ラベルさん味噌、醤油、だし、ポン酢、ドレッシング類、カレー、ふりかけ。この7種類で添加物の表示が0品目だったのは、109商品のうち48商品でした。
ところが、その出やすさは種類ごとにまるで違います。いちばん高いドレッシング類で71%、いちばん低い醤油で19%。3倍以上の開きです。
だから「台所をまるごと入れ替える」話にはなりません。どの種類から手をつけるか、という話になります。もとの表示は2026年8月29日と30日に、各社の公式ページから取得しています。
109商品のうち48商品。台所の半分弱で、添加物の表示が出てこなかった

先に、この記事の答えを1行で示します。調味料は種類ごとに事情が違うので、順番をつけて入れ替えるほうが早い。これだけです。
このうち、添加物の表示が1つもなかったのは48商品でした。全体で44%です。
スラッシュの後ろが添加物の欄になります。区分の仕方は東京都保健医療局のページに示されています。後ろが空なら、表示上は0品目です。
ここで言葉を区切ります。表示に添加物が出てこないことと、パッケージに「無添加」と書けることは別です。加工助剤のように表示の対象外になる原材料もあります。
書かなくてよいものは、加工助剤のほかにもう1つあります。原材料の段階で使われ、できあがった調味料では働く量に届かないキャリーオーバーです。だからこの記事の0品目は、表示に出ていなかった商品、という意味で使っています。
そのうえで、種類ごとの数字に進みます。売り場全体を7分野で扱った結果は、この連載の大もとになったスーパー全体の記事にあります。
7種類の実データ。0品目の割合は19%から71%まで開いた

7種類を、0品目の割合が高い順に示します。数字はすべて、各種類の記事で取得した原材料名から出したものです。
| 種類 | 商品数 | 0品目の数 | 割合 | 0品目に届かなかった商品に付いていたもの |
|---|---|---|---|---|
| ドレッシング類(マヨネーズ・ケチャップ含む) | 14商品 | 10商品 | 71% | 増粘剤、調味料(アミノ酸等)、甘味料など |
| 味噌 | 10商品 | 7商品 | 70% | 酒精、還元水飴 |
| だし | 16商品 | 11商品 | 69% | 加工デンプン、酸味料、調味料(アミノ酸等)など |
| カレー | 14商品 | 8商品 | 57% | 乳化剤、香料、カラメル色素など |
| ポン酢 | 15商品 | 4商品 | 27% | 酸味料、調味料(アミノ酸等)、香料など |
| ふりかけ | 14商品 | 3商品 | 21% | 着色料、増粘剤、調味料(アミノ酸等)など |
| 醤油 | 26商品 | 5商品 | 19% | アルコール、酸味料、ビタミンB1など |
| 合計 | 109商品 | 48商品 | 44% | ― |
※だしの11商品は、元記事の3つの表の合算です。粉末・顆粒から2、だしパックから7、白だしと洋風から2になります。
この順番は表示の品目数によるもので、味やよしあしの順ではありません。いちばん高い種類といちばん低い種類で、3倍以上の開きがあります。
いっぽうドレッシング6商品は、0品目と7品目が同じ売り場に入ります。種類の名前だけでは決まりません。最後は原材料名のスラッシュより後ろを見るしかありません。
この7種類のあとにも、同じ数え方で記録した調味料があります。つゆの1行目がしょうゆか食塩かで分かれた20商品、酒税法の飲料という2文字が分けた20商品、たれ20商品のうちスラッシュの後ろが空だった5つの3本です。スープの素は顆粒13商品でスラッシュがなかった6つの中身と中華の素18商品を形で分けたときの行き先に分けてあります。
チューブの薬味も同じ数え方で調べていて、香料が8商品だけに書かれていた薬味14商品がそれにあたります。
手に取りやすかったのは、味噌・ケチャップ・粉末のだし

ここで7種類が2つに分かれました。そろいやすくて、いつもの店で買えるのが、味噌とケチャップと粉末のだしです。
味噌からいきます。10商品のうち7商品は、原材料名が大豆と米と食塩の3つで行が終わっていました。マルコメ、ひかり味噌、ハナマルキ、マルサンアイの4社です。自然食品の店まで足を運ばなくても手が届きます。
その7商品の商品名と、酒精が付いた3商品との違いは、酒精のあった3商品と、なかった7商品の一覧にあります。
ケチャップは3商品とも0品目でした。うち2商品はカゴメで、ふつうのスーパーの調味料売り場に入ります。中身もトマトと糖類と酢、そこに食塩とたまねぎと香辛料という似た形です。
粉末のだしも同じです。シマヤの2商品は、原材料名にスラッシュがありません。希望小売価格は84gで310円、60gで360円と公式に出ています。いずれも税抜きです。
だしパックはもっと極端でした。8商品で添加物の表示が付いたのは1商品にとどまります。にんべんの素材薫るだしは、原材料が「かつおぶし(国内製造)」と「こんぶ」の2つで終わります。
粉末から白だし、洋風までを含めた数え方は、粉末・だしパック・白だし16商品の入手先のほうに表で置いてあります。
ただし買える場所は分かれます。にんべんは日本橋本店とデパート売場、茅乃舎は直営店、七福醸造とオーサワジャパンは通販が中心です。そろいやすい種類ほど買いやすい、とは限りません。
落差がいちばん大きかったのはポン酢です。0品目は4商品で、スーパーで買えるものはありませんでした。4つとも自然食品の店か通販です。
スーパーで買えるトップバリュのゆずぽん酢は、原材料名の欄にスラッシュがありません。ただし別の「添加物」の欄に、調味料(アミノ酸等)と酸味料の2品目が書かれていました。2026年9月11日にトップバリュの公式サイトで確認しました。
醤油とふりかけで0品目が少なかった理由は、別々だった

下の2種類は、同じ低さでも中身がまるで違います。醤油はもう少しのところまで来ていて、ふりかけは買える店が限られます。
醤油の26商品を品目数で区切ると、0品目が5商品、1品目が13商品でした。18商品が0か1で収まっています。
そして1品目の13商品に付いていたのは、13商品ともアルコールでした。酒精とも書かれます。味を付ける目的ではありません。
その26商品の中身は、5社26商品の原材料名を1本ずつ控えた表にあります。
つまり醤油の19%という割合は、添加物が積み上がっているという意味ではありません。アルコール1品目が書いてあるかどうか、その1点の話です。
しかも0品目の5商品は、キッコーマン、ヤマサ、ヒガシマルの定番でした。商品名に「特選 丸大豆」「有機」「国産」のどれかが入ります。
ふりかけは事情が違いました。14商品のうち0品目は3商品。しかも品目数の幅が、0品目から12品目まで開きます。
差がついたのは区分でした。添加物の合計は、子ども向け6商品で46品目、素材系6商品で4品目です。1商品あたりに直すと7.7品目と0.7品目になります。
0品目の3商品は、ニチフリのごましお 赤穂の天塩使用と、田中食品の無添加ふりかけ 鰹・海苔でした。ごま塩や塩こんぶが並ぶ一角にあります。
カレーも区分で分かれます。14商品のうち0品目は8商品ありましたが、固形ルウ3商品には1つも入りません。3品目から6品目です。0品目は、すべてフレークや粉末のルウかカレー粉でした。
色と日もちの都合がそのまま出るのが、ソースでした。26商品を種類ごとに集計すると、オイスターソース6商品で0品目は1商品だけです。内訳はソース26商品を種類ごとに集計した記事にあります。
差が出る理由は3つ。規格の決まり、日持ちの都合、色と香り

なぜ種類で割合が変わるのか。7本の記事の結果からは、3つの事情が出てきます。
- 規格があるかどうか。名乗るための条件に、使える添加物が書かれている種類があります
- 日持ちや容器の都合。中身ではなく、届くまでの事情で足されるものがあります
- 色と香りが売りになるかどうか。仕上がりの色が、そのまま商品の売りになる種類があります
1つめが規格です。マヨネーズの品目数が2で止まった理由は、ドレッシングのJAS 0955:2024にありました。名乗る条件が3.6に書かれています。
ここで名前が挙がっている添加物は、調味料(アミノ酸等)と香辛料抽出物の2つだけです。ほかのものが入れば、マヨネーズとは名乗れなくなります。
ところが同じ規格の4.4、つまりドレッシングのほうには、使える添加物の条件がありません。同じPDFの中で、上限のある種類とない種類が並んでいます。
醤油にも規格があります。番号はJAS 1703:2021です。「本醸造」の3文字も、この規格の3.8で定義された用語でした。
いっぽうポン酢は、農林水産省のJASの対象品目に入っていません。消費者庁の個別品目ごとの表示ルールにある43品目からも外れます。
だから「ぽん酢しょうゆ」と名乗る条件も、果汁を何%入れるという決まりもありません。名称の欄に書かれていた言葉は、15商品で4通りに分かれました。
2つめが日持ちと容器です。醤油の1品目がすべてアルコールだったこと、味噌の添加物が酒精と還元水飴だけだったことが、ここにつながります。
ひかり味噌は公式サイトで、酒精は微生物の働きを抑えるために加えると説明しています。目的は、容器がふくらむのを止めることです。味を付けるためではありません。
ポン酢も似た形でした。15商品とも保存料の表示はゼロで、いちばん多かったのは酸味料の9商品、次が調味料(アミノ酸等)の8商品です。日持ちのためではなく、味を整えるためでした。
3つめが色と香りです。ここがふりかけとカレーの割合を押し下げています。
ふりかけの子ども向け6商品は、6つとも色にかかわる表示がありました。かぼちゃやほうれん草が入る商品なら、緑や黄が出ていること自体が売りになるからです。
カレーで最も出番が多かったのもカラメル色素で、6商品中5商品に入っていました。色素は用途名をそえる決まりのグループです。
逆に、色の要らない種類は割合が上がります。味噌もケチャップもだしも、素材の色がそのまま出ます。
粉末のだしでスラッシュの後ろに書かれていたのも、調味料(アミノ酸等)だけです。この表記の中身が原材料名に出てこない仕組みは、宅配弁当9社で同じ表記の件数を確認した記事にまとめました。
全部を入れ替えた費用は出せない。公式に価格があったのは2種類だけ

正直に書きます。7種類ぶんの合計金額は出せませんでした。109商品のうち希望小売価格が公式ページに印刷されていたのは、だしとふりかけの一部だけだったからです。
出ていた数字です。
- だし。ヒガシマルの京風割烹白だしが400mlで350円。シマヤは無添加鰹だしの素が60gで360円、無添加だし鰹とれたて加工(粉末)が84gで310円(いずれも税抜き)
- ふりかけ。0品目から2品目だった一角の希望小売価格は210円から375円。田中食品の5つの味わいふりかけ20Pが40gで税込302円
言えることが1つあります。味噌、醤油、ケチャップ、粉末のだしの0品目は、どれも量販店の定番として売られている商品でした。特別な値段ではありません。
いっぽう自然食品の会社や産地の通販に回る商品は、送料の分だけ持ち出しが増えます。お金の差は、商品の値段より買う場所で出ます。
替える順番を決めるときは、買える場所の数も関係してきます。ポン酢15商品のうち0品目の4商品は、どれもふだんの買い物では手に取れませんでした。行き先はポン酢15商品の行き先で分けています。
どう選ぶか。替える順番は、そろいやすさと買いやすさで決まる

109商品の結果から、入れ替える順番を3段に区切ります。上から手をつければ、買い物の行き先を増やさずに済みます。
1段目は、いつもの店で完結する4つ。味噌、ケチャップ、粉末のだし、そして醤油です。
味噌は10商品中7商品、ケチャップは3商品とも0品目でした。粉末のだしはシマヤの2商品。醤油は5商品で、いずれも大手の定番です。
醤油だけは注意が要ります。19%という低さは、商品名で先に目星がつけば関係なくなります。手がかりは「特選 丸大豆」「有機」「国産」です。
この3語の使い方は、商品名の3語で目星をつける手順で1本ずつ確かめています。
2段目は、同じ店の中で売り場を1つ移れば届く3つ。カレー、ふりかけ、マヨネーズです。
カレーは固形ルウのままだと0品目がありません。フレークや粉末のルウ、あるいはカレー粉に移ると8商品が入ります。同じ店の中で、行き先だけが変わります。
ふりかけも、子ども向けから素材系へ移ると品目数が落ちます。合計46品目と4品目の差です。マヨネーズは、名称の欄を見れば上限が分かります。
3段目は、行き先を増やす2つ。ドレッシングとポン酢です。
ドレッシングは0品目と7品目が同じ売り場に入るので、1本ずつ裏返すしかありません。ポン酢は0品目の4商品がどれも店頭になく、自然食品の店か通販まで行き先を広げることになります。スーパーで選ぶなら、今回いちばん品目数が少なかったのはフンドーキン醤油の九州柑橘ぽん酢で、酸化防止剤(ビタミンC)の1品目でした。
そのうえで、調味料を1本替えたところで、その日の献立は決まりません。作る手間はそのまま残ります。
作るのをやめたい日には、原材料を絞って仕上げた惣菜が届くサービスもあります。原材料表示から9社を確かめた結果は、宅配弁当9社の表示を1品ずつ確認した記事にあります。
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よくある質問
- Q調味料を全部、添加物0品目にできますか?
- A
今回の7種類には、0品目の商品がそれぞれ1つ以上ありました。ただし109商品のうち48商品なので、売り場にあるものの半分弱です。入手先も、スーパーだけで済む種類と、自然食品の店や通販が要る種類に分かれます。
- Qどの調味料から替えるのが早いですか?
- A
味噌とケチャップと粉末のだしです。味噌は10商品中7商品、ケチャップは3商品とも0品目でした。粉末のだしはシマヤの2商品が該当し、希望小売価格も公式に出ています。いずれも量販店の定番として扱われている商品です。
- Q醤油の0品目が少ないのは、添加物が多いからですか?
- A
26商品の内訳は、0品目が5商品、1品目が13商品でした。18商品が0か1で収まっています。1品目に付いていたのは、13商品ともアルコールでした。品目数が積み上がっているわけではありません。
- Q種類によって0品目の割合が違うのはなぜですか?
- A
3つの事情がありました。名乗る条件に使える添加物が書かれているかどうか、容器の膨張や日持ちの都合、そして色や香りが売りになるかどうかです。マヨネーズは規格で上限が2品目、ふりかけの子ども向け6商品は6つとも色の表示を持っていました。
- Q表示が0品目なら「無添加」と考えていいですか?
- A
同じではありません。加工助剤のように、表示の対象外になる原材料もあります。また消費者庁の不使用表示のガイドラインでは、対象を示さない表示に誤認のおそれがある、と整理されています。この記事の48商品も、原材料名に添加物の表示がなかったという事実だけを指しています。
まとめ:全部はそろわない。だから種類の順番で決める

7種類109商品で、添加物の表示が0品目だったのは48商品でした。全体で44%です。
ただし割合は、ドレッシング類の71%から醤油の19%まで開きます。調味料は、種類ごとに事情がまるで違います。ひとまとめには扱えません。
差が出た事情は3つです。規格に使える添加物の条件があるか、容器や日持ちの都合があるか、色や香りが売りになるか。この3つで割合が動きます。
だから答えは「全部そろえる」ではありません。いつもの店で完結する味噌・ケチャップ・粉末のだし・醤油から手をつける。ここまでで、台所の主なところが替わります。
明日やることは1つだけです。台所の調味料を1本だけ裏返して、原材料名にスラッシュが入っているかを確認する。入っていれば、その後ろが添加物の欄です。
売り場を7分野で扱った結果は無添加はスーパーで買えるのかという出発点の記事にあります。台所に立つ余裕がない日の選択肢は、宅配弁当9社の記事をどうぞ。
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