて酸味料が入り、原産国が韓国の4商品のうち3商品には入っていません。酸っぱさの出どころが、国産と韓国産で違っていました。
100gあたりの食塩相当量は1.9gから3.8gまで、2倍の開きがあります。この記事では、うわさの出どころを4つに分けたうえで、表示で確かめられる塩分と添加物を13商品ぶん並べます。数字はすべて2026年9月2日に各社の公式サイトで確認しました。
「キムチは体に悪い」と言われる出どころは4つある

キムチが名指しされる理由は、ひとつではありません。聞こえてくる言い方を分けると、4つになります。
- 塩分:漬物だから塩が多いはず、という見方
- 辛味:唐辛子で真っ赤だから胃に悪そう、という見方
- 添加物:原材料名が長いから何か入っている、という見方
- 発酵:日がたつと酸っぱくなり袋がふくらむから傷んでいる、という見方
この4つのうち、袋の裏で数字や文字として確かめられるのは2つだけです。塩分は栄養成分表示の食塩相当量に出ます。添加物は原材料名のスラッシュ(/)より右に出ます。東京都保健医療局の解説にあるとおり、添加物は原材料と区分して書く決まりがあり、その区切りがスラッシュです。
いっぽう辛味は、表示のどこにも数字がありません。発酵しているかどうかも、原材料名には書かれません。だから辛味と発酵の2つは、表示から分かることだけを書きます。
塩と唐辛子は、キムチである以上どの商品にも入っています。問題は、その先に何が足されているかです。並べたほうが早いので、13商品の表示を出します。
キムチ13商品の添加物と食塩相当量を1つの表にした

並べ方は2つの決まりだけです。味は判断に入れていません。
- 原材料名のスラッシュより右に書かれた品目が多い順
- 同じ品目数のときは、100gあたりの食塩相当量が多いほうを上位に置く
白菜の産地は、原材料名の白菜の横に書かれた産地か、公式ページの原産国の欄から写しました。
| 順位 | 商品 | 販売者 | 白菜の産地・原産国 | 品目数 | 酸味料 | 色をつけるもの | 食塩相当量(100g) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | コクあま生協キムチ 200g | 日本生協連 | 国産 | 6 | あり | パプリカ色素 | 3.6g |
| 2 | CO・OP 白菜キムチ 350g | 日本生協連 | 国産 | 6 | あり | パプリカ色素 | 2.5g |
| 3 | 牛角 韓国直送キムチ 330g | フードレーベル | 韓国から直輸入(公式の説明) | 6 | なし | なし | 2.4g |
| 4 | bibigo 白菜キムチ 500g | CJ FOODS JAPAN | 公式ページに記載なし | 6 | なし | なし | 1.9g |
| 5 | 国産白菜使用キムチ 300g | イオン(トップバリュ) | 国産 | 5 | あり | アナトー色素 | 3.8g |
| 6 | ご飯がススム辛口キムチ 180g | ピックルスコーポレーション | 国産 | 5 | あり | パプリカ色素 | 2.8g |
| 7 | 宗家 おいしさこだわり発酵キムチ 300g | 大象ジャパン | 国産(原産国は日本) | 4 | あり | なし | 3.36g |
| 8 | 牛角キムチ 2個パック 90g | フードレーベル | 国産 | 4 | あり | なし | 3.3g |
| 9 | こくうまキムチ 300g | 東海漬物 | 国産 | 4 | あり | カロチノイド色素 | 2.9g |
| 10 | ご飯がススムキムチ 180g | ピックルスコーポレーション | 国産 | 4 | あり | なし | 2.3g |
| 11 | CO・OP 韓国直輸入キムチ 330g | 日本生協連 | 韓国 | 3 | あり | なし | 3.0g |
| 12 | 宗家 おいしさこだわりキムチ 320g | 大象ジャパン | 韓国(原産国) | 2 | なし | なし | 3.3g |
| 13 | 宗家キムチ 旨味発酵 300g | 大象ジャパン | 韓国(原産国) | 1 | なし | なし | 2.8g |

食塩相当量は11商品が100gあたりの表示でした。こくうまキムチは1食45gあたり1.3g、牛角キムチ2個パックは1食45gあたり1.5gの表示なので、45で割って100を掛けています。もとが0.1g単位のため、この2商品の値には小数点以下に幅があります。宗家の発酵キムチは公式ページの3.36gをそのまま写しました。
表示のもとにしたページは次のとおりです。
- コクあま生協キムチ(日本生協連)
- CO・OP 白菜キムチ(日本生協連)
- 牛角 韓国直送キムチ 330g(フードレーベル)
- bibigo 白菜キムチ(CJ FOODS JAPAN)
- 国産白菜使用キムチ(トップバリュ)
- ご飯がススム辛口キムチ 180g(ピックルス公式)
- 宗家 おいしさこだわり発酵キムチ 300g(大象ジャパン公式)
- 牛角キムチ 2個パック(フードレーベル)
- こくうまキムチ 300g(東海漬物)
- ご飯がススムキムチ 180g(ピックルス公式)
- CO・OP 韓国直輸入キムチ(日本生協連)
- おいしさこだわりキムチ(大象ジャパン)
- 宗家キムチ 旨味発酵(大象ジャパン)
セブンプレミアムの本場韓国直輸入キムチは、公式ページに原材料名はあっても栄養成分表示がなかったため、表から外しています。
この順位は、表示されている添加物の品目数が多い順です。体に悪い順ではありません。ただ、13商品を上から見ていくと、全部に入っているものと、入っている商品と入っていない商品に分かれるものがありました。
13商品ぜんぶに入っていたのは調味料(アミノ酸等)、商品で分かれたのは酸味料

全部の商品に入っていたのは1つだけ
スラッシュより右の品目を用途ごとに分けると、13商品すべてに出てくるのは調味料(アミノ酸等)または調味料(アミノ酸)の1つだけでした。1品目しかない宗家キムチ 旨味発酵でも、その1つがこれです。うま味をつけるものは、市販のキムチにはほぼ必ず入っています。
次に多いのは増粘多糖類や増粘剤で10商品。とろみをつけて、漬けだれを白菜にからませるための表示です。色をつけるものは5商品で、パプリカ色素が3つ、アナトー色素とカロチノイド色素が1つずつでした。
保存料の文字は、13商品のどこにもありません。ただし加工助剤とキャリーオーバーにあたるものは表示しなくてよい決まりなので、ここでの「ない」は袋に書かれていないという意味で読んでください。
酸味料は、国産8商品にすべて入り、韓国産4商品のうち3商品には入っていない
いちばんはっきり分かれたのが酸味料です。あったのは9商品、なかったのは4商品。この分かれ方は、白菜の産地とほぼ同じでした。
- 国産白菜の8商品:8商品すべてに酸味料がある
- 原産国が韓国の4商品:宗家の2商品と牛角の韓国直送キムチには酸味料がなく、CO・OPの韓国直輸入キムチにだけある
- bibigo:産地の記載がなく、酸味料もない。代わりにpH調整剤と乳酸Caがある
つまり、国産のキムチの酸っぱさには酸味料が使われ、韓国産の多くには使われていない。酸味料が入っているかどうかだけで、国産か韓国産かの見当がつくほど、きれいに分かれました。
理由の見当は、公式サイトの説明にあります。大象ジャパンは宗家キムチについて「乳酸発酵食品のため、熟成し発酵が進むと酸味が出てまいります」と書いています。酸っぱさを発酵で出す作り方です。いっぽう東海漬物のQ&Aは、こくうまキムチを「酸味と発酵臭の少ないキムチとして開発」し、「発酵を抑えて乳酸菌が増えにくい製法」で作っていると説明しています。発酵を抑えた商品は、酸っぱさを酸味料や醸造酢で足しています。
「乳酸菌」の文字は、発酵している印ではない
ここで注意が1つ。原材料名の漬け原材料の中に「乳酸菌」の文字があったのは、トップバリュ、ピックルスの2商品、bibigoの4商品です。ところがピックルスの2商品は「乳酸菌(加熱菌体)」と書かれています。加熱した菌体を材料として加えた、という表示です。
逆に、公式サイトで乳酸発酵食品と説明している宗家の3商品には、原材料名に乳酸菌の文字がありません。「乳酸菌」と書いてあるかどうかと、発酵しているかどうかは、別の話でした。
韓国産と国産では、産地を書く欄が違う
もう1つ、表を作るときに気づいたことがあります。国産の8商品は「はくさい(国産)」のように、原材料名の白菜の横に産地が書かれています。ところが韓国産の商品は、宗家の2商品なら原材料名に産地がなく、別の欄に「原産国:韓国」と出ていました。
これは書き方の決まりの違いです。東京都保健医療局の解説では、輸入品には原産国名を表示し、国内で作られた商品にはその代わりに原料原産地名を書きます。韓国産かどうかを知りたいときは、原材料名より「原産国名」の欄を探すほうが早いです。
ただし、品目数が多い=塩が多い、でも体に悪い、でもない

品目数の多さと塩の量と体への影響を一緒にすると、選び方をまちがえます。表の順位は品目数の順であって、塩の順でも安全性の順でもありません。実際、食塩相当量で並べ直すと、順位は入れ替わります。
いちばん食塩が少なかったのはbibigoの1.9gで、品目数は最多の6です。いちばん多かったのはトップバリュの3.8gで、品目数は5。1品目しかない宗家キムチ 旨味発酵は2.8gで、13商品のちょうど真ん中あたりでした。品目数が多いから塩も多い、とはなっていません。
塩の量は、どう読めばいいか。厚生労働省のe-ヘルスネットによれば、食塩の目標量は「日本人の食事摂取基準(2025年版)」で18歳以上の男性が7.5g/日未満、女性が6.5g/日未満です。100gあたり3.8gのキムチを100g食べれば、この目標の半分です。ただし、こくうまと牛角が公式の単位にしている1食45gで考えると、3.8gの商品でも1.7g、1.9gの商品なら0.9gになります。
同じ国産の中でも、食塩は2.3gから3.8gまで1.7倍の幅がありました。ご飯がススムキムチは2.3g、同じピックルスの辛口は2.8g。辛味は、どの商品の表示にも数字がありません。
他の漬物と比べたキムチの数字は、別の記事で並べています。たくあんや福神漬と並べたときのキムチの位置では、番号のついた色素が出てきたのはキムチではなく沢庵と福神漬でした。
では、売り場でどのキムチを選ぶか

答えは、何が気になるかで3通りに分かれます。
1つめ。酸っぱさを発酵で欲しい人は、原産国名の欄に韓国と書かれ、スラッシュの右に酸味料がない商品を選ぶ。今回なら宗家の2商品と牛角の韓国直送キムチです。品目数は1から6までばらけるので、品目数では選べません。
2つめ。塩を減らしたい人は、栄養成分表示の食塩相当量を100gあたりにそろえて見る。同じ国産でも2.3gと3.8gがあり、パッケージの表からは分かりません。1食45gあたりの表示になっている商品は、45で割って100を掛けてから比べてください。
3つめ。添加物の品目数を減らしたい人は、スラッシュの右を見る。スーパーで手に入る国産の商品は、少ないものでも4品目でした。この記事の13商品には0品目がありません。作り手が自分で売っている通販には0品目の商品があり、添加物0品目だったキムチ2つの買い方にまとめてあります。
「無添加」という言葉が袋の表に書いてあっても、それだけでは何を使っていないかは決まりません。無添加という言葉が袋の表で意味することを先に知っておくと、裏の1行を読むのが速くなります。キムチ以外の売り場についてはキムチを買ったあと、残りの売り場で0品目をどう探すかに、漬物全体については漬物15商品のうち店で買える0品目は1つだけだった記録にあります。
キムチ1パックの表示を読み終えても、その日のおかずはまだ決まっていません。味つけまで終わったおかずを、添加物を使わずに作って届けてくれるところもあります。
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よくある質問
- Qキムチの塩分はどのくらいありますか?
- A
今回の13商品では、100gあたりの食塩相当量が1.9gから3.8gでした。いちばん少ないのはbibigo 白菜キムチ、いちばん多いのはトップバリュの国産白菜使用キムチです。1食45gで考えると0.9gから1.7gになります。
- Q「乳酸菌」と書いてあれば発酵したキムチですか?
- A
そうとは限りません。ピックルスの2商品は「乳酸菌(加熱菌体)」で、加熱した菌体を材料として加えた表示です。逆に、公式サイトで乳酸発酵食品と説明している宗家の3商品には、原材料名に乳酸菌の文字がありません。
- Q韓国産と国産で添加物は違いますか?
- A
品目数は両方とも1から6までばらけますが、中身が違いました。国産の8商品にはすべて酸味料が入り、色をつけるものが出てきたのも国産だけです。原産国が韓国の4商品のうち3商品には酸味料がなく、代わりにソルビトールやpH調整剤が出てきました。
- Q辛いキムチのほうが体に悪いですか?
- A
辛さは表示に数字が出ないので、この記事では比べられません。表示で比べられるのは食塩相当量で、ご飯がススムキムチが2.3g、同じピックルスの辛口が2.8gでした。辛口のほうが0.5g多いという差までは表示から読めます。
まとめ:うわさの4つのうち、表示で答えが出るのは塩分と添加物だけ

13商品を並べて分かったことは3つです。ぜんぶに入っていたのは調味料(アミノ酸等)で、商品で分かれたのは酸味料。国産8商品はすべて酸味料入りで、韓国産4商品のうち3商品には入っていませんでした。そして食塩相当量は100gで1.9gから3.8g、品目数の多い少ないとはつながっていませんでした。
辛味と発酵は、袋の表示に出てきません。だから「辛いから悪い」「酸っぱいから傷んでいる」は、表示では確かめようがない話です。確かめられるのは、食塩相当量の数字と、スラッシュより右の文字だけでした。
次に買うときにやることは1つです。キムチのパックを裏返して、スラッシュの右に酸味料があるかどうかと、食塩相当量の単位が100gか1食かを見る。それだけで、酸っぱさの出どころと塩の量が読めます。
キムチの裏だけでなく、おかず全体の表示を読むのがしんどいなら、宅配という手もあります。5社の原材料名を並べた無添加のおかず宅配おすすめ5社と、料金と届き方を確かめたシェフの無添つくりおきの検証記事もどうぞ。
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